「ママ、いったいいつになったら死んでくれるの?」-----
親の介護から夫婦の危機、忍び寄る更年期、
老後資金の計算までを、自身の体験を交えて赤裸々に描いた話題作。
大佛次郎賞受賞。
(中央公論新社HPより)
ちょっと長かったな。
母親が亡くなったところから始まるけれど、その母親がまだ元気だった頃の話に戻り、
また母親の祖母の代まで遡り、母親のル-ツも描かれる。
主人公は、美津紀。
フランス留学中に知り合った夫・哲夫は大学教授で外国滞在中。
子どもは居ない。
美津紀も大学の非常勤講師をしていたが、現在は自宅で翻訳の仕事をしている。
姉の奈津紀は、資産家の夫と玉の輿婚。
娘と息子がいる。
年老いた母親の世話は美津紀が主にしていた。
が、認知症を患い体も不自由になってしまったため、施設入所になる。
まだ母親が母親らしいとき、尊厳死を望み、胃ろうなどはしたくないと文書で書き留めていた。
しかし、胃ろうのような経管栄養は延命措置とはみなされないと知る。
延命処置の拒否は人工呼吸器や心臓マッサ-ジに限られるのが一般的。
入院させている以上、医療期間側も利益がない状態で置く事はないというわけですね。
自然死を望むならば自宅で看取ることが美津紀のいうとおり、最悪で最善の判断。
運よく、その気持ちを理解してくれる医師が見つかり最期はクリニックで迎えたのだけど・・・
こういうことは、まだ先のことと思わず、ちょっと親の意見とか聞いておいた方がいいかもなぁ~
なんて読みながら思ってしまった。
母親の世話をよくしていた美津紀だけれど、本音ははやく逝ってくれないかな?と思っている。
それは介護を経験していない人には薄情なことばに聞こえるけれど
実際、美津紀のような経験をし、同じ立場になったら、自分もそう思って不思議じゃない。
これは自伝的物語?
とちょっと調べたら、お母さんも作家としての作品を遺されていました。
水村節子/著の「高台にある家」・・・・だそうです。
う~ん、これもちょっと気になるな。
★★★
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