発行年月:2018年11月
大ヒットシリーズ「響け! ユーフォニアム」の著者初の青春ミステリ
誰もが"あの時“経験したはずの(そして忘れてしまった)
とても静かで生々しい青春のざらつき。
どうでもいいことが、死ぬほど大切だった–—本当に?
最後一ページ。歪められた青春の真実が明らかになるスクールミステリ。
(幻冬舎HPより)
大ヒットシリーズは読んでいないけれど、知っている。
これも学園もので、登場するのは高校生たち。
一人の女子生徒・川崎朱音が、校舎の屋上から校舎裏に飛んだ。
屋上でそれを目撃した親友・高野純佳、校舎北側で目撃した近藤理央と
学年1位の成績を保っている夏川莉苑。
そのほか、数人の朱音の飛んだ日以降、行われたアンケートの回答用紙を元に
朱音とのことなどをそれぞれが語る形式で物語が進む。
なぜ、自らの命を絶ったのか?
その疑問が終盤、親友だった高野純佳の話、飛んだ朱音の話から
わかってくる。
それから最後に、ぞぞっとなんとも言えない恐怖を感じる。
この頃の学校での人間関係は、毎日が楽しいか、苦痛かを決めてしまうもの
だと言ってもいいかも。
今、振り返ると、無理するくらいなら友達なんて作らなくてもいいんじゃない?
って思えるんだけど・・・。
朱音は、純佳と幼稚園時代からずっと一緒だった。
親が知り合い同志で、最初は本当に一緒にいるのが楽しいからという
理由だけで付き合っていたが、どちらかが、そのことにしんどさを感じて
しまう。
この場合は、朱音が純佳に依存し過ぎている。
純佳の立場になれば、他の友達とも遊びたいと思うのは、仕方ないし
悪くない。
それで、こんな行動に出た朱音は、ひどいとも思う。
けれど朱音の立場になれば、ずっと親友だと思って来た純佳が自分から
離れていく寂しさ、不安を考えると気の毒とも思う。
う~ん。難しい。
でも、優等生の夏川莉苑の周りを冷静にみて、行動している様子は最初から
ちょっと不気味だった。
朱音が飛ぶことも何となくわかって、それを見届けようと校舎裏に行き
死の直前の朱音を傷つけたのには、恐怖。
恐ろしい子。
将来、どんな大人になるのやら・・・・(ノД`)・゜・。
良い話じゃないし、読後感も最悪だけれど、物語としてはおもしろかった。
★★★
(幻冬舎HPより)
大ヒットシリーズは読んでいないけれど、知っている。
これも学園もので、登場するのは高校生たち。
一人の女子生徒・川崎朱音が、校舎の屋上から校舎裏に飛んだ。
屋上でそれを目撃した親友・高野純佳、校舎北側で目撃した近藤理央と
学年1位の成績を保っている夏川莉苑。
そのほか、数人の朱音の飛んだ日以降、行われたアンケートの回答用紙を元に
朱音とのことなどをそれぞれが語る形式で物語が進む。
なぜ、自らの命を絶ったのか?
その疑問が終盤、親友だった高野純佳の話、飛んだ朱音の話から
わかってくる。
それから最後に、ぞぞっとなんとも言えない恐怖を感じる。
この頃の学校での人間関係は、毎日が楽しいか、苦痛かを決めてしまうもの
だと言ってもいいかも。
今、振り返ると、無理するくらいなら友達なんて作らなくてもいいんじゃない?
って思えるんだけど・・・。
朱音は、純佳と幼稚園時代からずっと一緒だった。
親が知り合い同志で、最初は本当に一緒にいるのが楽しいからという
理由だけで付き合っていたが、どちらかが、そのことにしんどさを感じて
しまう。
この場合は、朱音が純佳に依存し過ぎている。
純佳の立場になれば、他の友達とも遊びたいと思うのは、仕方ないし
悪くない。
それで、こんな行動に出た朱音は、ひどいとも思う。
けれど朱音の立場になれば、ずっと親友だと思って来た純佳が自分から
離れていく寂しさ、不安を考えると気の毒とも思う。
う~ん。難しい。
でも、優等生の夏川莉苑の周りを冷静にみて、行動している様子は最初から
ちょっと不気味だった。
朱音が飛ぶことも何となくわかって、それを見届けようと校舎裏に行き
死の直前の朱音を傷つけたのには、恐怖。
恐ろしい子。
将来、どんな大人になるのやら・・・・(ノД`)・゜・。
良い話じゃないし、読後感も最悪だけれど、物語としてはおもしろかった。
★★★
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発行年月:2021年7月
第165回芥川賞候補作
ある日、夫が風呂に入らなくなったことに気づいた衣津実。夫は水が臭くて体につくと痒くなると言い、入浴を拒み続ける。彼女はペットボトルの水で体をすすぐように命じるが、そのうち夫は雨が降ると外に出て濡れて帰ってくるように。そんなとき、夫の体臭が職場で話題になっていると義母から聞かされ、「夫婦の問題」だと責められる。夫は退職し、これを機に二人は、夫がこのところ川を求めて足繁く通っていた彼女の郷里に移住する。川で水浴びをするのが夫の日課となった。豪雨の日、河川増水の警報を聞いた衣津実は、夫の姿を探すが――。
(集英社HPより)
描写がリアルで、風呂に入らないと言って、段々と臭くなっていく夫の描写で
本当に異臭がしてきそうだった(^^ゞ
衣津実は、夫の研志に対して、深く、気持ちを聞こうとしないけれど
なんでかな?
何があったのか、聞けばいいのに。
妻には、言えないと言うのなら、メンタルクリニックに連れていくことを考えて
みたらよかったのに・・・・
義母が会社から「様子がおかしい」と連絡を貰ったと心配で衣津実に電話して
きたのは、当然で「病院に連れていく」と言いながら、母親もそれは実行せず。
物語の終わり方は、なんとも・・・。
夫の生死はわからないけれど、衣津実がなんだか淡々としているようで
ちょっと妻も病んでいるのか??
ざわざわした気持ちが残る話だった。
★★★
発行年月:2022年3月
第167回芥川賞受賞!
「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」
心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。
職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。
ままならない微妙な人間関係を「食べること」を通して描く傑作。
(講談社HPより)
想像していた物語と全く違ったけれど、面白かった!!
芥川賞って、わかりにくのが多いけれど、これはわかりやすい。
職場の人間関係がリアル。
食べものがたくさん出てくるけれど、それを食べている人たちが
心から「美味しい」と思っていないような場面が多くて
表題の意味は深いなと感じる。
二谷は、疲れて帰ってストックしてあるカップ麺を食べる。
昼もカップ麺で済ますことが多く、食べることに関して無頓着なかんじ。
そんな二谷は芦川さんと付き合うようになる。
芦川さんは、料理がすきで付き合い始めてからは、二谷の家で夕食を作り
二人で食べる。
職場では、皆に手作りスィーツを持ってきて、配る。
そんな芦川を嫌いだと思っている押尾さん。
体が弱く、仕事量も少なく、でも皆がそんな芦川を庇っていることにも
なんとなく不公平さを感じている。
頭痛が酷く早退する芦川をみて
自分も頭痛持ちなのに・・・薬を飲んでなんとかやり過ごしているのに・・と。
押尾さんとも食事をする二谷。
押尾さんとは、外食。焼き鳥だったりお好み焼きだったりおでんだったり・・・。
黙々と食べて会話。
案外この方が幸せなんじゃないの?とも思うけど・・・。
最後は、押尾さんが少し気の毒だったな。
そして二谷は、全く理解できない男だな。
押尾さんは、違う場所で幸せになって欲しい!
こういう人、嫌いじゃないし。
でも二谷はダメだな。
芦川さんと本当に結婚するのかな?
どんな生活が待っているか、ちょっと気にはなるけど・・・。
この著者の作品、ほかのもちょっと読んでみたくなった。
★★★★
(講談社HPより)
想像していた物語と全く違ったけれど、面白かった!!
芥川賞って、わかりにくのが多いけれど、これはわかりやすい。
職場の人間関係がリアル。
食べものがたくさん出てくるけれど、それを食べている人たちが
心から「美味しい」と思っていないような場面が多くて
表題の意味は深いなと感じる。
二谷は、疲れて帰ってストックしてあるカップ麺を食べる。
昼もカップ麺で済ますことが多く、食べることに関して無頓着なかんじ。
そんな二谷は芦川さんと付き合うようになる。
芦川さんは、料理がすきで付き合い始めてからは、二谷の家で夕食を作り
二人で食べる。
職場では、皆に手作りスィーツを持ってきて、配る。
そんな芦川を嫌いだと思っている押尾さん。
体が弱く、仕事量も少なく、でも皆がそんな芦川を庇っていることにも
なんとなく不公平さを感じている。
頭痛が酷く早退する芦川をみて
自分も頭痛持ちなのに・・・薬を飲んでなんとかやり過ごしているのに・・と。
押尾さんとも食事をする二谷。
押尾さんとは、外食。焼き鳥だったりお好み焼きだったりおでんだったり・・・。
黙々と食べて会話。
案外この方が幸せなんじゃないの?とも思うけど・・・。
最後は、押尾さんが少し気の毒だったな。
そして二谷は、全く理解できない男だな。
押尾さんは、違う場所で幸せになって欲しい!
こういう人、嫌いじゃないし。
でも二谷はダメだな。
芦川さんと本当に結婚するのかな?
どんな生活が待っているか、ちょっと気にはなるけど・・・。
この著者の作品、ほかのもちょっと読んでみたくなった。
★★★★
発行年月:2022年8月
研修を経て、循環器内科医となった諏訪野良太は、学会発表を終えた帰り、医学生時代の同級生である小鳥遊に遭遇する。小鳥遊が連れていた研修医・鴻ノ池に、研修のエピソードを求められた諏訪野の脳裏に蘇るのは、親身に寄り添ってきた患者たちのこと。まるで戦場のような救急部、心の傷と向き合う形成外科、かけがえのない“ある人”との出会いと別れを経験した緩和ケア科。切なくもあたたかな記憶の扉がいま開く。心震える医療ミステリ「祈りのカルテ」シリーズ
(角川書店/発行)
テレビドラマを見ていたので、俳優さんの顔が浮かんでくる。
30歳になった諏訪野達が集まり、研修期間中の話を回想していく。
やはり最後の<二十五年目の再会>が良いな。
救急外来に何度もくる癌患者の広瀬。
最後は、終末期で緩和ケア科に入院。
そこで研修医として接する諏訪野。
本当の父と子という関係。
広瀬の過去の話は、理不尽なものだったけれど、
最期は幸せな気持ちであっただろう。
(角川書店/発行)
テレビドラマを見ていたので、俳優さんの顔が浮かんでくる。
30歳になった諏訪野達が集まり、研修期間中の話を回想していく。
やはり最後の<二十五年目の再会>が良いな。
救急外来に何度もくる癌患者の広瀬。
最後は、終末期で緩和ケア科に入院。
そこで研修医として接する諏訪野。
本当の父と子という関係。
広瀬の過去の話は、理不尽なものだったけれど、
最期は幸せな気持ちであっただろう。
循環器内科の医師として活躍する諏訪野の話も読みたいな。
体だけじゃなく、患者の不安とか心のケアも出来る医者は、いい。
諏訪野は良い医者になっていくと思うな。
★★★★
発行年月:2022年9月
名画よ 永遠であれ!
世界初陶板美術館創設プロジェクトの物語
おお、鳴門システィーナ!
世界の美術業界に革命をもたらした美術陶板。その原点は、徳島・鳴門の地にあった!
技術を発見、トライ&エラーを繰り返し、芸術作品として昇華、
展示することで、世界に類を見ない規模の美術館として広く知られている国際美術館。
その設立に尽力した人々の姿を描く。
(潮出版社HPより)
モデルになっているのは、徳島県鳴門市にある大塚国際美術館。
1998年、開業の比較的新しい美術館。
名前は聞いたことあったけれど、あの大塚製薬が作ったとは知らなかった。
最初に作ろうと思った社長も凄いけれど、それを実現するために動いた人たちも
凄い。
赤字覚悟で、地元のためにずっと後まで遺るものを造ろうという熱い気持ちで
色々な難題にも諦めず、解決の方法を見つけ実現していく様子は感動もの!
造ろうと思ってから10年で完成させたのも驚き。
実際の陶板に描かれた絵画を見に行きたいなぁ~
★★★★★
(潮出版社HPより)
モデルになっているのは、徳島県鳴門市にある大塚国際美術館。
1998年、開業の比較的新しい美術館。
名前は聞いたことあったけれど、あの大塚製薬が作ったとは知らなかった。
最初に作ろうと思った社長も凄いけれど、それを実現するために動いた人たちも
凄い。
赤字覚悟で、地元のためにずっと後まで遺るものを造ろうという熱い気持ちで
色々な難題にも諦めず、解決の方法を見つけ実現していく様子は感動もの!
造ろうと思ってから10年で完成させたのも驚き。
実際の陶板に描かれた絵画を見に行きたいなぁ~
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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