帆奈(ハンナ)、13歳。
両親の別居でNYから単身帰国中。
日本の学校に馴染めない帰国子女。
斗六(トム)、28歳。
高校時代のある事件が原因で外に出られなくなった、本当はイケメン。
叔父と姪、それぞれの「問題」を抱えた二人は一緒に暮らすことになる。
(本の帯文より一部抜粋)
ハンナとその叔父さんであるとトムが暮らす環境がステキ!
「明治たてもの村」という明治・大正・昭和の時代の古い建物を広い森林公園の中に移築した観光施設の中の<八島庵>(お蕎麦屋さん)で暮らしている二人。
他にも<松濤館>という旅館があったり、食事の出来る<西洋亭>や<神戸軒><金沢理髪店>などがあり、古い昔のままの姿の建物の中でちゃんとお店を営んでいる。
こんな場所あったら、訪れてみたくなります!
ハンナのおじいちゃん、おばあちゃん(トムおじさんの両親)はお蕎麦屋さんですが、トムおじさんは、物つくりが得意なので、村のなかの施設の修繕や家具などを造ったりする仕事をしています。
ハンナとトムおじさんは、それぞれちょっとした問題を抱えているのですが、ここで出会う人々によって、それぞれが逞しくなっていく様子が良かった!
登場してくる人たちの普通の会話のなかにステキな言葉が沢山ありました。
この本にはお話が3つに分かれていて、
そのなかの一つ「初めての旅」では、トムおじさんの師匠でもある宮大工の棟梁・東宮さんの頼みで岩手の山のなかにある古い洋館の修復作業をある期間、泊り込んで行う話。
ハンナもお手伝いとして同行します。
その間に出会う、その洋館そばにある養護施設で暮らす17歳の恭介くんとの出会いがステキでした。
どういう経緯で出会ったのかもまたいいのですが・・・。
幼い時から両親を知らないで育った恭介くんの言葉が印象的でした。
両親が別居中のハンナがふと漏らした不安を恭介くんが優しく受け止めて言う言葉。
「大人になったら、我慢しないといけない事も子どものうちは外に出していいんだよ。言葉に出して身体の中から出すんだ。そうしないと、明るくなれないから・・・・」「子どもは明るくなるのが仕事なんだって。大人は優しくなるのが仕事なんだって・・・・・・」と。
施設のママさんが言っていた言葉なんだそうです。いいな~なんだかジ~ンとしちゃいました。
こういう大人の下で育ったら、本当の親じゃなくても、人として大事なことは、ちゃんと学べるんでしょうね。
自分も辛い思いしてるからこそ、人の辛さに対して的確なアドバイスが出来るってあるんだなぁ~なんて思いました。
他にも沢山、いいなぁ~ステキだなぁ~と思える言葉があって、すごく良かった!
癒される本でした♪
そうそう、最後にトムおじさんの変わった名前の由来が明かされるのが面白かった!
言われてみれば・・・「なるほど!うまいね~」ってかんじ・・・笑
★★★★
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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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