事件はすべてのはじまりにすぎなかった――
エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。犯人の仁藤は世間を騒がせ、ワイドショーでも連日報道された。この事件に興味をもった小説家の「私」は、ノンフィクションとしてまとめるべく関係者の取材を始める。周辺の人物は一様に「仁藤はいい人」と語るが、一方で冷酷な一面もあるようだ。さらに、仁藤の元同僚、大学の同級生らが不審な死を遂げていることが判明し……。仁藤は本当に殺人を犯しているのか、そしてその理由とは!? 貫井氏が「ぼくのミステリーの最高到達点」と語る傑作。読者を待つのは、予想しえない戦慄のラスト。
(実業之日本社HPより)
殺人事件の犯人・仁藤俊実についてを書こうとする小説家の「私」が彼の過去の出来事などを調べていく。
妻子を殺して川に放置した仁藤のことを彼を知るだれもが「信じられない」という。
日本最難関の大学を現役入学し、大手都市銀行に入行。
見た目の良い感じの誰もが憧れる存在。
職場の同僚たち、大学時代の友人たち、そして高校時代以前の仁藤を調べる。
大抵の人が仁藤に抱いている印象は、好意的なものだけれど、
少し違う印象を受けている者も現れる。
そして、彼の身近では事故死している人が数人いることがわかる。
それから彼のそばに居る女性の名前が「ショウコ」。
殺された妻の名前もショウコ。
偶然なのか?
小学校時代に彼と仲良くしていた女性・ショウコの話では、彼が正義感が強い、
心優しい少年だったことがわかりちょっとホッとした。
最後の最後が、「?」という終わり方で、ちょっとモヤモヤした感じが残ったけれど
話は面白かった。
もう少し、最後、仁藤という人間が妻子殺しに至る心理を明らかにするような
ことばがあればなぁ~。
読んでいる途中で出てくる疑問が、そのまま解決されずに進むので
本の残り頁が少なくなるにつれ「え?これでおしまいになるの?」と不安になり
最後、その気持ちが解消されずに終わるのが虚しかった(/_;)
表紙の絵が不気味で怖い。
人間じゃなくてマネキンのような変にピンク色の唇。
本心から笑ってない笑顔って不気味。
★★★
12 | 2025/01 | 02 |
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;