発行年月:2014年4月
五年生になってぼくはいじめられるようになった。ぼくは未来のことだけを考えることにした。今のぼくから未来のぼくへ手紙を出す。未来のぼくはいつだってたのしそうだ。友達もたくさんいて、夢もかなう。二十通の手紙は、毎年ぼくの元へ届けられ、そして、ぼくは三十三歳になった。ある日、もう来るはずのない「未来の手紙」が届く。それは、悪夢の手紙だった―。 (「未来の手紙」他5編収録)
(光文社HPより)
児童書ですが、大人でも十分に楽しめました♪
どの話も良かったぁ~。
<しいちゃん>
しいちゃんは母方の祖母。
まだ51歳。しいちゃんに学校で自分の悪口を偶然、聞いてしまったことを話す。
しいちゃんのアドバイスは素晴らしい!!
そして、そのアドバイスから大事なことに気付いた、のりえ(12歳)も素直で良い子だなぁ~。
<忘れない夏>
ヤマトは中学2年生。野球部で来年こそは優勝をと仲間と誓い合っていたが
引っ越しによって転校することになってしまう。
転校先は今年の優勝校。
親友で同じ野球部で最高のバッテリーだったユウキの言葉がいい!
思いやりのある子だなぁ~。
2人がライバル同士として活躍する姿も目に浮かぶ。
<未来の息子>
中学2年生の理子。
友達とコックリさんをやってから、不思議なことが起きる。
おっさん姿の小人登場って愉快。
75年先の未来から来たと言うその小人は、理子の息子だったとは・・・
SF的な話で愉快だったけれど、最後はホロリ(/_;)。
<未来の手紙>
小学校5年生から3人組から虐められるようになった瑠依斗。
未来の自分(32歳まで)に明るい未来へ向かうように手紙を書く。
そして中学1年生からその手紙通りの人生を努力して歩み33歳になった。
そして自分では投函した覚えのない手紙が届き・・・
え?この話だけアンハッピーエンド?と思ったら、違ったのでホッとした。
辛い状況をよく耐えて努力したなぁ~。偉い!!
<月島さんちのフミちゃん>
両親が亡くなってから、二卵性双生児の姉・瑛子と兄・勘治郎が保護者代わり。
2人とも美形だけど、瑛子は派手で春を過ぎるころに毎年体に何らかの変化が起き、
今年は後頭部に口が出現。勘治郎はオカマ。
中学3年生のフミの三者面談で・・・
これもSF的。結局、瑛子の体に起きる変化は何だったんだろ??
よくわからないけれど、面白かった。
<イモリのしっぽ>
中学卒業間近の生物部元部長の幸野(女生徒)が部室を訪れいもりを見ていると
現部長の2年生の矢守くんがやってきて会話。
2人の会話がほのぼの。
先輩後輩の間柄なのに、好きなものが同じって、いいなぁ~。
2人がペットショップ「スイミー」で見てるコリドラスって生き物どんな姿だろ?
すごく気になったのでウィキペディアで調べました(^^)
可愛いお魚。
矢守くんが飼いたいと言っていたコリドラス・ステルバイがこちら。
椰月さんの描く少年少女の姿は生き生きしていていいな。
★★★★★
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発行年月:2014年3月
あおのは、ストレス性の病を抱え、神話伝説の残る山にあるキシダ治療院で暮らすことに。そこにはつきのという同年代の同じように両親を幼いころに亡くした女の子が居候していた。二人を結びつけた運命とは。
(角川書店HPより)
山奥の治療院「キシダ治療院」での物語。
タウン誌の編集部所属の水野あおの(23歳)は、潔癖症で加害恐怖。
心配した会社の先輩が治療院での治療を勧めてくれる。
治療院の岸田節子は、あおのを暫く治療院で暮らしながら治療することに。
治療院には、平井つきの(24歳)が家事手伝いとして既に暮らしていた。
あおのとつきのの会話がほのぼの。
高飛車なかんじのつきのとおっとり系のあおの。
ラストで明かされた二人の関係には・・・なるほど~と納得。
山奥の自然に囲まれた環境のなかで、ほのぼのした3人の暮らしが良い感じ。
家族のような時間だなぁ~と感じた。
河童のキヨシとあおのの関係もよかったし・・・カラス天狗まで登場には
ビックリだけど、全然、怖い感じじゃなく不思議な世界観がユーモラス。
表題の意味からして、薄々感じていたけれど、最後はちょっと切ないかんじだった。
でもあおのとよしのは幸せだろう。
二人が出会えてよかった!
不思議だけど、温かくて優しい物語でした(^^)
イラストが可愛いのもマル!
★★★★
発行年月:2012年8月
幼児向け雑誌の編集部で働く、シングルマザーの統子。子どもを保育園に預け、シッターの協力を得ながら、仕事と育児を両立させている。4歳の息子・智康は、夫・阿川の希望もあり、不妊治療の末に授かった子どもだ。産後、すべてが順調かにみえたが、ささいな喧嘩をきっかけに、阿川と統子は離婚
に至った。予定通りには進まない仕事、智康の突然の病気、実母との気持ちのすれ違い、園でのママ友との人間関係など、統子に悩みは尽きないが、日々を全力で過ごしている。そんなある日、統子は旅雑誌のグラビアページに智康とそっくりの、双子の少年が載っているのを見つける。それをきっかけに、統子と智康は、五島列島・中通島へ向かった――。命とは、愛とは、絆とは……子育ての今、子育てのすべてを描き切った感動の家族小説。
(実業之日本社HPより)
シングルマザーの統子の子育てに、共感できる部分とそうでない部分があった。
これは読み手によって、共感できる部分とそうでない部分は違うと思うけれど・・・。
統子が息子の智康を思う気持ちには共感。
一人で働きながら子育てしている統子はよくやっていると思う。
けれど、途中から智康の本当(遺伝子上)の父親は誰か?ということが気になり始める
統子には、少し違和感。
同じ立場に立っていないので、自分がその立場ならまた違う意見もあるのかも
しれないが・・・・・。
統子の言う「子どもを持った瞬間から、世の中、怖いものだらけになってしまった」
もなんとなくその気持ちはわかるけれど、
そんな風に思いながらの子育ては随分、シンドイだろうな。
わたしにはあまりピンとこない言葉だった。
物語としては面白く読めたけれど、感動的なものはなかったな。
★★★
発行年月:2013年8月
ばかみたいに幸福な時間。
それは、ホンの少しさみしい。
最高の仲間との三年間。
恋、友情、初体験・・・すべてが詰まっている高校の日々。
(BOOKデータベースより/幻冬舎)
まひる、クロノ、夏海、睦実4人の仲良し高校生の日常がリアルでした。
著者の椰月さん、1970年生まれなのに、何処かの高校生を観察して
書いたのか?と言うくらい言葉のひとつひとつが今どきなかんじでした。
自分の高校生のときもこんな感じだったのかなぁ~?
昔過ぎて忘れたけれど・・・
のほほんと他愛無い会話でこのまま終わるのかと思いきや
終盤、ビックリは事が起きて、驚いた!!
でも、前向きに夢を追い続けよう、それを支えてあげようという
気持ちが持ててよかった、よかった!
彼女たちの今後は明るい!!
同年代の子が読めば、もっと共感できるものも多いんでしょうね。
★★★
化粧品メーカーの研究部に勤める秋山箱理の肩には、目に見えないゆでダコの「タコリ」が乗っている。子供のころ世の中とうまく折り合えなかった箱理をいつも助けてくれたタコリが、17年ぶりに再来したのだ。それとともに、平和だった箱理の家族と仕事に波乱が生じはじめて……。
なぜか完璧な白塗り化粧で素顔を隠しつづける祖母・ヨシエ、奔放なライターの姉・今理、熱血漢の弟・万理とその恋人、化粧品開発に賭ける同僚ら個性豊かな登場人物の織り成すドラマを温かく、ときに切なく描く魅力作。
(講談社HPより)
SFっぽい要素の混ざった物語でした。
いろいろな話を書ける著者だなぁ~と感心。
主人公の秋山箱理は化粧品会社で新商品の開発に関わるOL27歳。
姉・今理はライタ-で家のなかでは裸族。
弟・万理は、心優しい好青年。
3人の祖母・ヨシエは、孫たちを心から愛している。
が・・・昔から不思議な化粧。真っ白な白塗り化粧で、素顔を見たことがない。
ヨシエさんの化粧の秘密は、終盤、明かされます。
なるほど・・・・・。
なんだか可愛らしい。
化粧品開発に纏わる、会社内の人間関係も良い感じで
箱理の周りの人たちは、みな、個性的だけれど好感が持てた。
万理の結婚相手を最初は批判していたヨシエさんだったけど、孫の幸せを望んでいるから出たことばだったんだな~。
亡くなったヨシエさんのご主人も幽霊で登場。
夫婦のやり取りにも温かいものを感じた。
不思議な存在、タコリも箱理の幸せを願って存在していて、もう大丈夫かな?というところで
姿を消して行ったのかなぁ~。
不思議な場面がいっぱいだったけど、最後まで楽しめました♪
★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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