発行年月:2023年10月
現役医師として命と向き合い続けた著者が到達した、「人の幸せ」とは。
累計340万部のベストセラー『神様のカルテ』シリーズを凌駕する、新たな傑作の誕生!
その医師は、最期に希望の明かりをともす。
【あらすじ】雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……
(水鈴社HPより)
主人公の雄町哲郎の考え方がいいな。
哲学者・スピノザの言葉を度々、引用。
医者という生と死に関わる職業って、哲学的かもしれない。
救急で運ばれた患者たちに処置をして、一命は取り留めても、その後の生き方は
人それぞれ。
もっと治療して完治を目指したいのか、積極的治療は望まないのか?
自宅療養をしている患者の様子も見に行き、急変したと連絡があれば往診も。
自宅で急変したときに、救急車でなく、こうして駆けつけてくれる医師の
存在は、すごく心強いものだと思う。
主人公の医師は、妹が病死し、その息子・龍之介(中学1年)を引き取り育てるため
大学病院から今の勤務先に移ったらしいけれど、これからもこのままなのかな?
一人一人の患者と丁寧に接する医師には、こちらの病院の方が合っていそうだけど。
アルコール性肝硬変で、食道静脈瘤で救急搬送されてきた患者・辻新次郎(72歳)
との関わり方が印象的だった。
妻を亡くし、身寄りもなく、アルコールを止められない。
そんな辻に定期的な通院、治療を勧めても 「このままにしてほしい」と。
辻なりの考え方があり、それを否定しないマチ先生は凄いなと思った。
辻が最期に何を思ったのか?きっとマチ先生への感謝かな?
遺された「おおきに先生」の言葉が物語る。
こんな物語を書く著者も、きっと患者に寄り添えるいい医師なんだろうな。
これ、続編と映画化が決定とか。
発行社のHPに書かれていたんだけど、映画の俳優さんは誰だろ?
★★★★
(水鈴社HPより)
主人公の雄町哲郎の考え方がいいな。
哲学者・スピノザの言葉を度々、引用。
医者という生と死に関わる職業って、哲学的かもしれない。
救急で運ばれた患者たちに処置をして、一命は取り留めても、その後の生き方は
人それぞれ。
もっと治療して完治を目指したいのか、積極的治療は望まないのか?
自宅療養をしている患者の様子も見に行き、急変したと連絡があれば往診も。
自宅で急変したときに、救急車でなく、こうして駆けつけてくれる医師の
存在は、すごく心強いものだと思う。
主人公の医師は、妹が病死し、その息子・龍之介(中学1年)を引き取り育てるため
大学病院から今の勤務先に移ったらしいけれど、これからもこのままなのかな?
一人一人の患者と丁寧に接する医師には、こちらの病院の方が合っていそうだけど。
アルコール性肝硬変で、食道静脈瘤で救急搬送されてきた患者・辻新次郎(72歳)
との関わり方が印象的だった。
妻を亡くし、身寄りもなく、アルコールを止められない。
そんな辻に定期的な通院、治療を勧めても 「このままにしてほしい」と。
辻なりの考え方があり、それを否定しないマチ先生は凄いなと思った。
辻が最期に何を思ったのか?きっとマチ先生への感謝かな?
遺された「おおきに先生」の言葉が物語る。
こんな物語を書く著者も、きっと患者に寄り添えるいい医師なんだろうな。
これ、続編と映画化が決定とか。
発行社のHPに書かれていたんだけど、映画の俳優さんは誰だろ?
★★★★
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発行年月:2024年3月
君の百倍、僕は君が好きだ。僕の世界の真ん中は、もう僕じゃない。それはひどく幸せなことだった。総合病院の長男である加賀谷は、周囲の期待が重苦しかった。そんな時に出会った蓮に好意を示され、舞い上がるような心地になる。借金を背負いながらも一生懸命に生きている彼の力になりたいと思う。なのに──愛した「蓮」は恋愛詐欺師だった。彼と過ごした甘やかな時間、それが嘘だとはどうしても受け入れられず……。短編『ありがとう』も初収録今からでも遅くない。彼が幼いころもらえなかった幸せを、できるかぎり僕があげよう。そうしてこの家に彼のものがたくさん溢れて、その一つ一つが彼の毎日を確かな幸せで彩って、彼を笑顔にしてくれたなら、それだけできっともう僕も幸せだろうから。
(発行/プランタン出版)
凪良さんってBL作品からデビューしてたんですね~
知らなかった。
でもこれは純愛小説として十分、楽しめた。
男性専門の恋愛詐欺師・五十嵐連(22歳)(本名は小野寺透)と
総合病院の長男で自身も医師の加賀谷聡(32歳)の出会いは、
金持ちから搾取することを目的とした連の企みによるものだったのだけど・・・・
幼い頃から親や周りの大人たちからの愛情を受けるなく成長した連が
どんな自分も受けいれてくれる加賀谷に真から惹かれていく過程がいい。
加賀谷は自分より10歳も年下の透にたいしてすごく丁寧なもの言いで
優しい。
行動は大胆なんだけど・・・そのギャップがまた魅力。
これ1冊でおしまいなんだろうけど、その後の様子も読みたいな。
★★★
発行年月:2023年11月
☆2023年本屋大賞受賞作 シリーズ最新作☆
第20回本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』続編
花火のように煌めいて、
届かぬ星を見上げて、
海のように見守って、
いつでもそこには愛があった。
ああ、そうか。
わたしたちは幸せだった
のかもしれないね。
『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語
「春に翔ぶ」--瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?
「星を編む」--才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。
「波を渡る」--花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。
(講談社HPより)
「汝、星のごとく」で、疑問に感じたことが、本書で全て解決した!
素敵な物語だったぁ~。
最初の<春に翔ぶ>は、北原草介先生が26歳の話。
大学で触媒の研究をしていたけれど、母が亡くなり、父親も入院し
経済的理由から大学院を辞めて高校教師(化学)の道に進んだ。
父親が入院していた病院は、生徒の明日見菜々の父親が経営していた。
菜々は、両親から大切にされていたが息苦しさも感じていて
スノーボード選手の片山敦(17歳)とも交際していた。
昼休みになると北原のいる化学準備室にきて、話をする。
北原がカップ麺を食べていると食べたいと。
以後、菜々のお弁当(母親の手作り)と交換して食べるように・・・・
菜々の悩みを聞き、北谷の試合会場まで送ったりしていたが、
菜々の妊娠がわかり、菜々は家を出て一人で産んで育てると。
北原先生の娘・結は、菜々と片山の子どもだったんだ~!!
いくら生徒の子どもとはいえ、自分が育てると言いそれを実行した
北原草介って、凄い!
やっぱり北原先生は、文句なしの良い人だったとわかり嬉しい!
そのほかの話も素敵だった。
<星を編む>
青埜櫂と久住尚人の作品が、世に出る寸前で全て帳消しになったことを
残念に思っている当時関わった植木と二階堂絵里がそれぞれの出版社で
編集長という肩書を得たのを機に二人でタッグを組んで再び世に出そうと
奔走する様がいい。
実際、世の中で脚光を浴び、重版がかかり映画化もされる。
自死した尚人、病死した櫂の努力がやっと認められてよかった・・(/_;)
<波を渡る>は、北原先生と互助会結婚した暁美と先生(草介)が
交互に語る。
二人はお互いを想い合って暮らしている。
結もオーストラリア人で寿司職人のノアと結婚することに。
それを結の実母・明日見菜々にも報告に行き、良い関係がすっと続いて
いたんだとわかる。
菜々も自立しフリーライターとNPO法人(若い女性の妊娠、出産を支える)と
しても働き、そこの代表・江本立夏が恋人。
結の結婚を機に、暁美と草介の関係も互助会結婚を越えた
真の夫婦という関係に変わっていくという話。
しあわせになるべき人たちが、幸せになって、良かった!!
★★★★★
(講談社HPより)
「汝、星のごとく」で、疑問に感じたことが、本書で全て解決した!
素敵な物語だったぁ~。
最初の<春に翔ぶ>は、北原草介先生が26歳の話。
大学で触媒の研究をしていたけれど、母が亡くなり、父親も入院し
経済的理由から大学院を辞めて高校教師(化学)の道に進んだ。
父親が入院していた病院は、生徒の明日見菜々の父親が経営していた。
菜々は、両親から大切にされていたが息苦しさも感じていて
スノーボード選手の片山敦(17歳)とも交際していた。
昼休みになると北原のいる化学準備室にきて、話をする。
北原がカップ麺を食べていると食べたいと。
以後、菜々のお弁当(母親の手作り)と交換して食べるように・・・・
菜々の悩みを聞き、北谷の試合会場まで送ったりしていたが、
菜々の妊娠がわかり、菜々は家を出て一人で産んで育てると。
北原先生の娘・結は、菜々と片山の子どもだったんだ~!!
いくら生徒の子どもとはいえ、自分が育てると言いそれを実行した
北原草介って、凄い!
やっぱり北原先生は、文句なしの良い人だったとわかり嬉しい!
そのほかの話も素敵だった。
<星を編む>
青埜櫂と久住尚人の作品が、世に出る寸前で全て帳消しになったことを
残念に思っている当時関わった植木と二階堂絵里がそれぞれの出版社で
編集長という肩書を得たのを機に二人でタッグを組んで再び世に出そうと
奔走する様がいい。
実際、世の中で脚光を浴び、重版がかかり映画化もされる。
自死した尚人、病死した櫂の努力がやっと認められてよかった・・(/_;)
<波を渡る>は、北原先生と互助会結婚した暁美と先生(草介)が
交互に語る。
二人はお互いを想い合って暮らしている。
結もオーストラリア人で寿司職人のノアと結婚することに。
それを結の実母・明日見菜々にも報告に行き、良い関係がすっと続いて
いたんだとわかる。
菜々も自立しフリーライターとNPO法人(若い女性の妊娠、出産を支える)と
しても働き、そこの代表・江本立夏が恋人。
結の結婚を機に、暁美と草介の関係も互助会結婚を越えた
真の夫婦という関係に変わっていくという話。
しあわせになるべき人たちが、幸せになって、良かった!!
★★★★★
発行年月:2022年8月
その愛は、あまりにも切ない。
正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。
ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない
(講談社HPより)
17歳で知り合った櫂と暁海。
それぞれ、家庭に事情を抱え、瀬戸内の島という閉鎖的な人間関係のなかで
唯一、理解し合える大切な存在だった。
親のことで、子どもが将来の選択の幅を狭められてしまうことが辛い。
子どもには経済力がなく、何ひとつ、自分の意思を尊重できず、
目の前の状況を我慢するしかない不幸。
大人に成長し、櫂は東京。
暁海は、島に残り、最初は遠距離恋愛も順調だったけれど
東京で仕事(漫画のストーリーづくり)をする櫂には、新しい人間関係も
出来、恋愛を優先することが難しくなり、暁海とも関係もギクシャクというのは
何となく予測がついて、その通りになってしまって残念。
それぞれの心情が交互に語られるので、どんな状況になっても
お互いへの想いは以前と変わらないとわかるだけに、切なかった。
高校生の時から、二人を理解して手助けしてくれた化学の先生・北原が
「ほんとにこんな人いたらいいな」というくらいいい人で・・・
でもプロローグで暁海が認める浮気相手に月1で会いにいくのは
この先生だったんだ~と分かったときは、なるほど・・・・と。
大切な気持ちを優先して生きることをモットーにしているんだな。
暁海の母親は最後は、穏やかな暮らしを送れているようで良かったけれど
櫂の母親は相変わらずだな・・・
17歳から32歳までの二人を追った純愛話だったけれど、読み応えあり
一気読みだった。
でも個人的には「流浪の月」の方が好きかな~
★★★
(講談社HPより)
17歳で知り合った櫂と暁海。
それぞれ、家庭に事情を抱え、瀬戸内の島という閉鎖的な人間関係のなかで
唯一、理解し合える大切な存在だった。
親のことで、子どもが将来の選択の幅を狭められてしまうことが辛い。
子どもには経済力がなく、何ひとつ、自分の意思を尊重できず、
目の前の状況を我慢するしかない不幸。
大人に成長し、櫂は東京。
暁海は、島に残り、最初は遠距離恋愛も順調だったけれど
東京で仕事(漫画のストーリーづくり)をする櫂には、新しい人間関係も
出来、恋愛を優先することが難しくなり、暁海とも関係もギクシャクというのは
何となく予測がついて、その通りになってしまって残念。
それぞれの心情が交互に語られるので、どんな状況になっても
お互いへの想いは以前と変わらないとわかるだけに、切なかった。
高校生の時から、二人を理解して手助けしてくれた化学の先生・北原が
「ほんとにこんな人いたらいいな」というくらいいい人で・・・
でもプロローグで暁海が認める浮気相手に月1で会いにいくのは
この先生だったんだ~と分かったときは、なるほど・・・・と。
大切な気持ちを優先して生きることをモットーにしているんだな。
暁海の母親は最後は、穏やかな暮らしを送れているようで良かったけれど
櫂の母親は相変わらずだな・・・
17歳から32歳までの二人を追った純愛話だったけれど、読み応えあり
一気読みだった。
でも個人的には「流浪の月」の方が好きかな~
★★★
発行年月:2022年5月
いつも私たちは
見守られているんだよ。
同じ月にね。
長く離れて暮らしてきた姉妹二人の
数十年の歩みを往復書簡形式で綴る。
共有できない母との思い出、
途切れた時間は再び繋がるのか……。
(潮出版社HPより)
子どもの頃に両親が離婚して
姉の百花は父親と、妹の千愛(ちあき)は母親と、それぞれ暮らした。
ある日、妹の千愛がテレビの制作スタッフの名前のなかに姉の名前を見つけ
手紙を出すところから始まる。
千愛は結婚して、夫と4歳の娘と暮らし、百花は独身で一人暮らし。
やがて、母親がすい臓がんの末期であることを妹が姉に報せ、それは父にも
伝わり、数十年ぶりに家族が集まることに。
夫婦が別れても、姉妹は血が繋がっているのだから、別れたままにならなくて
良かったと思った。
もっと早くに姉妹は会えていても良かったのにな・・・・
でも母親からしたら、健康ならもしかして、早くに姉の存在を知らせていたかも
しれないけれど、病気の身でそれを知らせることを躊躇ったのかも?
物語は始終、往復書簡の形だけれど、姉妹それぞれの身近に起きる出来事や
それについての相手の返事は、それぞれ、思いやりのあるもので
姉妹の関係は本当に微笑ましい。
最後は、姉妹それぞれ、新たな環境のなかで頑張っている様子。
見守ってくれているそれぞれの存在は、これからもきっと大きな支えに
なっていくんだろうな・・・・。
女優で歌手で作家で・・・・凄いマルチな活躍をされている人だな。
★★★★
(潮出版社HPより)
子どもの頃に両親が離婚して
姉の百花は父親と、妹の千愛(ちあき)は母親と、それぞれ暮らした。
ある日、妹の千愛がテレビの制作スタッフの名前のなかに姉の名前を見つけ
手紙を出すところから始まる。
千愛は結婚して、夫と4歳の娘と暮らし、百花は独身で一人暮らし。
やがて、母親がすい臓がんの末期であることを妹が姉に報せ、それは父にも
伝わり、数十年ぶりに家族が集まることに。
夫婦が別れても、姉妹は血が繋がっているのだから、別れたままにならなくて
良かったと思った。
もっと早くに姉妹は会えていても良かったのにな・・・・
でも母親からしたら、健康ならもしかして、早くに姉の存在を知らせていたかも
しれないけれど、病気の身でそれを知らせることを躊躇ったのかも?
物語は始終、往復書簡の形だけれど、姉妹それぞれの身近に起きる出来事や
それについての相手の返事は、それぞれ、思いやりのあるもので
姉妹の関係は本当に微笑ましい。
最後は、姉妹それぞれ、新たな環境のなかで頑張っている様子。
見守ってくれているそれぞれの存在は、これからもきっと大きな支えに
なっていくんだろうな・・・・。
女優で歌手で作家で・・・・凄いマルチな活躍をされている人だな。
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
記事最後の★についての基準は
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