発行年月:2014年12月
咲子が訪れたのは、メキシコを代表する建築家、ルイス・バラガンの邸。かつてのビジネスパートナー、青柳君が見たがっていた建物。いっしょにいるつもりになって、一人でやって来たのだ。咲子が大手都市開発企業に勤めていたころ、とあるプロジェクトで、設計士の彼と出会った。その後二人とも独立して、都市開発建築事務所を共同で立ち上げたが、5年前に彼は鹿児島へ引っ越していった。彼はそのちょっと前に目を患っていた。久しぶりに会った彼の視力は失われようとしていた。青柳君の視力があるうちに、けど彼の代わりに、咲子はバラガン邸の中に足を踏み入れた。──『皿の上の孤独』を含む、六つの小さな幸福を描いた短編集。
(講談社HPより)
6つの短編集。
主人公は共に女性。
<最後の伝言>
73歳の母の葬儀。
喪主の父がなかなか現れない。
色男だというほかは何もいいところがない父親。
おかあさんには、そんな父親でも最愛の人だったんだな・・。
<月夜のアボカド>
アートコーディネーターのマナミ。
仕事で知り合った69歳のアマンダの友人で79歳のエスターとも親しくなる。
エスターはメキシコ移民でロサンゼルス在住。
メキシカン料理が抜群に上手で、その料理を食べるのが楽しみ。
アボガドのデップ美味しそう~。
家の庭にアボカドの木があるなんて!
年の離れた友人というのも楽しそう♪
<無用の人>
両親は熟年離婚している。
その父親から死後1か月後に「誕生日の贈り物」と書かれた宅配便が届き
中には鍵が。
差出人住所に向かいその鍵で部屋のなかに入る。
素敵な贈り物。
生前にもっと会って語り合えたら良かったのに・・・・
ちょっとしんみり。
<緑陰のマナ>
インターネット上で知り合った在日トルコ人のエミネさんとイスタンブールを一緒に
行く。
トルコの文化をいろいろ教えて貰いながらの旅。
亡くなった母の漬けた梅干しを食べる。
「あなたを今日までずっと守ってくれたまるで神様の与えたもうた食べ物(マナ)」と。
母の漬けた梅干しかぁ~。
そういえば、家にもあるな。
そうか、食べられなくなるときがいつか来るんだと思ったらちょっとジンと来た。
<浪打ち際のふたり>
46歳で共に独身の浜口喜美(ハグ)と長良妙子(ナガラ)。
二人で波打ち際ギリギリに建っている宿に泊まる旅をする。
喜美は1人暮らしの母が認知症になったことを気に病んでいた。
友と美味しいものを食べて綺麗な景色を見て、本音の話をする。
それが大きな今後前に進む活力になるんだな。
<皿の上の孤独>
月夜のアボカドのマナミの友人・野中咲子(48歳)が憧れの建築家・ルイス・バラガの
邸宅を見たくてメキシコシティを訪ねる。
かつてのビジネスパートナーであり友人でもある青柳透とのこと。
男女の関係とは違うお互いが大切に思うこんな関係は素敵だ。
この表題は素敵だと思う。
誰もが誰かの大切な人なんだと思う。
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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