発行年月:2018年11月
2019年本屋大賞ノミネート作品!
伊坂幸太郎1年ぶりの新作長編、誕生。
あらすじは秘密、ヒントを少し。
双子/誕生日/瞬間移動 1年ぶりの新作は、ちょっと不思議で、なんだか切ない。
(実業之日本社HPより)
常盤優我と風我。
小学2年の誕生日、2時間ごとに自分たちが瞬時に入れ替わることに気づく。
2人は、父親に虐待される日々。
その後、同級生に虐められているワタボコリを二人は助ける。
瞬間移動の技を使って・・・
中学卒業後、風我は働き優我は公立高校に進学。
風我には小玉という彼女が出来る。
小玉の生い立ちも風我たちと似ている。
父親に虐待されてきた。
再び、二人は例の力で小玉救出する作戦を成功させる。
2人が出会う人たちが、皆、暗い。
なんとも言えない閉塞感のなかで暮らしている。
大学生になった優我が出会った親子、ハルコとハルタ。
その二人に迫る危険。
そしてワタボコリに再び会いにいく優我。
ワタボコリが幸せな暮らしをしていてホッとしたのに再び危機に
巻き込まれて・・・・
話の展開は面白いけれど、なんだか、ちょっと辛くなってくる。
でも最後は、ああ、そうだったのか?と脱力。
読んでいて疲れた。
でも巧いなぁ~、やっぱり。
★★★★
発行年月:2017年9月
仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも、逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく――。「白兎(しろうさぎ)事件」の全貌を知ることができるのはあなただけ! 伊坂作品初心者から上級者まで没頭度MAX! あの泥棒も登場します。
(新潮社HPより)
冒頭から出て来る「白兎事件」。
仙台での人質たてこもり事件の真相を描く物語。
事件というと物騒だけど、それが起きた背景の物語は実に複雑。
いろいろな複雑なことが絡まって段々わかってくること。
伊坂氏お得意の技ですね~。
全く関係ないような事柄が段々と結びついて・・・・ああ、あれはこういうこと
だったんだね~という気づきが楽しい。
泥棒、黒澤と宮城県警の夏之目課長が特にいい。
妻子を事故で亡くした夏之目の家族を想う場面がジ~ンと来る。
レ・ミゼラブル・・・映画しか見てない。
いつか読んでみたい小説のひとつ。
最初から最後まで面白かった!
伊坂氏の作品はよく映像化されるけど、これはムリかな?
★★★★★
発行年月:2017年7月
最強の殺し屋は――恐妻家。
物騒な奴がまた現れた!
新たなエンタメの可能性を切り開く、娯楽小説の最高峰!
「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。
こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。
書き下ろし2篇を加えた計5篇。シリーズ初の連作集!
(角川書店HPより)
殺し屋としては最強なのに、家庭のなかでは、妻の言動にびくびく。
機嫌を損ねる受け答えはしないといつも気をつけて発言し、夜間、音を立てずに
空腹を満たす食べ物は、魚肉ソーセージがいちばん!という。
なんだかそのギャップが可笑しい。
でも、殺し屋は止めたいと思い始め、そのことが、<兜>を追い詰めて
いくことになる。
後半、兜の息子・克己が成人し、家庭を持ち、父親のことを知ろうと
奔走。
ボルダリングジムで知り合った松田との関わり方や、文具メーカーの営業社員と
して出向いた先で知り合った警備会社社員の奈野村との関わり方が、良かった。
でも、奈野村は同業者だったとは・・・・\(◎o◎)/!
お互い、殺し屋じゃなければ、良い友人関係が続けられたのに・・・。
そんななか、一番不気味だったのは、兜に依頼をする役目の医師。
殺しの依頼を病院の医師がするっていう設定は面白かったけど。
殺し屋だけど、色々な人の命も助けた兜・・・恰好よかったな。
★★★★
発行年月:2017年10月
舞台はドイツ。探偵・カールがクリスマスの夜に出会った不思議な男とは……? 著者の初小説が自身の手により完全リメイク。フランスのBD作家による描きおろしイラスト付オールカラー絵本。
舞台はドイツ。
探偵カールがクリスマスの夜に出会った謎の男とは……?
伊坂幸太郎が贈る聖夜の奇跡の物語
大学生のときに著者が初めて書いた小説(初出『文藝別冊 伊坂幸太郎』/2010年小社刊)を自身の手により完全リメイク!
デビュー以来の伊坂作品のモチーフ、
「探偵」「男2人」「親子愛」「巧妙な構成」「ラストのどんでん返し」……
などのエッセンスがすべて凝縮された、珠玉の物語。
伊坂作品にはおなじみ、あのキャラクターの元祖とも言える人物も登場。
* * * * *
生まれて初めて完成させた短篇が元となった作品です。 ──── 伊坂幸太郎
お話の最後ではいつも呆然となり、もう一度読み直したい気持ちで胸がいっぱいになりました。 ──── マヌエーレ・フィオール
* * * * *
*挿絵について*
伊坂さんも注目し、また松本大洋さんら日本の第一線の漫画家も各所で推薦している、フランスのバンドデシネ作家であるマヌエーレ・フィオールによる描き下ろし!
(河出書房新社HPより)
大学生の時、初めて書いた小説なんだぁ~。
凄く良かった。
探偵が浮気調査の尾行をしながら、立ち寄った公園で知り合った男との会話が
ユニーク。
色々と想像してみるって楽しい。
サーカスから逃げた男は、どこに???
公園で話をした男の仲間だったのか?
読み終えた後も、あれこれ想像。
絵も大人っぽくて、素敵。
★★★★
発行年月:2016年3月
陣内さん、出番ですよ。『チルドレン』から、12年。
家裁調査官・陣内と武藤が出会う、新たな「少年」たちの物語。
書き下ろし長編
(講談社HPより)
「チルドレン」読んだような、読まなかったような・・・^^;
でも、楽しく読めました!
家庭調査官の仕事は、馴染みがないけれど、凄く大変な仕事だな。
陣内は、独特な雰囲気の人だけど、罪を犯してしまった少年たちに接する態度に
温かみがあっていいなぁ~。
こういう調査員に出会った少年たちは幸せかも。
罪を犯さないことが大事だけれど、いろいろな事が重なって重罪を犯してしまう
者もいるんだということに気づかされた。
罪を犯したものには厳罰をというのは、ちょっと違うのかな?
なんて色々と考えさせられた。
ここには、無免許運転の末、事故を起こし人をひき殺してしまった棚岡佑真(19歳)。
ネットで事件予告をする者に逆に脅迫文を送った罪で試験観察中の高校生小山田俊。
そして、棚岡佑真が小学生の時、登校中、突っ込んできた車により一緒に歩いていた
佑真の親友・栄太郎をはねて死亡させた、若林青年。
それぞれのことを知れば、3人とも悪人とは違う。
罪を罰するって難しいと思った。
重苦しい題材を、陣内というキャラクターが息抜きさせてくれるので読みやすい。
チルドレンも読みたくなった。
★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;