この村の秘密をしゃべってはいけない。
直木賞作家、乱心!?
父親の定年を祝ったハワイ旅行の帰りに飛行機事故に遭った坂木龍馬。
目が覚めると、そこはド田舎の村。
電気・ガス・水道なし! 車すら走っていない。
そこで暮らすのは、金太郎に、桃太郎。おまけに弥勒菩薩像の仮面をかぶった男まで現れる始末。
田おこしや年貢、人身御供に仇討ち? なんて言葉まで聞こえてきて
本当にどうする俺?
そして、主人公を待ち受ける究極の問いとは?
(小学館HPより)
167cm124kgの相撲体型の主人公・坂木龍馬が飛行機事故で墜落し、気づけばド田舎の昔話のような世界に迷いこんでしまう。
最初から、面白そう!と思わせてくれました。
そして、実際、おもしろい。
笑える!昭和のことを知ってる大人なら、随所にあるギャグに思わず、にっこりしちゃうでしょう。
朱川さんって、こんな物語も書くんだなぁ~と嬉しい意外性。
今までは、結構、不思議で切なくてちょっと怪しいかんじの物語が多かったから・・・。
今まではオタク生活にどっぷり浸っていたような龍馬が、太陽の村で暮らすなかでは、違ってた。
最初は海坊主に間違えられて、悲惨な目にあったけど、村長さんに温かく迎えられ、やがて村人たちからも認められる人物になっていく過程は楽しかった。
でも終わり付近で、明かされる衝撃の事実!
え?そういう事だったわけ?
結構、びっくり!予想外の展開。
でも、それまでの話がありえないでしょ?と思いながらも笑えて楽しかったので、こういうラストでも違和感はないかも。
著者の日本(環境問題だったり、若者の生き方だったり)に対する考え方かな?という話もあったり、なかなか深い内容なのかも。
兎に角、最後まで楽しく読めました。
わかりやすいから、子どもが読んでも面白いかも。
★★★
昭和40年代----。
小学3年生の僕らは、身の回りに起こる不思議な事件を解決する「ウルトラマリン隊」を結成した。やがて僕らの小学校に不思議な力を持つ少年リンダが転校してきた……。
ノスタルジックな雰囲気満載の連作長編小説。
(朝日新聞社出版HPより)
40代半ばを過ぎて振り返る小学生時代の出来事。
小学3年生で「ウルトラマリン隊」を結成。
当時モッチと呼ばれていた望月直人が、そのメンバ-だったエムイチ、ニシ、ム-坊、リンダ、ミハルとの思い出話を、転校生で謎の部分が多かった当時リンダと呼んでいた林田智樹に語りかける形式。
彼らの年代が、わたしの小学生時代と見事に合致しているので、出てくる言葉に、イチイチ懐かしさがこみ上げて来て楽しかった。
隊員で解決していった、猫探しや自転車探し、幽霊の正体を暴くあたりはワクワクした。
けれど。。。。
子どもの力ではどうしようも出来なかった辛い出来事もあって、その部分では、心が痛かった。
大人になったメンバ-の話も所々で語られ・・・
語り手のモッチは、小学4年生で転校してしまったリンダに会いたいと繰り返す。
少年時代の思い出部分を輝かしく感じるモッチの今は、もしかしたら充実した日々ではないのかな?
なんて、ちょっと深読みし過ぎかもしれないけど、途中から、なんだか切なくなってきた。
今、自分が彼らと過ごした同じくらいの時間を生きてきているからかな?
若い人が読めば、ただの幼い頃の思い出を懐かしく思い出している楽しいお話なんだろうけどね^^;
★★★
直木賞作家・朱川湊人、こよなく愛する「ウルトラマン」ワールドに挑む!
新たな歴史を刻む小説版『ウルトラマンメビウス』、堂々の完成!!
CREW GUYS研修隊員・ハルザキ カナタ。
夢は、ウルトラマンだろうが何だろうが、
すべての異星人を地球から追い出すこと。
若き地球防衛隊員を通して描く、
ウルトラマンメビウスの活躍と葛藤。
一級品のSF小説として描かれた、ファン必読の新たな「ウルトラマン」像!
(光文社HPより)
主人が図書館から借りて読んでいたので、わたしも読みました。
朱川さんが実際にウルトラマンメビウスの脚本を担当していた事実は知らなかったのでビックリ!
ウルトラマンシリ-ズは子どもの頃、弟は夢中で観ていましたが、わたしが見たのはウルトラマンやウルトラセブンくらいかな?
メビウスが放送されていたのは、2006年4月~2007年3月までだそうで、結構最近なんですね?
なので、ここに登場するGUYSのメンバ-の面々が実際にも登場する人物なのかもわかりません。
けれど・・・面白かった!
ウルトラマンは見ていていたので、本当はメビウスなのに人間の姿に変えて普段はGUYSのメンバ-として地球防衛にヒビノ隊員の働きは映像的に頭に浮かびました。
この物語の主人公はハルザキカナタ。研修隊員としてGUYSのメンバ-に加わる青年。
最初はほかの隊員の言動にやや違和感を抱いたり、いまひとつ溶け込めないのですが、研修を終える最後の方には、立派なメンバ-の一員になっている。
彼の成長の物語でもあったのかな?
いろいろな怪獣やら異星人が登場して地球の危機か!?とすぐ思っちゃうのですが・・・
幼い頃、見ていた怪獣=敵の考え方はちょっと改めなくてはいけないのかも?なんて思うお話が幾つか。
地球に接近した異星人たちにもちゃんと理由があったり人間と同じように相手を理解しょうとする優しさもあった。
<怪獣使いの遺産>の話は結構、ジ~ンと感動した。
メイツ星人・ビオとカナタ・・・・それぞれお互いが異星人なのに、何か通じるものがあって分かり合えた瞬間。
話し合うって大切なんだな。。。。なんて思った。
ウルトラマン世代の大人には懐かしい気持ちにさせてくれる物語。
活字で読むこういう話もいいな。
でも逆に見たこと無い、ウルトラマンメビウスが見たくなった!
DVDとかあるかな?
★★★★
短編の名手が贈る“世界一うつくしい物語”
美人だけど性格が悪い僕のおばさん。
でも彼女は、正真正銘の天使だった。
なぜなら、自分の命を分け与えることができたから-----
(文藝春秋HPより)
表題作を含む7つの短編集。
どの話も著者独特のノスタルジックな雰囲気の優しくて温かいお話でした。
時代は昭和40年代あたり?
わたし自身の子ども時代にもダブるので、懐かしさ倍増です。
物語の中に、自分も見ていたTV番組「巨泉・前武ゲバゲバ90分!」やら「フィンガ-5」が出てきたり・・・笑
朱川さんの話には、ちょっと不思議な話が多いのですが、今回も幾つか。
表題作の「あした咲く蕾」に出てくる叔母さんは、自分の命を少し相手に分けてあげられる能力を持っていた。
「雨つぶ通信」では人の心が読めてしまう子が居たり
でも全部の話に共通していたのは、人の優しい気遣いが切なくもあり、温かくもありひとつひとつのお話に感動しました。
最後の「花、散ったあと」なんて、もうなんていうか・・・・泣けました。
それは哀しいのか?嬉しいのか?
切ないほどに美し過ぎる優しい気持ち。
短編集って、暫くすると「どんな話だっけ?」と忘れちゃう事多いけど、
これは題名で思い出せるかも。
リストラ寸前の中年サラリ-マンは、ある日「今日が自分のサ-ビスデ-」なのだと知らされる。神様が世界中の人間に与えているサ-ビスデ-。
表題のほかは「東京しあわせクラブ」 「あおぞら怪談」 「気合入門」「蒼い岸辺にて」の5つのお話。
どれも面白かった。
何処かで読んだことあるような、聞いたことあるようなお話が多いけど、朱川さんの語り口がすきなので楽しく読みました。
表題作の「本日、サ-ビスデ-」では、冴えないサラリ-マンが主人公。
リストラ寸前のサ-ビスデ-の登場で、大逆転の予感。
でも、自分の願いが何でも叶う局面で、ふと考える。
リストラされない状況が果たしてベストなのか!?
苦しい状況や辛い状況でも、考え方を変えたら、違う明るい未来が開けることもあるということかな?
なかなか良いお話で、最初から爽やかな読後感。
「東京しあわせクラブ」は、ちょっと不可解なクラブの話で、少し不気味。
あまり関わりたくないわ~
これだけ、ちょっとほかの作品にはない、雰囲気でした。
「あおぞら怪談」は、題名のように、ちょっと爽やかな怪談話。
幽霊の女性を大事に接する大学生の優しさが良かった。
「気合入門」の主人公は、小学1年の男の子。
いつも自分をバカにしてるような3つ年上のお兄ちゃんに、なんとか認められようと、一人、ザリガニ釣りに奮闘する様子が可愛くて・・・。
そういえば、わたしが子どもの頃、男子はザリガニ釣りやっていたっけ。
うちの弟も大きめの空き缶に、いっぱいザリガニを入れて泥だらけで夕方、帰宅してきた昔を懐かしく思い出して、楽しかった。
最後の「蒼い岸辺にて」は、自殺してあの世に来た女性がそこの門番みたいな者と接するうちにもう一度、やり直したい!と思う話。
寿命まで生きないまま、自分の命を絶つと、その後、関わるはずだった人の将来まで変えてしまうことになるという話は、なるほど!と思いました。
生きていれば、いろいろあるけど、気持ちを常に前向きにして歩いていけたらいいな。
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
