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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:1990年5月


 夢み、涙し、耐え、祈る……。梨園の御曹司に仕え、けなげに、烈しく生きた或る女の昭和史。

夢み、涙し、耐え、祈る。梨園の御曹司、雪雄に仕える光乃の、献身と忍従の日々。雪雄の愛人の出産や、料亭の娘との結婚・離婚にも深くかかわる光乃。一門宗家へ養子に行く雪雄につき従い、戦中の、文字通り九死に一生の苦難をも共に乗り越えた光乃。続く戦後の混乱期、雪雄の子を宿していると気づいた光乃の、重い困惑と不安……。健気に、そして烈しく生きた、或る女の昭和史。

                      (朝日新聞社出版HPより)




昨日から、上下巻、一気読みしました!!

光乃の生き様、凄い!
こんな苦労、実際そうそう出来るものじゃない!

女中として仕え、その後は、売れっ子歌舞伎役者の妻として生きた光乃。

夫婦になれたことは喜ばしいことなんでしょうけれど、この世界に入らなければ
もっと静かな幸せを得られたとも思い、何とも複雑な気持ちになりました。

でも、光乃は、幸せだったんでしょうね。

最期、病死する光乃ですが、最後の最期まで苦しんだ姿は、心が痛くなりました。
最期くらい、安らかであって欲しかった。


でも、凄い小説でした!!


                      ★★★★★
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発行年月:1990年5月


昭和8年、歌舞伎界の名家に女中として入った光乃……。
のちに不世出とうたわれた名優に仕え、いつしか燃え上がる恋の炎。
いずれ花咲く日も来ると、ひたすら尽くす辛苦の日々。
当代の人気役者を陰で支えた女の愛と忍従の生涯を描く。

               (朝日新聞社出版HPより)




家の本棚にあった本を何気なく手に取り、読み始めた。

うん!面白い!!
1日かけて一気読みしちゃいました。

歌舞伎界の話だけど、そこに女中奉公で入った光乃が主人公なので
読みやすく、好感の持てる光乃がこの先、幸せになれたらいいのになぁ~

さて、急いで下巻に移ります。


                        ★★★★★



発行年月:2004年4月


 風の音が聴こえますか、人には魂があることを信じますか。

初恋の人の記憶を辿る旅を続ける老婦人。夫の暴力から逃れて、沖縄へ舞い戻ってきた和江と息子・マサシ。新たな生き方を求めて動き出そうとする人々。戦争の傷跡をなでるように、それぞれの心に風音が鳴り響く。

「生活とは?沖縄とは?」日本にとって、日本人にとって、見過ごす事のできない問題小説となりました。人々の繊細な心情を丁寧に描いた本作は、心に深く深く刻まれます。常に沖縄から問いかけてきた、目取真 俊にしか書けない本当の沖縄の姿がここにあります。

【序章】村の風葬場には、戦時中命を落とした特攻隊員の頭蓋骨が置かれ、海からの風が吹くと頭蓋骨に空いた銃弾の跡を抜け、物悲しい音が鳴り響く。島の人々はその音を“風音(ふうおん)”と呼んでいた。風音に人は何を聞くのか、風の島の物語が今始まる。

自ら脚本を手掛けた映画「風音 The Crying Wind」も公開された

                  (リトル・モアHPより)




風音・・・なんだろ?と思って読んでいたら・・・

沖縄戦で亡くなった特攻隊員の頭蓋骨に海風が通って鳴る音だとか。

村のひとたちはその音に物悲しさを感じながらも大切に守りたいと思って居る。

そんな村に帰って来た女性・和江とその息子・マサシ
実家の母親・マカトが1人で暮らす家に戻って来た。
和江は高校卒業時にこの地を出て東京で暮らして来た。
マサシの父親と離婚後、再婚した男の暴力から逃げるため。

そして、もう一人、沖縄戦で命を落としたかつての想い人・加納真一を探したいと
毎年、沖縄を訪ねる藤野志保。


沖縄という地の哀しい歴史が胸に迫って来て、何とも切ない気持ちになるお話。

沖縄の海の景色など、読みながら頭に浮かぶのだけど
何処か哀しく切ない情景となっている。


映画にするために、本書は元の話を少し変えたものになっているという。
映画もちょっと興味ある。


                      ★★★★



発行年月:2014年12月


 巨大外食チェーン店「肉弁慶グループ」の人事部に勤める倉本恭一は本人役で会社のCMに出ることになった…のだが、当日まさかの遅刻で大失態をおかして代わりに上司が出演することに。そこから恭一の「テレビに出たかった」気持ちが爆発、芸能事務所に入ることに。恭一の身辺が少しずつ変化する中、小学6年の娘、エリカの様子がだんだんおかしくなっていき……今まで普通に生きてきた恭一の人生の歯車が狂い出す。松尾スズキが描くサラリーマン小説! 朝日新聞夕刊連載の書籍化。著者10年ぶりの長篇小説。
松尾スズキが描く、家族冒険小説。

                   (朝日新聞出版HPより)




ハチャメチャ、コントみたいな物語。
これが朝日新聞の連載だったというのが驚いた^^;

43歳のサラリーマン・倉本恭一が主人公。
会社のCM撮影時に遅刻して出られなかったことからテレビに何とかして
出たいと思う様になったんだけど・・・はっきり言って意味不明な心理。

芸能事務所まで入って・・・

でも結果、念願が叶う。
人間関係に恵まれたからか?

好意を寄せていた元同級生が女優になっていたり・・・・
娘・エリカの同級生が子役で同じ事務所の所属だったり・・・・。


途中、娘・エリカの問題やら、妻の浮気疑惑なども出てきて盛りだくさん。
最初から最後までドタバタしてたなぁ~。



でも最後は、倉本の家族っていいな~と思えるほのぼのした雰囲気で
良かった。


                           ★★★



発行年月:2014年12月


人間の「生」の深淵を見つめて書き続ける宮本輝による随筆集。
異父兄との邂逅を描く「兄」、シルクロードへの旅にまつわる回想「星雲」など、
著者が白秋のときを迎えて命を想う、珠玉の14篇。      

                     (集英社HPより)




以前は、宮本さんの作品を読んでいましたが、最近読んでいないなぁ~と

思い、昨年12月に発行という新しめの作品を手に取りました。
小説だと思ったら・・・エッセイでした!
宮本さんのエッセイ・・・初めて読むな~と思ったら、あとがきに
エッセイは今まで断っていたとか。


ひとつひとつの話は短いのですが、それぞれに感慨深いものを感じました。


14編のうち特にジ~ンと来たのは、二番目の作品「ガラスの向こう」。
著者が12歳の時に家の近くに越してきた、何やらわけありの夫婦。
おでんやを営むその夫婦の間に生まれたSちゃんは、夫婦の夫が亡くなり
母親は育てられないとSちゃんを子どもが欲しい夫婦に渡す。
著者が18歳のとき、6歳になったSちゃんと再会し遊園地に連れていく。

そして、最後はSちゃんのその後のこと。
阪神淡路大震災で亡くなったSちゃん(当時35歳)との思い出は
著者にとって忘れられない出来事だっただな~ということがよくわかった。


あと、驚いたのは、作家になったキッカケにパニック障害を25歳で発症ということ。
社会人として働きながらの障害と向き合うのは大変だったでしょう。


エッセイで著者自身の実体験が読めるのは、その著者のことを知る上では
とても楽しい。

次は、小説のまだ読んでいないものを読んでみよう。


                            ★★★★
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