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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年12月


14歳の少女高田奈智は、
4年ぶりに磐座の地を訪れた。
これから2カ月の間、
親戚が経営する旅館で世話になりながら、
昼間は磐座城周辺で行われる、
あるキャンプに参加することになっている。
事情をよく知らぬまま
この地を訪れた奈智であったが、
到着の翌朝、体の変調を感じ、
激しく多量に吐血してしまう。
やがて奈智は、親戚の美影深志や
同じキャンプに参加する天知雅樹らから、
磐座でのキャンプの目的を聞くことになる。
それは、星々の世界――
外海に旅立つ「虚ろ舟乗り」を育てる
ことであった。
虚ろ舟の聖地である磐座に集められた
少年少女たちは、徐々に体が変質し、
やがて、歳をとらない体となる。
食べ物もほとんどいらなくなり、
心臓に銀の杭を打たない限り、
死ぬことはない。
そのかわり変質体となると、
一定期間、他人の血を飲まないと、
死んでしまうという。
変質の過程で初めて他人の血を飲むことを、
「血切り」と呼ぶ。
深志は奈智の血切りの相手は
自分だと昔から決めていたと言うが、
奈智は、他人の血を飲むなどという
化け物じみた行為は嫌だと、思い悩む。
そんなことなら、虚ろ舟乗りなんかに、
なりたくない……と。

                (徳間書店HPより)


面白かったぁ~。
600頁の超大作を一気読みした。

恩田さんらしいSF&青春&ホラーと山盛りなのに、全部、それがないと成り立たない
話になっている。

最初は、現代のごく限られた田舎のある地域での昔から伝承されている儀式が
元になった話なのか?と思って読んでいたけれど。。。
これは、かなり未来の話で、人類の存続という話まで繋がっていく物語だった!


母親が亡くなり父親が行方不明で、離れて住んでいる親戚の元で成長した
奈智が、14歳で母親と父親が暮らしていた地へ戻ってくる。


どういう経緯で戻ってくることになったのかとか、ちょっと気になるんだけど・・・
奈智の様子だと自分の意思で来たというかんじではなかったので。
ま、深く考えず。

血切りして変質体になる場面は、ちょっとホラーでした。
映像で想像すると恐ろしい。

ただ奈智のそれは、会話しながらなので、そんなにグロテスクな感じではなくホッ。


終盤、祭りに出かけた奈智が両親と再会した場面は感動的だった。

ず~~っと先の未来、人類はどうなっているのかな~?

恩田さんの作品は、どれも好きだけど、これは、その中でもかなり好き。



                      ★★★★★
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発行年月:2022年3月


物語は決して尽きない。語る言葉に終わりはない。数多のエンターテインメントを味わっていく―。最新エッセイ!
この本の目次
1 こんな夢をみている(夢日記より
秘密の繋がり ほか)
2 ジョン・ファウルズを探して(キング作品映像化のハードルとそれを越えた子供たち―映画『IT』
特捜部Q キジ殺し―ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q キジ殺し』 ほか)
3 胸が締めつけられる(胸が締めつけられる映画
家 ほか)
4 足を踏み入れた人々(半歩遅れの読書術
「面白い」ということ―谷崎潤一郎について ほか)


                    (筑摩書房HPより)




このシリーズのエッセイは初めて読んだかな?

多くの本を読んでいるのは、今更ながら凄いと思うけど、映画も沢山見て
その感想が面白く、見てみたくなるものが幾つか。

アガサクリスティは、また読み返してみようかなぁ~。



柚木裕子さんのことを薦めていたのは嬉しかった!
確かに、人に薦めたくたくなる。


1冊 「虹を待つ彼女」逸木 裕/著  は読んでみたい。


でも色々な作品の感想は、どこかにメモしているのかな?
それとも凄い記憶力?



                     ★★★


発行年月:1991年1月 (単行本は1994年4月)


四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた……。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した! 新鋭の学園モダンホラー。

                      (新潮文庫HPより)



理瀬シリーズを読んだら、同じような学園物の話が読みたくなり、こちらを
手に取った。

恩田さんの書く学園物は登場人物たちが、それぞれ個性的で頭のなかに
スッと入ってくる。

この物語は、4つの高校がある地域。谷津という場所が舞台。

それぞれの高校に、ある噂が広まる。
そして、その噂は現実に

噂1・・・5月17日、如月山にUFOが来て、エンドウという子が連れて行かれる。
噂2・・・7月14日、サトウさんに隕石が落ちる。
噂3・・・みんなを迎えにくる。


噂の遠藤さんも佐藤さんも噂に似たような状況になるけれど、無事だというのは
ホッとした。
でも、なせそんなことに巻き込まれたのか???

それぞれの高校に通う生徒たちが集まる研究会・谷津地理歴史文化研究会
のメンバーたちがあれこれ推理し、真相を探ろうとする。


不思議なことは解決しないまま・・・
でも、それがいい。


読んでいるときは、どっぷりその世界観にはまれるのが楽しい。

また過去本、読んでみよう。


                   ★★★★


発行年月:2004年3月


「自分が死んでも、水野理瀬が半年以上ここに住まない限り家は処分してはならない」
亡き祖母の奇妙な遺言に従い、「魔女の館」と噂される洋館に、理瀬は、やってきた………。

                (講談社HPより)


理瀬シリーズ、先に読んだ「麦の海に沈む果実」から続く物語。
先の学園の寮から出た後、2年間、イギリスに留学していたという流れ。

そして今回は、祖母が亡くなり、その遺言に従ってその家で暮らすために
帰国した理瀬。
祖母は同居している、おばたちが留守中、転倒して亡くなったという。

洋館には、二人のおばが住んでいる。
理瀬との血の繋がりはない(みたい)。

姉の梨南子と妹の梨耶子。
2人は全く正反対の雰囲気。
姉は控えめで柔らかい印象、家事のいっさいを担う。
妹は自由奔放で毒婦のイメージ。

理瀬の家のそばには、同級生の脇坂朋子。
理瀬とは気が合い、朋子の病弱な弟・慎二は理瀬に憧れている。

理瀬の祖母の代から何かと相談に乗って貰っている弁護士一家勝村家の
長男・雅雪は、朋子の幼馴染であり、理瀬とも親しくなる。

祖母の一周忌の法要のため、理瀬の二人の従兄弟・亘と稔も洋館を訪れる。


そして・・・朋子に好意を寄せ執拗に迫る雅雪の親友・田丸賢一が行方不明になり
洋館では梨耶子が不運な事故で亡くなる。


理瀬の周りには、いつも不穏な空気が纏わりつく。
学園の時も、何人かが亡くなっていたし・・・
理瀬が直接、関わっているわけではないのに、何度もこんな体験をして
精神的に大丈夫か?と思ってしまう。


祖母がなぜ、理瀬をこの洋館に住まわせたかったのか?
洋館にある秘密を突き止め、すべてを理解したうえで、穏便にこの洋館を
処分してほしかったのだと思う。

理瀬もそのことをわかって洋館のもつ秘密を探り、最後は、真実にいきつく。

なるほど、そういうことかと色々な謎が納得の収拾。
お見事です!


この後、理瀬は再びイギリスへ。
ヨハンとはその後、どうなっていくのか?

ここで知り合った勝村雅雪も、すごく良い青年で成長した姿をまたみたい。

この後の話は2021年発刊の「薔薇のなかの蛇」。
これは既読だけど、この流れでもう一度、読んでみたい。


理瀬シリーズ、この先も続いてほしいなぁ~。



                       ★★★★★



発行年月:2004年1月 (単行本は2000年7月)


三月以外にやってくる転入生は、学園を破滅に導くだろう。
湿原に囲まれた全寮制学園。謎の失踪をとげる生徒たち。
奇妙な学校行事と、図書館にあったはずの謎の本。
──夜と昼をあやつり師が築く影絵のごとき大伽藍。

                (講談社HPより)



理瀬が主人公の物語。

2月の最後の日に転入してきた理瀬。
普通は3月以外の転入も転出もないと知り戸惑う理瀬。

理瀬自身も自分が何者なのか、よくわからないでいるということに
最初は戸惑う。
他所と隔離されたような環境にある学園。
周りは湿原。
青の丘と呼ばれる場所に立ち、周りには自然のみ。

校長は、美形だけど、男装したり女装したり、何処か怪しげ。

学園内の生徒たちも個性的。
理瀬の部屋に同室を希望して入ってきた憂理とはすぐに仲良くなり
学園の情報をあれこれ聞く。

以前、ここの生徒だったものが行方知れずになっている件
既に亡くなっているのかも・・・・などなど。

そして生徒が亡くなる事件が起きていき、犯人は誰なのか?
何でそんなことが起きるのか?

始終、不可解なことばかりで不穏な空気が漂っている。


そして、最後に理瀬は自分の置かれた立場を思い出す。
「三月は深き紅の淵を」も出てくる。


あ~そういうことだったんだね~と、納得。

この先の理瀬の物語も知りたい!
面白い!


                      ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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