発行年月:2014年11月
「ママの料理でなにがいちばん好き?」
「ブタとタマゴのどんぶり。あれだったら毎日、食べても飽きないよ」
夫を亡くしたばかりの真田あさぎは、小学生のひとり息子を育てるため、「友々丼」と名付けた“他人丼”の専門店「友々家」を開いた――。
あれから30年余り。いまでは、百二十店舗を数えるまでになった。東京、神奈川、群馬……今日も、あちこちの「友々家」では、店長たちが、友々丼をせっせと提供している。
それぞれの事情を抱え、生きるために「友々丼」をつくり続ける7人の店長と、共に働く人々のちょっぴり切ない七つの物語。
(光文社HPより)
山本さんのお仕事シリーズは好きです♪
今回は、全国にチェーン展開している「友々家」で働く店長さんたちのお話。
提供している「友々丼」は、豚肉を甘辛く味付けしたものを卵でとじた他人丼。
色々な場所の「友々家」で働く店長さんとスタッフたちのお話が短編形式で
綴られ、そこに度々登場する本社のフランチャイズ事業部の霧賀さん。
すれ違う人が振り向くような美人で仕事もテキパキ。性格も良しと
いう事なしの人でした!!
各店長さんのそこに至るまでの経緯も楽しめました。
が・・・最終話のチェーン店立ち上げの会長・真田あさぎの話が良かったなぁ~。
今はまだダメダメの二代目社長の息子も段々と成長して良い社長に
なっていく?と期待も出来そうな終わりで、満足な読後感でした♪
友々丼・・・・今度作ってみようかなぁ~。
美味しそう^m^
★★★★
発行年月:2014年7月
恋するゲイシャガールin八王子!?
5人の芸者が未来へGO!
東京・八王子の置屋「夢民(ゆめたみ)」
に在籍する五人の芸者たち
●弐々(杉浦晴子)元女子高生。大学受験に失敗、恋人とも別れて芸者の道へ。
●未以[みい](沢村紗英)元キャバクラ嬢。年下の男の子に貢ぎ癖が直らない。
●茂蘭[もらん](細井千香)元看護師。大学生の息子がいるシングルマザー。
●兎笛[とてき](望月優希)元女子プロレスラー。女らしくなりたくて芸者の道へ。
●寿奈富[すなふ](田中喜久代)元丸の内OL。憧れの的だが人には言えない秘密が……。
彼女たちは人生の逆境をのりこえて八王子最大の祭り「八王子まつり」で最高の芸を見せることができるのか。そしてままならぬ恋の行方は……!? 傑作『ある日、アヒルバス』の笑いと感動再び! 最高に面白くてキュンとくるお仕事&青春&恋愛エンターテインメント!! 山本お仕事小説の新境地!
(実業之日本社HPより)
楽しくて感動するお仕事小説でした!
八王子で芸者をする5人の女性たち、それぞれの芸者としてのお仕事ぶりと
仕事以外での話が語られる。
5人が仕事以外の場でも仲良く行動するのが微笑ましかった!
人間関係が良好な職場は楽しいですからね(^^)
芸者名と本名のつながりが最初なかなか出来なかったけれど、読んでいくうちに
誰のことかわかってきて、楽しく読めた。
芸者になった経緯はそれぞれ。
最初から気になっていたのは、寿奈富の人には言えない秘密がナンなのか?ということ。
最後に明かされました。
そんな大変な過去を持っていたんですね~。
この先、家で待っていてくれる人が現れるといいな~。
『ある日、アヒルバス』のデコちゃんも登場して、こういう繋がりが
あるのって楽しい♪
また楽しくて感動するお仕事小説書いて欲しいな。
表紙の絵も可愛くていいですね!
★★★★
美術館学芸員4年目の今田弾吉は、学生時代に応援団在籍という変りダネ。
個性豊かな先輩たちにコキ使われる日々を過ごしていたが……!?
著者渾身の美術館お仕事青春小説!!
(中央公論新社HPより)
お仕事小説、今回は、美術館の学芸員。
美術館は、たまに行くので、そこで静かに座っている学芸員の方たちのお仕事ぶりが知れる
今回のお話は興味深かかった!
しかし、仕事内容そのものよりも、そこで働くメンバ-たちの人間関係が楽しかった♪
元応援団員の今田弾吉も個性的だけれど・・・・・
飲み会の締めで弾吉の応援団時代の応援の様子を披露させるというのも愉快。
作品の搬入をする丙午運輸のサクラちゃんとの絡みも面白かった♪
サクラちゃんはボクシング選手。
弾吉とサクラちゃんの恋は今後発展するのかなぁ~?
物語では、展覧会の準備中の話で終わっているけれど、美術館の作品展が、こういう風に
準備されているんだ・・・とわかって、また美術館にすぐ足を運びたくなった♪
さて、今度はどんなお仕事を小説にしてくれるかなぁ?
★★★
心がほっとあたたまる、最高のお仕事小説
ダメ夫と離婚後、息子を連れ地元に帰った茜。何とか見つけた再就職先は、成績も経営も低迷中の地方球団アリゲーターズだった。個性的すぎるスタッフや選手との悪戦奮闘の日々が幕を開く。
(集英社HPより)
ササッと読めて楽しい、山本さんのお仕事小説。
プロ野球チ-ムだけれど、華やかさに欠ける独立リ-グ。
アリゲ-タ-ズの面々が愉快。
球団職員になった藤本茜は離婚して可愛い一人息子(6歳)を母親の元に預けて、球団のお仕事に奔走。
一番の大役は、チ-ムのマスコット、乙女なワニのアリ-ちゃんの着ぐるみで踊ること。
野球の試合の場面より、それを離れた場所でのやりとりが楽しかった。
なので、野球をよく知らなくても逆に楽しめると言う点がよかったかも。
元プロ野球選手で現在はチ-ムのゼネラルマネ-ジャ-・芹澤がなかなか格好いい。
泣き虫投手の荻野目選手もいいかんじ♪
物語の終盤には、芹澤が現役復帰して、茜が代わりにマネ-ジャ-になる?という終わり。
そうなったあとのアリゲ-タ-ズもちょっと気になるなぁ~。
プロ野球球団もひとつのお仕事と考えれば、今回の職場の人間関係も◎。
読んでいて楽しかった!
OL、女子高生、フリーター、元野球選手、主婦……
相手にされなくても。変人に思われても。
一歩踏み出すと、素敵な自分が見つかるかもしれない、
それぞれの「明日が少し元気になれる」物語。
丸くなったら、つまらない。
縫製工場に勤める大神は、
若いころと違って事なかれ主義で働いていた。
そこに、職場体験に中学生がやって来る。
年下の同僚とともに、中学生の面倒を見るはめになった大神。そ
こで、ある問題が生じて――(「一匹羊」)
表題作ほか、7編を収録。
(光文社HPより)
「狼なんて怖くない」
高校生の麗子が高速バスでボ-イフレンドの小篠くんに会いに行く。
バスで隣の席になったミユキさんとの会話が愉快
小篠くんに会えた場面がいいなぁ~♪
「夜中に柴葉漬」
居酒屋でバイト中のナオト。
先輩のトリイは、40過ぎで劇団を主宰し芝居に夢中。
芝居での収益は殆どなし。
いい大人が・・・・と半分バカにしていたけど・・・・
「野和田さん家のツグヲさん」
中学1年のぼく。
未来がないこの町を早く出て行きたいと思っている。
近所を一日中ブラブラしている30過ぎのツグヲのことも敬遠していた。
けれど。。。ツグヲと親しくなる。そして、少しだけ前と違う気持ちになる。
「感じてサンバ」
島で唯一のキャバクラで働く女達。
観光に来たついでにお金を稼ぐのが彼女たちのやりかた。
お金を稼いだら、また別のところへ。
島で暮らすうち、ここでとどまるのもいいかな?と思う。
「どきどき団」
ボランティアで子どもたちに月2回ほどお手玉を教えている富音子。
もうすぐ70歳になる。
夫は先月、定年を迎えた。
一人息子は3年前、自分より5歳年上でバツイチだという女性を連れて結婚すると告げた。
夫が興信所を使い調べると年は7つ上でバツサンだった。
夫が結婚に猛反対すると息子は相手側の婿養子になってしまった。
何かと意見が対立する夫との関係が、どきどき団を通じて変わろうとする。
「テディベアの恩返し」
元プロ野球選手の熊田のあだ名はテディベア。
鮒村敦は、熊田と再会。
ふたりは同級生だった。
再会し、熊田から言われた言葉で、もう一度自分のやりたかった事に向き合おうとする。
「踊り場で踊る」
32歳の鮎川彩。
家具店に勤めて10年。
お客で来たバカップル、元彼の婚約者などの相手をしながら、日々の接客に追われる。
そして、老人ホ-ムから脱走(?)の珍客から、今後の生き方を見直そう!と思う。
「一匹羊」
縫製工場勤務の大神亮治40歳。
会社の決まりで、初めての来客時には、目印に羊の形のバル-ンを揚げる。
そして、6名の中学生が職場体験で訪れる。
女子のなかに一人きりの男子・キクチくん。
「今の仕事に満足していますか?」の質問を全員にする。
中学生を相手にしてるうち、気づくこと。
それぞれの主人公たちがあることを機に、少し意識を変えて進んでいく様子が描かれている。
読んでいると、自分も頑張ろう♪と思える。
この著者のお話はいつも心を温かくしてくれる。
表紙の羊のおしりが可愛いぃ~!
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;