発行年月:2013年12月
月光が射しこむベッドの上、流奈が思いを馳せるのは、「どうしても会わなければ」と願い続けた人々との4つの光景。──恋愛小説の名手が死への道程を妖しく鮮やかに描きだす。筆冴えわたる傑作長編。
(集英社HPより)
4つの話に分かれていますが、これは長編小説ですね。
主人公は、病で死に向き合っている女性・満留瀬流奈。
既にこの世の者ではない者に向き合うお話。
ちょっと不思議な世界観。
それぞれの章の表題がユニーク。
<霧雨に紅色吐息>
ネットで予約した旅館に向かっている流奈。
同行するのは、金魚。
旅の目的は、かつて愛した美しい男性・三条澄人に会うため。
愛していたけれど憎んでもいた男。
<カダケスの青い小箱>
家族の期待を一身に受けた姉・志図だったが、画家と出会いすべてを投げ出し
スペインの地中海に面したカダケスに移住してしまった。
その地は、ダリの愛した街。
姉のことを想い、姉の思い出が残る街を巡る流奈。
<猫に雪茸まろびつ濡れて>
流奈の息子・千は、妻との子・星子が生まれて3年で離婚。
千は以来、娘に会わずに暮らしていた。
流奈は、千と星子を引き合わせようと二人で千の元へ訪ねていく。
<桜ふぶきいのちの宵闇>
流奈の娘・百。
幼く死んだ可哀想な娘。
そして子どもの頃、近所だった級友・タミ。
動作が鈍いタミの面倒を見るのはいつも流奈の役目だった。
そしてタミはある日、川に落ち、その2週間後に亡くなった。
二人の幼くて死んだ者の死は、自分の責任?仕方のない事故?
今もそのことを考えあれこれ悩む流奈。
死に直面した者は、既にあの世に行った者を近くに感じるものなのかな?
ちょっとホラー色あったりと不思議な幻想的な場面があったりでしたが
なかなか面白かった。
最後の話は、終盤、急に(予測出来ない展開で・・・)官能的になってビックリ^^;
★★★
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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