発行年月:2013年7月
いい子じゃないと、いけませんか――
『きみはいい子』と同じ町を舞台に、再び放つ感動作。
絶望の先にある希望を描きだす。
(ポプラ社HPより)
『きみはいいこ』の延長戦上にあるような物語でした。
主人公の山本弥生は、赤ちゃんのときに親に捨てられた。
乳児院で2年。児童養護施設で高校卒業まで過ごし、その後は
看護学校の寮に学校卒業まで住み、現在は准看護師として勤務している。
勤務歴11年目のもうすぐ33歳。
弥生が親から捨てられたことは不幸だけれど、両親以外の人からは、沢山の
愛情を受けて成長して来たことが救いでした。
勤務する病院の藤堂師長も立派な上司。
しかし、その上の院長が最悪。
医療現場のリアルな描写が表されていたけれど、こんな院長は医師として
患者に向かう資格ゼロ!
腹が立って仕方なかった!
そんな院長に真っ向から対峙した藤堂師長は立派だと思った。
看護師として院長にこんな風に立ち向かうにはよほどの覚悟がないと
出来ないことだと思うけれど、患者さんの生死に関わることだから
当然といえば当然のことだけど・・・。
親に捨てられた子どもの心理がよくわかり切なくなる箇所も多かった。
そんな風に小さい頃から自分の気持ちを抑えて生きて来たのか?
と思ったら、本当に胸が痛くなった。
良い子でいないと捨てられるから、本当は良い子じゃないけど
良い子のフリをしていなきゃ・・・なんて。
生まれたときから両親がいて当たり前のように、わがまま言ったり
甘えたりを何も考えずにしている子どもは、彼女たちからしたら
凄く羨ましいことなんですね。
当たり前のように親の元で育った自分が、凄く恵まれていたんだと
今更ながら気づきました。
こういう書は、若い人にもぜひ、読んで欲しいな。
★★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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