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読んだ本の感想あれこれ。
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d61861a5.jpeg   発行年月:2009年10月


   パティスリ-・ル-ジュは、
         天才パティシエ柳原さんの店。
   そこで働く、新米・晴香ちゃんの目を通じて描く、
   コミカルでスィ-ト、
         そしてドラマチックな恋と仕事の物語。


                
(角川書店HPより)

 
 
表紙の絵が可愛い♪
フランス菓子職人の柳原の下で働く晴香。
同い年で同僚の近藤くんとパティシエの柳原に憧れ、日夜努力。

いろいろなお菓子が登場して、楽しい。
ミルフィ-ユ、マカロン、ガト-ショコラ・・・・などなど。

各章、お菓子の名前になっているのも楽しく、女の子(大人の女性も含む)なら誰でも読んでいて楽しい要素がいっぱい(^^)

関わってくる人たちも、店のオ-ナ-兼スポンサ-の紅子や、女優でもある紅子のヘアメイク担当の森英次(通称・マシュマロ)などなど個性的で楽しいメンバ-たち。

兎に角、楽しそうな職場関係。

晴香には付き合っている恋人がいて・・・でも上手く行かず・・・・

最初の男の子との関係で悩んでるくらいは、可愛かったけど、ちょっとその後の展開は好きじゃなかったなぁ~。

若い子が読むには楽しいのかもしれないけど・・・・・^^;


この方ちょっと聞き覚えあるな~と思って調べたら・・・
子ども達が好きで図書館でよく借りた「パンダのポンポン」シリ-ズを書いた方でした。


この本も中学生くらいの子でも楽しめるかも。
娘に勧めてみようかな?




                                                    ★★★
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661013a1.jpeg発行年月:2009年12月


「日本のどこかに、誰も知らない廃線跡がある。それを最初から最後までたどると、ある奇跡が起こる」

吉祥寺の居酒屋で、心優しき鉄道ファンはそうつぶやいた。直後に彼は失踪。ぼくは彼を慕う「鉄子」の菜月さんとともに、その姿を追って北へと向かう。けれどその言葉は、思いもつかないところにぼくらを運んでいった――。誰かを想うよろこび、何かを失うさみしさ。なつかしくなる、旅に出たくなる、大人のための青春小説。
 
(新潮社HPより)

「天使の歩廊」は建築家。今度は鉄道マニアのお話。
鉄道には全く興味ないので、前半部分は少々、退屈でした^^;

でも、マニアの間で噂される

まぼろしの廃線跡を見つけて始発駅から終着駅まで辿れば、ある奇跡が起こる
が気になり、次第に話にものめりこみました。

親しくなった男性が行方不明になり、廃線跡に行ったのだ!と予測し、その地を探し訪れる牧村と菜月。
ラスト、奇跡を体感した男女。
そして、そこから始まる未来。

二人の未来はどうなっていくのだろう?

一見、ハッピ-エンドのようですが、そうとも限らないというリアルさもあって・・・・
そこまでの話はファンタジ-だったけど、妙に現実的な終わり方で、そこもなかなか面白いなんて思いました。

最後の方にあった印象に残った文

人生は鉄道と似ていて、ところどころ乗り換えがある。
乗り換え駅は注意しないと目指しているところと全くちがう場所へ連れて行かれてしまう。

なるほどね・・・・この物語で言いたいことかな?

今回も最後に多くの参考文献がありました。
時間をかけて一作一作書かれる作家さんなんでしょうね。

次回作も期待しちゃおう(^^)


 
★★★★
                      
71f43b6d.jpeg発行年月:2009年8月


自分の力ではどうにもならない衝撃的な事件に見舞われたあと、人はどんな道を歩んでゆくのか。恋人、夫婦、家族たちに訪れた人生の転機を温かな眼差しですくいとった7編。人々の再出発を予期させる結末にはひとすじの希望の光が射しこみ、感動を呼ぶ。


                      (双葉社HPより)

先日、読んだ「ぴしゃんちゃん」がとても好きな文章だったので、期待して読みました。
7つの短編集。
それぞれ立場は違うけれど、9.11の同時多発テロが物語の中に出てくる。
日本で、ただニュ-スを見ながらの者あり、ニュ-ヨ-クに住み、身近な人を亡くした者あり、その関わり方は様々でしたが・・・・。

著者の経歴をみると、現在、ニュ-ヨ-ク在住とのこと。
きっとこの事件への思いは、日本でテレビ画面であの二機の飛行機がビルに突っ込む映像をまるで映画のCG撮影をみるような気持ちで見ていたわたしとは違うのだろうなぁ~。

物語は、どれもラストが良い。
幸せばかりの人生じゃないけど、何かの機に、少しずつ今までと違った良い方向に向かってゆくんだな~と感じる物語たち。

表題作「犬のうなじ」は3番目に登場。
10年前、バイクに乗ったまま何処かに行ってそのままの恋人・ロクロ-を密かに待っているナミエ。
9.11の犠牲者追悼のセレモニ-の公園内で
首輪の付いた犬に出会い、そのタグには名前らしいFangの文字。
もしも飼い主が現れたら返さなきゃならないので、頭文字の「F」と呼び可愛がる。
「F」のうなじは惚れ惚れするほど白くなめらか。
どこかロクロ-の目とダブる眼差し。

情景が目に浮かぶような物語で7作品中、一番気に入った!
ラストは少し、哀しいような気もするけど、きっと新しい一歩を踏み出すんだろうな~と予感させる明るさも感じて良かった。


短編集だけど、全部良かった!
長編もあるかな?
もっとこの著者の書く物語が読みたい!
そんな風に思いました。

★★★★

9c814ca6.jpg発行年月:2009年10月


翻訳本の仕事に憧れて入社した世里が配属されたのは、ファッション誌の編集部。そこで見たファッション誌の華やかな表舞台と、嫉妬渦巻く裏舞台。そして・・・・

完全無欠の鬼編集長 VS. ファッションに興味のない新人編集者

一流ファッション誌を舞台に、女たちの華やかな戦いが始まる-----



                                          (ポプラ社HPより)

主人公の小島世里は、元々文芸志望で入社したのに、なぜか全く興味のない女性ファッション誌「ダリア」に配属されて、数ヶ月前から、読者モデルが登場するペ-ジの編集を担当している。

華やかなファッション誌で働く女性たち。
ファッションに疎いとホント、大変だろうなぁ~なんて思いながら楽しく世里の奮闘ぶりを読んでいました。
そして、途中からある謎が登場。

以前「ダリア」の特集記事のカメラマンとしても仕事をしたという二之宮伸一の死。
川に転落しての事故死とされているが、そこには、何か隠された真実がある?

父親の不審な死を突き止めたい、中学生の息子の太一と世里が知り合い、二人でそれを追求していく。
二人の関係がなかなか微笑ましいかんじでよかった。
姉と弟みたい。
メ-ルしたり、時にはお互いを頼ったりしてしていて。

死の真相は、途中で大概、予想出来る物でしたが、最後まで、結構楽しめた。

真相を知った太一くんの心境を考えると、とても気の毒ですが、気になっていたことが解決したのは良かったのかな?


表題になっている「マノロブラニク」・・・どこかで聞いたなぁ~と調べたら、映画にもなった海外ドラマ「SEX&CITY」のなかでキャリ-が集めていた靴のブランドだったのね!?

ヒ-ルが高く靴華奢なかんじは女性らしくて見ているだけでため息が出そうに素敵!15775bca.jpeg

あ~一足くらい、わたしも欲しいな。
なんて思うけど、履いていくところがないか?(笑)


スラスラ読めて(頭を使わず^^;)、なかなか楽しめた1冊でした。






★★★

        

         
9d367408.jpg発行年月:2009年9月


水しずくのぴしゃんちゃんとぼくの物語。

町はずれの借家に越していた「ぼく」は、薬草を売りながら、その日暮らしを送っていた。ある日、庭の葉っぱにいる水しずくに話しかけられる。


                     (小学館HPより)


可愛らしい絵は、著者本人によるものだそうです。
カラ-のイラストが中に幾つかあるのですが、とても可愛いのです!

そして、水しずくのぴしゃんちゃんとぼくの関係が、なんだか良い感じ♪
「ぼく」というと子どもみたいですが、立派な(?)社会人で、働いています。

「ぼく」のこれまでの経緯はちょっと変わっていて、何かちょっと責任あることを任されるたびに逃げ出す事を繰り返してきた男。
ゆえにジョ-ハツと呼ばれる。
最初、ぴしゃんちゃんに会ったときの会話もおもしろかった。
しずくなんだから蒸発するんだろ?と聞くとぴしゃんちゃんは「わたしは蒸発しない」と言い切る。

しぐさは可愛らしい女の子(?)なんだけど、ちょっと生意気な口調でジョ-ハツはまるで、ぴしゃんちゃんの家来の様子。

何度か職も変えたジョ-ハツが最終的に選んだ仕事は、くすり草採取。
それを薬草屋さんとハ-ブ屋さんに持って行き、売る仕事。

ぴしゃんちゃんは、ジョーハツの肩に乗ったりして一緒にお出かけ。

蒸発しないと言った、ぴしゃんちゃんだけど、最後は蒸発していく。
その前に二人が交わした約束のような会話もよかったぁ~

かわいらしくて、夢があって、ちょっとせつない、素敵なお話でした。

初めて読んだ、作家さんでしたが、好きだな。こういうかんじ。
他の作品も読んでみよう!


★★★★
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