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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2002年8月 (単行本は2003年発行)


九州の水郷都市・箭納倉。ここで三件の失踪事件が相次いだ。
消えたのはいずれも掘割に面した日本家屋に住む老女だったが、不思議なことに、
じきにひょっこり戻ってきたのだ、記憶を喪失したまま。まさか宇宙人による誘拐か、
新興宗教による洗脳か、それとも?
事件に興味を持った元大学教授・協一郎らは〈人間もどき〉の存在に気づく……。


                  (幻冬舎文庫HPより)




先に「不連続の世界」を読んで、こちらがその前の話だとか。

こちらは長編。
大手レコード会社のプロデューサー・塚崎多聞が今は九州で暮らす
元大学教授・三隅協一朗の元を訪れ、不可解な事件の真相を追う。

不可解な事件というのは、行方不明になった3人の女性たち。
それぞれ別の場所で暮らす3人がある日、突然、姿を消して
暫くすると知らないうちに家に戻っているというもの。


行方不明になって戻って来た人は、その後も現れて・・・・
協一郎の娘・藍子(京都在住)も加わり新聞記者・高安則之も更に加わり
4人はその謎に迫っていく・・・


最初は、不思議だけど、まあそんなに怖くないか?と思っていたら・・・
農協倉庫の場面は、ゾゾッ~ ( ノД`)
映像を想像すればホラー映画だよ、これ。


でも、本当のところは何もわからない。
知らない間に何者かに盗まれて、戻ったときはそれまでとは、ちょっと変化している?
ニセモノになってしまっている?

だけど本人は何も覚えていないし特に違和感はなし。


だから、世の中的には何も変わらいんだけど・・・
え?なんで?その影響は今後なにか表れてくるの?
と色々考えちゃうと怖い。

こういうのは気づかないのがいいのかも。
気づいても気づかないふりでやり過ごす。


不気味な世界の話。
恩田さんらしいな・・・。


多聞シリーズ最新刊「珈琲怪談」も読むのが楽しみ。




                       ★★★
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発行年月:2008年7月


夜行列車の旅の途中、友人は言った。
「俺さ、おまえの奥さんは、もうこの世にいないと思う。おまえが殺したから」――
『月の裏側』の塚崎多聞、再登場!こ
れが恩田陸版トラベルミステリ!


                   (幻冬舎HPより)




恩田作品は結構、読んでいるけれど、このシリーズは未読だった。

このシリーズの新作が最近、発行されて、さらにこの前に出ている
「月の裏側」もあるとは・・・・



主人公は塚崎多聞。
大出レコード会社のピロデューサ。
交流関係が広いようで、色んな人物が登場。
二つ目までの話は、よくいく飲み屋で知り合った人物たちとのこと

怪談とまではいかなくてもちょっと不気味な話がつづき、その真相を
追求するようなかんじで話がすすむ。
すっきり解決するものより、「でもよくわからないね~」という話が多い。


<木守り男>
散歩すると会うことが多い大学の先輩・田代。
田代が語る夢の続きを会うたび聞いていて・・「その続きは?」と
問うと「木守り男にでもきけ」と去っていく・・・
ふと木の上を見ると男が!?
少年のこえで「こもりおとこ」と

最初から不気味なはなし。
木守り男=子守り男???  なんなんだ???



<悪魔を憐れむ歌>
不思議なボーカリストがいるという噂。
その歌声を聞いた何人かは不審な死に方をしているという。

これは少し哀しいかんじ。
怖くはないけど・・・


<幻影シネマ>
ミュージッククリップのロケハンでH県O市へ来た多聞たち。
メンバーの一人・保はここの出身だけど、なんだか妙に怯えている。

幼い頃の怖かった体験は、記憶が混乱してしまうという話。
保がこのさき、地元に気楽に帰って来られるようになれたかな?


<砂丘ピクニック>
T県の砂丘に来た多聞。
翻訳家の知り合いが調べものがあると言ったのに同行。
本のなかで「目の前で砂丘が消えた」とあるけれど、そんな現象起きるのか?
という疑問についてあれこれ考察。

これは、ちょっとおもしろかった。
多聞の考えるクレーターの眼の錯覚説・・・う~ん、どうだろ?


<夜明けのガスパール>
多聞は、友人3人と夜行列車で高松にさぬきうんどんを食べにいく。
車中で夜通し、怪談ばなしを語り合うことになり・・・
多聞のほかは・・・
黒田・・東京地方検察庁の検事
水島・・外科医
尾上・・ミュージシャン


この旅の目的は、うどんを食べることでなく、精神的に参っている多聞に
夜通し寄り添うこと。
多聞にそんなことがあったんだ~。
いつも飄々としていて物事を深刻に捉えない前向き人間かと
思って読んで来たので、ここでの多聞の話を友人たちから聞いて
意外に繊細なんだな~と。
いい友人たちがいて、よかった。

あとがきの日本各地を巡る話の場所の説明なども良かった。
まあ、ほぼ読みながら予測がつくんだけれど・・・


この話の前の「月の裏側」と最新刊の「珈琲怪談」も
読みたいな。

これくらいの怪談話なら許容範囲・・・^m^



                       ★★★









発行年月:
2024年4月



「俺は世界を戦慄せしめているか?」
少年は八歳でバレエに出会い、十五歳で海を渡った。
一人の天才を巡る四つのspring。
構想10年、待望のダンサー小説!


                  (筑摩書房HPより)


バレエの世界の話。
全く無知な世界なので、読むのに難儀した箇所も多々・・・(^^ゞ
でも、登場人物たちは、とても魅力的。
最初からある程度、その道に進む環境が用意されている。
それを迷わず進む人たちの物語。
大きな挫折もなく、淡々と成長していくので、読んでいてストレスがないのも
良かった。


主人公は、表題にもなっている萬春(よろずはる)
両親は陸上選手の父と体操選手の母
彼をバレエの道に導いたのは、母親の弟・稔の存在が大きい。
両親より春の才能を理解しているかんじで、春自身も自分の踊りを観ておいて
くれればいい存在の一人としている。
もう一人はドイツ留学での師・ジャン・ジャメ。


他のバレエ仲間、深津純、滝澤七瀬、フランツ(その母・ユーリエ)との
関係も、いい。
天才ばかりが集まると、こんな感じなんだろか?
ただただ圧倒される物語だった。




                   ★★★★



発行年月:2024年1月


「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。
累計100万部突破! 「理瀬」シリーズ初短編集
ゴシック・ミステリの金字塔。
湿原に浮かぶ檻、と密やかに呼ばれていた全寮制の学園。
ここでは特殊な事情を抱える生徒が、しばしば行方を晦ます。               
ヨハンの隠れた素顔、校長の悲しき回想、幼き日の理瀬、黎二と麗子の秘密、
月夜に馳せる聖、そして水野理瀬の現在。                            
理瀬と理瀬を取り巻く人物たちによる、幻想的な世界へ誘う六編。
・水晶の夜、 翡翠の朝
・麦の海に浮かぶ檻
・睡蓮
・丘をゆく船
・月触
・絵のない絵本


                   (講談社HPより)



理瀬シリーズは、ほぼ読んでいるはず。
でも忘れていることも多く、読みながら、思い出すこともあり
「え?そうだったんだ~!」と知ることも多かった。

学園の色々な人が語る短篇。

興味深かったのは、今の校長の話
<麦の海に浮かぶ織>
校長は双子だった。
校長は、要で鼎(かなえ)という妹?姉?がいた。
二人と同じファミリーになった転校生のタマラは、無口で人と接するのが
苦手だという。
校長のお茶会にほかの生徒と共に呼ばれた3人は、お茶会に。
タマラは渋々参加。
タマラの前にあるカップだけ皆と違う。
そして、そこに何やら薬を入れる校長を目撃してしまう要と鼎。

タマラの正体にはびっくり。そんなタマラを助けたいとした行動した鼎は
命を落とすことになってしまう。

驚いたのは、校長が双子を後継者にふさわしいかを試すために仕組んだこと
だということ。
命を落とした鼎とそうさせてしまったタマラが気の毒で仕方ない。

こんな辛い過去が校長にあったとは・・・・衝撃的な話だった。


<丘をゆく船><月食>も衝撃的な話。
妹を殺した母親を殺してしまった黎二。
男子として育てられた麗子。

二人の過去に似たものがあり、お互いを理解したふたり。
けれど、黎二に固執していく麗子。
黎二がほかの女子と一緒にいるのが我慢できず、その女子に襲い掛かるのを
阻止して二人は湿原に落ちていく


最後の<絵のない絵本>は理瀬のはなし。
日本を離れてイギリスで生活し、大学にも進学した理瀬はヴァカンスで
訪れている南国のホテルで、爆弾事件に巻き込まれる。

危ない!命を狙われている???なぜ?


謎が残ったまま終わってしまったけど、理瀬の話を長編でまた読みたい。


この短編集は、よかったけれど・・・・



                     ★★★★



発行年月:2023年6月


執筆期間15年のミステリ・ロマン大作『鈍色幻視行』の核となる小説、完全単行本化。
「本格的にメタフィクションをやってみたい」という著者渾身の挑戦がここに結実…!
遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。身の回りのことを教えてくれる育ての母・莢子。無表情で帳場に立つ名義上の母・文子。ある時、「私」は館に出入りする男たちの宴会に迷い込む。着流しの笹野、背広を着た子爵、軍服の久我原。なぜか彼らに近しさを感じる「私」。だがそれは、夥しい血が流れる惨劇の始まりで……。
謎多き作家「飯合梓」によって執筆された、幻の一冊。
『鈍色幻視行』の登場人物たちの心を捉えて離さない、美しくも惨烈な幻想譚。
【リバーシブル・カバー仕様】
恩田陸によるミステリ・ロマン大作『鈍色幻視行』作中で、幻の作家・飯合梓の唯一の著作として登場する『夜果つるところ』。
『鈍色~』の核となる小説を完全単行本化した本書のカバー、恩田陸版/飯合梓版を自由にかけかえ可能なリバーシブル仕様でお届けします!


                    (集英社HPより)


『鈍色幻視行』で皆が語っていた、飯合梓が書いた『夜果つるところ』。

舞台になった「堕月荘」は、軍人が多く訪れる遊郭の宿。

そこに幼い時から人の目からあまりつかないようにと言われて育つ
ビイちゃんが語る話。

ビイちゃんには、産みの親の和江
育ての親の文子
それから主に教育を担当の莢子の存在がある。


ビイちゃんの正体は、謎のまま、最後に明かされる。

墜月荘では、色々な人が訪れる。
ビイちゃんには、それらの人に付いているこの世の者では無くなった者たちの
姿も一緒に見える。

そして次々に人が亡くなっていく。
その亡くなり方は色々だけど、恐ろしいと同時にどこか魅入らせるものがある。

恩田さんは、こういう雰囲気を醸し出す物語が巧い!

文章は読みやすく、読めるのに、なぜか、時間がかかった(^^ゞ


読んだのは図書館本だけれど、カバーが飯合梓の書いたものとして変えられる
のは良いアイデア!


また図書館ですぐに借りられるようになったら
「鈍色幻視行」と両方を再読したい。



                    ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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