発行年月:2014年10月
それぞれの家族を亡くし、天涯孤独で身を寄せ合う運命のふたり。
お互いしか癒せない孤独を抱え、かすかな光へ歩き出す道のりを描く。
恋と、魂の救済の物語。1年ぶりの長編小説。
(集英社HPより)
まこと、嵯峨。
二人は幼いときから、ずっと一緒に生きてきた。
姉と弟のように・・・。
成長すると恋人となり、将来もずっと二人は一緒だとお互い確信しているかんじ。
二人の生い立ちが特殊だからだろうか、二人の世界が完全に出来ていて
ほかの者を寄せ付けない雰囲気。
こういう男女の関係も実際、あるのかもな・・・。
二人のやや複雑な生い立ちのなかで、アリゾナのセドナで暮らした時期が
もっとも幸せな思い出でもあり辛い思い出でもある。
そんな場所に、二人が希望を持って再び訪れようと決めるまでの過程の物語。
辛いことがあっても、二人一緒に居れば大丈夫!
まこの通う大学の教授も素敵だったし、嵯峨が務めるパン工房の人たちも
きっと素敵な人たちなんだろうな。
アリゾナのセドナの街の様子が、なんだかとても魅力的に描かれていた。
実際、どんなかんじなんだろ?
ばななさんの思い出も込められた物語なんでしょうね。
哀しい部分もあるけれど、希望に満ちたラストが良かった。
★★★★★
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