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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2016年5月


 祖師谷で起きた一家惨殺事件。深い闇の中に、血の色の悪意が仄見えた。
捜査一課殺人班十一係姫川班。警部補に昇任した菊田が同じ班に入り、姫川を高く評価する林が統括主任として見守る。個性豊かな新班員たちとも、少しずつ打ち解けてきた。謎の多い凄惨な事件を前に、捜査は難航するが、闘志はみなぎっている。──そのはずだった。
日本で一番有名な女性刑事、姫川玲子。凶悪犯にも臆せず立ち向かう彼女は、やはり死に神なのか?

                (光文社HPより)




「ノワール」に引き続き、こちらを・・・

やはり姫川が活躍するこちらの方が好き。
事件の凄惨さは相変わらずで、殺しのシーンはグロテスク(;O;)。

祖師谷2丁目で起きた一家3人強盗殺人事件を追いながら・・・
30年近く前の既に時効になっている昭島市一家殺人事件の犯人と共通するものを
掴んだ姫川がその真相を追う。


同一人物が犯人じゃなかったけれど、こういう展開になるとはね・・・・

日米地位協定はある限り、日本にいる米軍兵による被害者は、泣き寝入りしなきゃ
いけないのかな?と考えると本当に腹が立つ。


終わりに、まだまだ姫川の物語は続きますよというようなメッセージ?
次は日下の下で働く姫川の話ですか。
それも面白そう。


                      ★★★
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発行年月:2016年5月

誰が、歌舞伎町セブンを売ったのか――?
特捜・姫川の訪問を受けた東警部補は、この国に仕掛けられた黒い罠を嗅ぎつける。
〈ジウ〉サーガ×姫川玲子、二大人気シリーズが衝撃のコラボレーション!

                  (中央公論新社HPより)





コラボと言っても、姫川はチラッと出て来たのみで・・・

でも東とガンテツの対峙は面白かった!
東がガンテツに抱いている気持ちは、なんとも哀しくやるせないものだけど・・・


沖縄の抱える問題が色々。
米軍基地があることによって度々起きる犯罪に怒る県民たちの気持ちは理解できる。
日米安保、日米地位協定。
ニュースでも度々聞くことだけど、身近な問題という意識がなかった。


犯罪を犯していたグループの考え方は、極端だけれどわかる部分もあって・・・・
でもやることが過激すぎ。
実際こんな行動に出る者たちが出て来たらと考えると怖い。

「歌舞伎町セブン」のひとりも犠牲になってしまって・・・ショック(;_;)
残った6人の今後はどうなるんだろ?

次ぎのルージュでも活躍するんだろうか??
期待して読みたいと思う。


                            ★★★
 



発行年月:2015年9月

罪と罰、悪と正義、加害者と被害者……。
人生、そんな簡単に割り切れない。
そのボーダーにこそ、真実がある。
あるシェアハウスに住む厄介者たちの物語。

               (幻冬舎HPより)




覚醒剤使用により執行猶予3年の吉村卓生は、住んでいたアパートが火事で住処を

なくす。
保護司の小菅のはからいもあり、シェアハウスの住人となることが出来た。
そこの住人は、皆、何かしら罪を犯した者たち。



シェアハウスの経営者・朝田潤子が素敵な人で、こんな風に本当に困っている
人をサポートできるって凄いなと思った。

吉村の他の住人たち
・矢部紫織・・・昼は弁当屋でアルバイト。夜は時々、銀座のバーで働く。
・小池美羽・・・20歳 アイドル並みの容姿 16歳で喧嘩の末一人を殺してしまった。
・中原通彦・・・恋人を庇って人を殺したことがある前科者。古着屋で働く。
・加藤友樹・・・幼なじみの友を見捨てた為、その友が殺されたことを後悔している。
・野口彰・・・フリーの記者。シェアハウスに潜入取材のため住人となる


住人たちがあることで結束し、住人の一人を救うことに必死になる終盤は
特に読み応えあり面白かった。

ずっと記者とだけ記された人物が、シェアハウスの住人になった本当のわけも
わかり彼の行動に心を打たれた。

罪を犯した者もやり直しのチャンスが与えられる世の中になればいいな。


表題の「プラージュ」は、フランス語の「海辺」の意味と本文中にあり
海と陸の境界。
それは、シェアハウス「プラージュ」は罪を犯した者とそうでないものの境界と
いうことだろうか?


彼らのその後も気になるな~。



                        ★★★★



発行年月:2008年10月

木を見て森を見ず――。細部に注意しすぎ、肝心の全体を見失うことのたとえで、事件捜査において、最も避けなければならないことである。この小説に登場する刑事は皆、これを徹底し犯人を逮捕していく。だが、彼らは気づかなかった。その森が想像以上に大きく深いということに……。5つの殺人事件。果たして刑事は真実をみたのか?今、注目を浴びる著者の連作警察小説。 

                  (双葉社HPより)




ちょっと前の誉田作品。

主役は一人の女性・シズカ。
でも中盤まで、その姿は影を潜めている。
殺人事件が起きるたび、浮かぶ若い女性の存在。
名前を変えて、事件に関わる彼女の正体を読みながら段々と探る。

シズカの正体がわかってきた中盤以降が面白かった。


物語は短編連作の形で進む。
シズカは、警察官・伊東孝俊警部補の娘。
しかし、それは戸籍上であり、シズカは、伊東の妻・深雪の連れ子だった。

伊東と深雪が知り合うキッカケの話が良かった。
暴力夫から守った伊東がその後、深雪と結婚し、シズカと3人で暮らした。
それがシズカの幸せな第一歩にならなかったのが辛い。


最後は、哀しいとしか言いようがない。


主人公はシズカでしょうが、彼女の語りが殆どないので、彼女の心理描写とか
もっと知りたかったな・・・。


                        ★★★


 



発行年月:2015年7月


 

宮本武蔵を心の師と仰ぐ磯山香織と、日舞から剣道に転進した変り種の甲本(西荻)早苗。高校を卒業後、早苗は一浪ののち、大学の文学部で日本文化を専攻。卒業後は浪人時代から付き合い始めた充也とすぐに籍を入れ、桐谷道場裏手のマンションに新居を構える。

一方、香織は、剣道で大学に進学して、数々のタイトルを獲得。桐谷道場では、玄明の代理で小中学生の指導もしていた。

そんななか、道場の師範である桐谷玄明が倒れた。身体に不安を覚えた玄明は、江戸時代から続く歴史ある道場を閉鎖しようと決意。充也に伝えるが、桐谷の血を引く充也は、警官を辞めてでも道場を継ごうとする。しかし、玄明に警官としての職務を全うするよう諭され、充也は、道場の後継者となることを断念させられてしまう。

就職も決まらず、師範代見習のような立場の道場にいた香織は、これ幸いと「だったら自分が道場を継ぎます」と申し出る。ところが充也によれば、香織には桐谷道場の後継者になる資格が、そもそもないのだという。後継者には、桐谷道場に密かに伝わる「シカケ」と「オサメ」と呼ばれる形を習得する必要があった。どうしても道場をなくしたくない、充也と香織は、誰にも告げず、血の滲むような特訓の日々を始めるが、二人の異変に早苗がいち早く気づく……。

香織と早苗、それぞれの方法で道場を守ろうと奮闘する姿を描く「武士道」サーガ第四弾。はたして、この勝負、如何に──。

                      (文藝春秋HPより)




武士道シックスティーンから6年経った香織と早苗は24歳。

早苗は、結婚して家庭を持って、自身は剣を持つ生活からは少し離れてしまった。
でも、ご主人が桐谷道場、師範・玄明の親戚でもある沢谷充也。
ふたりの結婚までの経緯も微笑ましかった。

今も桐谷道場に通う香織は相変わらずの剣道中心の生活ぶり。

病気療養の師範の代わりに充也とともに、道場で指導。
子ども達との関わりも良かったなぁ~。
早苗もそれを裏方的に手伝って皆が道場を大事に思う気持ちが絆を深めていく
姿がいい。

ラストは、香織にもロマンス到来!

これで終わりなのかなぁ~。
もっともっとこの続きの話が知りたい。

またいつか書いてほしいな。


                      ★★★★★

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