発行年月:2014年1月
少女の強く切なる祈りが起こした、やさしい奇跡。
『楽園のカンヴァス』の著者が長らく温めてきた、心ゆさぶる再生の物語。
(ポプラ社HPより)
1995年1月17日(火)午前5時46分52秒
阪神淡路大震災発生。
パン屋さんを営む阿藤家の朝は早かった。
両親はパンの仕込中。
子どもたち3人は、まだ二階の部屋。
そして、突然家が倒壊。
両親は、家の下敷きになり亡くなる。
幼い3人は、その時、足に大けがを負った丹華(にけ)を助けてくれた
お医者さんの養子として育つ。
主人公の丹華(にけ)は当時小学校3年生。
兄の逸騎は小5.妹の燦空(さんく)は保育園の年中。
そんな兄と姉妹が成長していく姿を描いた物語。
震災時の状況は、リアルで胸が痛くなりました。
それを実際に目の前でみて、自分の家族がそこに居るとわかっていながら
助け出せなかった無念な思いを抱えて今日に至る人たちがどれだけいることか?
それを想像したら堪らなくなった。
3人は、幸い、面倒をみてくれる人に巡りあえ両親は亡くしたけれど
ひとりぼっちという孤独は感じずに済んで幸運だった。
実際はもっとつらい状況を経験した人の方が多かったでしょう。
丹華たちの成長過程は微笑ましく、良い物語だとは思うけれど、
やや物足りなさを感じたのは、なぜだろう?
★★★
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