発行年月:2015年12月
出版社の校閲部で働く河野悦子(こうの・えつこ)。
部の同僚や上司、同期のファッション誌や文芸の編集者など、
彼女をとりまく人たちも色々抱えていて……。
日々の仕事への活力が湧く、ワーキングエンタメ第二弾!
(角川書店HPより)
校閲ガール第2弾です!
前回主人公の河野悦子の周りで働く人たちを紹介するような短編連作。
同期で帰国子女の森尾登代子=モーリィ。
校閲部の同期、米岡(ゲイ?)の胸キュン恋バナも面白かった。
新人作家と編集者の関係って特別なんだなぁ~と思わせてくれた貝塚と作家・田巻悠太の
話も良かった。
エリンギと呼ばれる茸原渚音(たけはらしゅおん)に凄い過去があったのも驚き!
登場人物たちそれぞれが主役になった物語、楽しく読めました♪
こんな楽しい人物たちが揃った出版社いいなぁ~。
校閲ガール、まだまだ続いて欲しい!
でもやっぱり、悦子が一番面白い^m^
★★★★
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2015年12月
母が他界した五年後に、独り暮らしの父が亡くなった。納骨を済ませ子供たちは実家に集まり、ぽつりぽつりと両親の想い出話をする。遺品整理を始めたところ、父は意外なものを遺していた。そして初めて父の家族に対する想いを知るのであった(「月の庭」より)。それぞれの「人生の閉じ方」を描く終活短編集。
(双葉社HPより)
家族シリーズも8作目ですか?
8編の話、それぞれに出てくる「終の日」のこと。
まだまだ先の人、もうすぐかなぁ~?という人、もうタイムリミットが
迫っている人、既に亡くなり残された家族の話など。
印象に残ったのは
<いちにさんぽ>と<準備万端>かな?
<いちにさんぽ>は、乳癌が脳にも転移し、余命短い瑞希。
夫とは大学の軽音楽サークルで知り合い結婚。
幼稚園年長の娘が居る。
若い人のこういう話は、泣ける。
母親の立場として、幼い娘の成長を見守れずに逝かなきゃいけないなんて無念過ぎる。
でも、夫との関係は素敵。
終の日まで、家族の温かい時間が続きますように。。。
<準備万端>は、40歳独身の希美の母の話。
写真館に遺影を撮りに行くから付き合ってと言われ付いて行く。
その後は、下着を買いに。
倒れたとき、変な下着を着けていたら医者や看護師に見られたとき恥ずかしいから
だとか。
凄いな~こんな風に終の時のこと考えて準備することを楽しめるって
なんだかいいな~。
そうか・・遺影かぁ~。
両親の写真、今度何気なく撮っておこうかな~?^m^
★★★
発行年月:2012年4月
累計30万部を超す著者の家族小説シリーズ、第五弾。ひと月前に再婚した夫には女の子の連れ子がいる。まださん付けで呼ばれる私は授業参観の日が近づき、遠慮と希望が入り交じった複雑な気持ちになる。そして母の日が来て……。「ピンクのカーネーション」など、親子のあり方を見つめる8編。
(双葉社HPより)
色々な家族の話が8編。
どの話もよかった。
<父ちゃんとホットドッグ>
お酒が入ると暴れた父親のことが嫌いでずっと距離を取ってきた。
父が入院したと知り気が進まないけれど見舞いに行き、幼いとき一緒に
ホットドッグを食べた思い出話を父から聞く。
嫌いな父親だったけれど、良い思い出もあったんだと気づけてよかった。
<ピンクのカーネーション>
夫の連れ子の小学2年生の早紀との関わり方に悩む離婚歴ありの由貴。
夫の都合がつかず参観会に1人で向かう
由貴の気持ちを考えたら最後のピンクのカーネーションは最高のプレゼント
だったでしょうね~。
これから新しい家族の絆が結ばれそう。
<七夕生まれ>
ママ友たち4人で旅行を楽しむ。
主婦の誕生日なんてこんなものだろうなぁ~。
確かに一人家族から離れてのびのび楽しむは、最高かも^m^
<だめもと>
単身赴任でタイに3年間住むことになるかも?という状況で
高2と中2の娘二人と旅行する父親。
父親と娘の関係が上手く表されていた。
<裏窓の食卓>
妻を亡くし、マンションを引っ越す。
味気ない食卓だったが、窓を開けると聞こえる何処かの家族の
食事の会話を楽しみながら食事を摂るのが日課に。
なんだか侘しい気持ちになった。
娘さんとの関係が修復しますように・・・・
<埋め合わせ>
家が開業医だったので、父の言いなりで医者になった。
特に自分の志もなく・・・
ふと会話した人から言われた言葉で、自分の生き方を見直すっていい。
<ぶかっこうなおにぎり>
長野の実家から父が出張で上京。マンションに泊まることに。
やや気が重いながらも父と夕方待ち合わせをし、居酒屋で夕食をして
マンションへ。
小学生のときの運動会のお弁当の思い出。
朝起きると父は家を出た後で、おにぎりがラップに包まれて手紙と一緒に
置かれていた。
う~ん。これも泣けたな。
父親の優しさがいい(/_;)
<サンタ失格>
妻と別居して3か月。
小学2年の息子から電話で「サンタさんは絶対いるよね?」と聞かれる。
クリスマス、プレゼントを持ってこっそり家に行く。
別居解消かな?
最後の話がハッピーになれそうなもので良かった♪
家族シリーズ、あまり読んでないので、他のもまた読んでみよう。
森さんって男性だったんだ~とあとがきで気づいた(笑)。
★★★
発行年月:2015年6月
日本はもう一度、焼け野原になるべきなのか?
経済の衰退した近未来の東京。
「満州国 の人間」を自称する謎の老人達が、
次々に凄惨なテロを仕掛け始めるが…。
(文藝春秋HPより)
凄いシビアな内容でビックリ!
実業家だったり、医者だったり、社会的地位も高い老人たちのグループが
国内で次々に引き起す残虐なテロ。
そのグループから「われわれの起こすことを記事にしてほしい」と言われ
彼らの行動を追うことになるセキグチ(54歳)。
元は大手出版社のフリーの記者だったが、急に仕事がなくなり、妻子は
アメリカへ渡ってしまう。
老人が集うコミュニティに出入りしていたカツラギ(20代女性)も
セキグチと共に、テロの行方を追う。
テロの内容が凄い。
爆発物による破壊、刈払樹による首切り、毒ガス・・・・・死傷者の数も
何百人という数。
その描写もグロかったりで、読み終えて就寝した日は悪夢を見ました^^;
彼らの父親たちのルーツが満州国とか、旧ドイツ軍の88ミリ対戦射砲を保持など
よくわからないけど、不安にさせる背景があって
現実にそんな老人たちが結束して暴走するなんてことないと思うけど
考えたら恐ろしい。
貧困生活を送る者がテロを起こすより、資金源のあるインテリ集団の起こす
テロは破壊力が違うだろうし・・・・。
フランスの多発テロが起きている今、読んでいるので、
日本でもテロが起きたら・・・・と考えて恐ろしくなった。
テロはいつ何処で起きても不思議じゃない世の中になってしまったのは
とても怖い。
物語終盤で、自分の行動に迷いが出たセキグチがカツラギのアドバイスもあり
元妻の由美子と連絡を取り状況を話し相談する場面に、別れても
今後、良い理解者にはなってくれそうじゃないかな?なんて少し
心温まる場面があって良かった。
内容的には、好みじゃないけど、まあまあ読み物としては楽しめた。
★★★
発行年月:2015年3月
マンションの内見に来たキヨコ。ふと避難経路が気になり非常口の扉を開けると、そのまま閉じ込められてしまう。無事にでることは出来るのか……。今までありそうでなかった、引っ越しにまつわる恐怖を描く連作短編集
(角川書店HPより)
引っ越しにまつわるお話たち。
どれもゾクッとしました。
<扉>
引っ越し先候補のマンションを内見していたキヨコ。
玄関横の非常口の扉を開けて避難経路を確認しようとしたのがだ・・・
<棚>
引っ越し作業も終わったと思ったら・・・棚に詰め込まれている
大量の荷物の存在に気づいてしまったナオコ。
<机>
引っ越し会社の電話番としてバイトを始めたマナミ。
文具を探していたら、机のなかに<見知らぬあなた様へ>という
手紙を見つける。
<箱>
会社内の席替えのため、自分の荷物を段ボールに詰めて運ぶマナミ。
だが・・・自分の箱3個が行方不明。代わりに誰かの箱が自分の元に
43箱。
<壁>
同僚からマンションの隣人の騒音、話声が壁から聞こえ気になって仕方ないと
聞くハヤト。
ハヤトの家も父親はいつも機嫌が悪く食卓に並ぶ料理に文句ばかり言っていた。
<紐>
引っ越し魔のサヤカ。
荷造りをしながら、習慣化しているネットのホラー掲示板を見る。
恐怖体験を披露する投稿者に突っ込みを入れつつ・・・・
ふと気づくと足元に紐。
<解説>
今までの話の出所を解説する男。
共通して登場のマンション管理のアオシマさん。
解説を読んで、ゾゾッ。
彼は死神ですかぁ~?
アオシマサン、わたしの周りには居なくてよかった(笑)。
軽めのホラーというかんじで、なかなか面白く読みました。
★★★
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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