発行年月:2021年5月
この旅で、おまえのために死んでもいい
平凡な顔、運動神経は鈍く、勉強も得意ではない――何の取り柄もないことに強いコンプレックスを抱いて生きてきた八目晃は、非正規雇用で給与も安く、ゲームしか夢中になれない無為な生活を送っていた。唯一の誇りは、高校の同級生で、カリスマ性を持つ野々宮空知と、美貌の姉妹と親しく付き合ったこと。だがその空知が、カンボジアで消息を絶ったという。空知の行方を追い、東南アジアの混沌の中に飛び込んだ晃。そこで待っていたのは、美貌の三きょうだいの凄絶な過去だった……
(角川書店HPより)
主人公・八目 晃が高校時代ほぼ一緒にいた親友・野々宮空知の父親が
亡くなったと母親から聞かされ、通夜に出向き、空知の元夫だという男・安井に
声をかけられるところから話が始まる。
空知の姉は橙子。妹は藍。
空知と姉妹は、カンボジアに居たことがあると聞き安井から旅費と幾らかのお金を
貰い、カンボジアへと旅経つ晃。
旅の最初で大金(30万)を盗まれるというアクシデント。
行きの飛行機内で知り合った吉見という女性から何かとアドバイスを貰う。
紹介されていったゲストハウスでバイトとして雇ってもらい、なんとか食事と
宿泊の心配がなくなりホッ。
ゲストハウスの経営者ニェット(婆ちゃん)には何かと親切にしてもらう。
が・・・あとで、利用されていたのか?と思う事態に。
SNSでまず、藍にコンタクトを取り、その後、橙子にも再会。
そして最後は、死んだと聞かされた空知とも。
しかし、最後は、なんとも哀しい。
ポル・ポト政権時代のカンボジアって、多少は知っていたけど、酷いな。
それに翻弄されてしまった空知の人生。
幸せに暮らしていた日本の友・晃に会えて嬉しかっただろうな。
最後の晃への頼みがなんとも辛い。
友の願いを聞き入れた晃の今後はどうなるんだ?
表紙の絵からインドを連想したけど、違ってた(^^ゞ
でも読み応えあった。
★★★
(角川書店HPより)
主人公・八目 晃が高校時代ほぼ一緒にいた親友・野々宮空知の父親が
亡くなったと母親から聞かされ、通夜に出向き、空知の元夫だという男・安井に
声をかけられるところから話が始まる。
空知の姉は橙子。妹は藍。
空知と姉妹は、カンボジアに居たことがあると聞き安井から旅費と幾らかのお金を
貰い、カンボジアへと旅経つ晃。
旅の最初で大金(30万)を盗まれるというアクシデント。
行きの飛行機内で知り合った吉見という女性から何かとアドバイスを貰う。
紹介されていったゲストハウスでバイトとして雇ってもらい、なんとか食事と
宿泊の心配がなくなりホッ。
ゲストハウスの経営者ニェット(婆ちゃん)には何かと親切にしてもらう。
が・・・あとで、利用されていたのか?と思う事態に。
SNSでまず、藍にコンタクトを取り、その後、橙子にも再会。
そして最後は、死んだと聞かされた空知とも。
しかし、最後は、なんとも哀しい。
ポル・ポト政権時代のカンボジアって、多少は知っていたけど、酷いな。
それに翻弄されてしまった空知の人生。
幸せに暮らしていた日本の友・晃に会えて嬉しかっただろうな。
最後の晃への頼みがなんとも辛い。
友の願いを聞き入れた晃の今後はどうなるんだ?
表紙の絵からインドを連想したけど、違ってた(^^ゞ
でも読み応えあった。
★★★
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発行年月:2020年9月
小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。終わりの見えない軟禁の悪夢。「更生」との孤独な闘いの行く末は――。
(岩波書店HPより)
いやはや、恐ろしいの一言に尽きる物語だった。
社会に適応した作品を書くように更生させる施設に入れられる作家たち。
主人公の小説家の気持ちが段々と絶望感に覆われていく様子が
読んでいて苦しい。
国家権力で、こんなことやるような我が国ではないと信じたい。
少し前から、SNSなどで個人を匿名で誹謗中傷することが問題になって
いるけど、作家の書くものは、そういうこととは違う。
表現の自由が奪われたら、小説を読む意味もなくなってしまう。
桐野さんが、なぜ、このような小説を書いたのか?
作家に圧力をかける何者かがいるとか???
後味は、最悪だけど、一気読みでした!
★★★★
発行年月:2019年3月
一番近くにいるのに
誰よりも遠い。
海釣りに出たまま、二度と帰らなかった夫。
8年後、その姿が目撃される。そして、無言電話。
夫は生きていたのか。
塩崎早樹は、相模湾を望む超高級分譲地「母衣山庭園住宅」の
瀟洒な邸宅で、歳の離れた資産家の夫と暮らす。前妻を突然の病気で、
前夫を海難事故で、互いに配偶者を亡くした者同士の再婚生活には、
悔恨と愛情が入り混じる。そんなある日、早樹の携帯が鳴った。
もう縁遠くなったはずの、前夫の母親からだった。
自分がやったことは
ブーメランのように自分に返ってくる。
(幻冬舎HPより)
不穏な雰囲気の表紙絵に反して、意外と明るいかんじで始まるので
いつそういう雰囲気になるのやら・・・と思いながら読み進める。
主人公の塩崎早樹は41歳で72歳の資産家と再婚して経済的には
不自由のない生活を送っているけれど、自由さが制限されることを
少し憂いてもいる。
ま、結婚したら資産家の嫁でなくても感じることでしょうが・・・・。
そんな早樹のもとに海で遭難した元夫の加野庸介の母・菊美から
「庸介らしき人物を見た」やら「無言電話があるけれどきっと庸介だ」と
いう電話。
それに加えて、実家でも庸介に似た人物と遭遇したという話。
夫の生死が気になり、自分なりに真相を探る早樹。
もし生きて居たら、どうするのかな?と気になり読み続ける。
けれど、庸介の交友関係から知らされる情報は、自分が全く知らなかった
過去のこと。
知りなくないと思いつつ、気になって追求しちゃう気持ちも分からないでは
ないけど、これは最後、結構、ショックを受ける事態が待っていそうだなと
予測がつく。
で、結果的に傷つく早樹。
とんでもない男だった庸介。
釣りを教えた幹太は気の毒だった。
でもかえって今の生活を大切に自分は生きて行こうと踏ん切りがついて
良かった!
とめどなく聞こえる囁きも、この先は聞こえず済むといい。
★★★
発行年月:2018年6月
東京湾岸のタワマンに娘の花奈と暮らす岩見有紗は、ママカースト内での複雑な人間関係に悩んでいた。夫との関係は修復に向かっているが、ぎくしゃくしている。
そんななか、同じマンションに住む高梨と急接近し、ママ友でW不倫中の美雨ママに相談をするうちに、有紗は高梨に強く惹かれていることに気づく――
(光文社HPより)
以前読んだ『ハピネス』の続編だそう。
うっすらした記憶しかなかったけれど、読んで行くうちに少しずつ思い出した!
相変わらず、どうしようもないママ友たちの話。
不倫関係になる者同士が、元々、知っている人同士って・・・苦笑
ま、でも他人の揉め事なので、楽しんで読みました^m^
ただ気になるのは、このママたちの幼い子ども達は、どうなるんだろ?
幼いながらにママの不審な行動とか、絶対に気づいていると思うし・・・
特にママが他の男との間に子どもを作り、そちらで新たな家庭を築くという
美雨ちゃんは、ちょっと可哀想。
父親と二人・・・・と思ったら、ママの妹が母親になる展開!
ま、美雨ちゃんが寂しくなくて良かったかな?
主人公(?)の岩見有紗も泥沼にはまっていきそうだけど、これまた
忘れた頃、続編あるのかな?
どうしようもないママたちの不倫話が軸だけど、桐野さんが書くと
面白い。
★★★
発行年月:2018年2月
こんなに叫んでも、
私たちの声は届かないの?
幸せな日常を断ち切られた女子高生たち。
ネグレクト、虐待、DV、レイプ、JKビジネス。
かけがえのない魂を傷めながらも、
三人の少女はしなやかに酷薄な大人たちの世界を踏み越えていく。
最悪な現実と格闘する女子高生たちの肉声を
物語に結実させた著者の新たな代表作
朝日新聞出版10周年記念作品
(朝日新聞出版HPより)
主人公・真由(17歳)。
高校入学目前に両親が夜逃げ。
弟とは別の親戚に預けられる。
叔父さんの家では、まともな生活が出来ないと家出。
一人東京の街を徘徊し、色々な人に出会う。
バイト先のラーメン店ではレイプされ逃げる。
その後、出会ったリオナ、ミト。
少女たちの境遇が似ていて、哀しい。
身勝手な大人ばかりがいた環境で生きて来た彼女たち。
生きるためにズル賢くなり、他人を傷つけることも仕方ないと割り切って
いる姿は、逞しいけれど、やはり哀しい。
彼女たち、どうなっていくんだろ?と気になって先を読んだけれど、
真由は、母親の姉の側で暮らせそうだから、少しホッとしたけれど
またすぐに飛び出すのかな?
リオナとミトも、その後、どうなるんだろ?
実際、こんな子たちが東京にはいるのかな?
なんとも衝撃的な内容だった。
桐野さん、街を歩きながら取材を実際したのかな?
★★★★
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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