平穏な家庭を営む主婦由美子の悩みは、
20歳になる息子が中卒で定職をもたないこと。
格差社会の現実を描く最新長編。
(毎日新聞社HPより)
福原家と宮城家の二つの家庭の様子が交互に描かれながら物語は進む。
<福原家(東京)>
健治・・・早稲田大学理工学部卒
由美子・・・地方の国立大学卒
可奈・・・名門女子大進学、その後、IT企業に勤務
翔・・・高校中退、フリ-タ-
満津枝・・・由美子の母。他界した夫は元小児科の勤務医
妙子・・・由美子の妹。産婦人科医と結婚し、子ども二人は名門大学付属の高校生
<宮城家(沖縄)>
珠緒・・・翔の恋人。地元の公立高校卒
亮太・・・珠緒の(母親が再婚して生まれた父親違いの)弟
洋子・・・珠緒の母親。中卒。飲み屋で働
フリ-タ-の翔が、同じくフリ-タ-の珠緒と出会い、結婚したいと言い出したことが発端で、由美子の画策があれこれ。
由美子のプライドの高さがイヤでしたね~^^;
人の価値を先ず、学歴や職業で決めてしまう人種ですね。
ま、学歴は高い方が良いし、仕事も安定したものに就いている方が良いのは当然ですが・・・。
自分の息子の現在の姿を棚に置き、珠緒の家庭環境やらを侮蔑する姿は、醜く滑稽。
品が無いのは、あなたでしょ!と突っ込みたくなりました^^;
比べられる珠緒の家庭は由美子からすれば、下流ということでしょうか?
でも、母親洋子のいう事は、理に適っていた気がする。
「あまりお金に執着して、それを追い求めるのは品がない」みたいな言葉は、ある意味そう言えるし。
物語として面白かったのは、由美子が思う下流の家に、最後自分たちが置かれることかな?
珠緒は、努力して上流の社会に向かっていくだろうし・・・。
この物語の中で、一番困った人は、翔。
向上心が全くない人って、イヤだな。
本当にこういう子に将来させないために、親はどうしたらよかったんでしょう?
健治が、もっと父親として、なんとか出来なかったのかな?
他人事として読むのには、とても面白い物語だったけど、なんだか後味は良くなかったな。
そもそも下流ってどのへん??
美女になれない女はいない。
美女になれないのは、ただ、どうしたら綺麗になれるか、その術を知らないだけ。最近また一段と美女化が加速したと評判のマリコ。果たしてその真相は?ダイエット、エステティック、グルメ&ラブ?美の道を究めるためには、どんな犠牲も厭わず猪突猛進。さらにパワーアップ、スキルアップ!国民的美人作家・マリコのチャレンジは今日も続く。
(マガジンハウスHPより)
美を追い求める林真理子さん。
最近ファッション雑誌に時々載るお姿は綺麗。
どんな努力をされているのか?は興味ありました!
なるほど、なるほど・・・。
食べる事も飲む事も好きで交友関係の幅が広いと大変なのね~。
でも、あきらめず、必死で美を追う姿は同じ女性として見習わなきゃならない部分かも!
なんて思いました!
秘書のハタケヤマさんの鋭い指摘がなかなか面白かったな!
表紙の絵も挿絵も全部、真理子さん自身が描いたものなんですね~!?
絵も上手とは知らなかった!
今まで小説は好きで読むけど、エッセイはあまり読んでなかった!
エッセイもいいな。気取らない正直で時に自虐的な発言が好感を持てます(^^)
「美女入門シリ-ズ」ほかのも過去を遡って読んでみようかな?
★★★★
女性の「幸せ」について投げかけた衝撃の長編小説!
かつて人気アナウンサーだった美季子は、
現在、チーフという立場で若い女子アナたちの管理職として
日々働いている。
独身であるがゆえに、
42歳という年齢にテレビ局内はもちろんのこと、
周囲の反応はさまざまだ。
ある日、大学時代の友人・兼一と再会したことで、
彼女の心の中に何かしらの波紋が生じる……。
親友の美里と離婚後、再婚して幸せになったはずの兼一に
起こるさまざまな問題。
そして美里は病気が再発して……。
若いころとそれほど変わらないと思っていても、
明らかに違う40代。
それでも輝きを失わない40代の生き方を描く、
林真理子の恋愛文学の「真髄」!
(光文社HPより)
女子アナやテレビ業界の中身も知れて面白かった。
主人公の美季子の周りで起こることが、平凡なわたしには非日常的だけど、美季子の考え方には結構、共感できる部分もあって、好感も持てたな~。
大学時代からの親友・里美と兼一、双方に起こる事に苦悩しながらも親身になって動く美季子。
男女間でも、こういう風に友達関係がずっと続くのはいいなぁ~なんて思った。
でも兼一の再婚した妻には、不愉快な関係でしかないのよね~。
当然といえばそうだけど・・・。
美季子にも最後の方、幸せが訪れて、あ~よかった!と思ったら・・・・
う~ん、波乱万丈な人生がこの後も続くのかな?
けれど、どんな状況になっても、自分で幸せを見つけていけそうな美季子!
がんばって!!と応援したい気持ちになりました。
このタイトル・・・いいな(^^)
★★★
どうして人は美貌に惑わされ
容姿にこだわるのだろう。
目の前に現れた男が、美しい顔で港子を誘う。
母親の恋人に唇がそっくりなその男・・・・。
警戒心がやがてその魅力に
打ち砕かれるとき、彼女は--------。
(本の帯文より)
ササ~ッと読めちゃうかな?
林さんの本では、よくある、いわゆるセレブな世界の人たちが物語の登場人物。
主人公の唐谷港子は30歳でテ-ブルコ-ディネ-タ-である52歳の母親が通う美容整形クリニックの院長と三人の食事の席で、「うちで働かないか?」の誘いで院長の秘書としてクリニックに勤務している。
クリニックに来る客は、女優であったり、モデルであったり・・・。
外見の美を何より重んじる人たちが集まる。
そんな港子自身も外見を磨くことは、女性として当然とした考えで、その美貌を求める妻子持ちの男性・室田と作家志望の美形の男性・翔一を両てんびんにかけて楽しむ日々。
あまりにも、自分の現実とかけ離れた世界であり、考え方の人たちの話なので、あまり考え読んでいましたが・・・・
大学院生でモデルのバイトをしている・泰生と出遭ったところから、面白くなりました^^;
そして、ラストは、ちょっと酷い。可哀相。
泰生って外見より中身で十分、ステキな男性だったのかも?
相手の事を気遣っていたし・・・。
でも、港子を冷たい女と責めきれない部分もあって、なんとも後味がスッキリしないお話でした。
モヤモヤ感だけが尾を引いたかんじ。
★★★
12 | 2025/01 | 02 |
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;