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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2018年2月


 
衝撃のラストが話題となり、映画もヒットした『縞模様のパジャマの少年』の原作者ジョン・ボインの作品です。

ドイツ人の父とフランス人の母との間に生まれた少年ピエロは、パリで暮らしていましたが、相次いで両親を亡くします。ピエロは、住み込みの家政婦をしている叔母のベアトリクスに引き取られることになりました。そして、なんとベアトリクスの勤め先はベルクホーフ、つまりヒトラーの山荘だったのです。
7歳の少年ピエロは、期せずして総統閣下と寝食を共にすることになります。
そして、ヒトラーにかわいがられたピエロは、その強いリーダーシップに憧れていたせいか、性格がみるみる変わっていきます。

『縞模様のパジャマの少年』の姉妹編ともいえる本書は、前作と同じように無垢な少年が主人公で、その純粋さゆえ、時代にはげしく翻弄されます。
ピエロがまわりの影響によって変わっていく姿には背筋が凍るものがあり、人間とはこんなに残忍になれる生きものなのかと読み進めるのがつらくなりますが、ラストに希望の光が感じられるのが、前作と大きく異なるところだと思います。
フィクションながら、歴史的事実に基づくことで、よりリアルに「人として、いかに生きるべきか」を考えさせてくれる稀有な物語です。

                 (あすなろ書房HPより)



表題から興味を持って読んでみた。
児童書の部類なのかな?
充分、大人でも楽しめる。

両親を亡くして孤児院に暮らすことに。
両親が居た時はアパートの下の階に暮らしていたユダヤ人のアンシェルと
兄弟のように毎日過ごし、離れても手紙でやり取りをする約束をした。

父親の妹・ベアトリクスが引き取りたいと連絡があり、少年は叔母の元へ。
叔母は、ヒトラー総統の屋敷で家政婦として働いているが、総統の許可を
貰ったと。

少年は総統とやがて会話するようになり、憧れを抱き、次第に考え方も感化されていく。
アンシェルからの手紙も捨てるようになり他の大人たちに対しても
高圧的な言い方を平気でするように。

そんな変化を憂いた叔母や、叔母と親しい関係にあった運転手のエルンストが総統を裏切ろうとしていることを告発。
2人は銃殺される。


世界情勢もわからず、少年にとっては、ヒトラーが信じるべき人となっていく恐ろしさ。

ラストは、それでも少しホッとするものになっていたので良かった。

色々な経験をして、自分を振り返り、自分が犯した罪を感じながら
親友・アンシェルと再び向き合うピエロ。


姉妹編とも言われる≪縞模様のパジャマの少年≫も近いうち、読んでみよう。


                       ★★★★★
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発行年月:2017年6月


 旅先の美術館で突然再会した一枚の絵。一糸まとわぬ姿で軽やかに階段を下りてくるのは、忽然と姿をくらませた謎の女。40年の時を経て、ほろ苦い記憶が甦る。あの日、もし一緒に逃げることができたならば――。その想いを、物語にして伝える時がやってきた。人生の終局の煌めきを美しく描く、ベストセラー作家の新境地。

                  (新潮クレストBOOK HPより)




これは簡単に言うと四角関係の話かなぁ~?

主人公の「ぼく」はドイツ在住の弁護士で、仕事で訪れたシドニーで1枚の絵を見る。
そこに描かれているのは、階段を下りる裸の女性。
その絵と女性についての40年前の記憶が蘇る。


40年前の出来事と現在がごちゃごちゃして、ちょっと慣れるまでは読みにくかった。
でも、これシュリンクにはよくある手法なので我慢。


絵のモデルの女性は、イレーネ。
40年前、グラトラッハ氏という裕福な男の妻で、画家のシュヴェントに妻の肖像画を
描かせた。
シュヴェント氏とイレーネが恋仲になり、描かれた肖像画の所有権についての争いに
巻き込まれたのが「ぼく」。
そして「ぼく」もイレーネに好意を抱くようになって・・・・・


イレーネっていう女性の魅力がイマイチわからなかったけど、男3人が夢中に
なるのだから魅力的なんでしょうね~。


で、40年後の現在。
イレーネを探す「ぼく」・・・・・名前出てこなかったような。
しかも歳はもう70歳くらい?
丁度、著者・シュリンクと同年代かな?

イレーネは寂しく独りで生活。
しかも余命短い病気。

「ぼく」は、イレーネのそばに最期のときまでいることに。

こんな献身的介護、出来るって凄いな。
それだけ強烈なイレーネに対する想いがずっと持続していたなんて。
3人の男のなかで一番の愛情を注いだってことね~。

ラストはこれまた衝撃的。

訳者あとがきで、実際に影響を受けた絵画の存在が紹介されていた
「エマ。階段を下りる裸婦」・・・・検索してみたら
ああ、なるほど、これは想像力を掻き立てられそうな絵だなと思った。

イレーネの最期も、それを想像させる絵が頭に浮かんだけれど
なんという絵だったかな?
後で検索してみよう。


シュリンクが書く物語は、切ないな(/_;)
これも映像化されたらいいな。

                          ★★★★



発行年月:2003年12月


 「日本人は大いに誇っていいのです。
昔の日本精神はどこにいったのですか! 」日本を心の故郷と慕う台湾人女性が語る、
かつての立派な日本人像とは。

                 (桜の花出版社HPより)




先に読んだ東野圭吾の「素敵な日本人」とよく似た表題と表紙に目が留まり

図書館で借りて読みました。

著者は1932年(昭和7年)生まれ。
日本が統治していた時代の台湾に生まれ、自身は日本人だと思っていたと
本書のなかでも書いている。
日本語を話し日本の暮らしと同じような暮らしをしていた様子。

日本が統治していたけれど、日本の兵隊さんは優しかったという。

実際、台湾のインフラを整えたり、教育水準を上げたりと国の発展に
大きな成果を出してきた当時の日本。

そして、日本が敗戦により台湾から兵も引き上げ、中国が台湾を統治するように
変わった途端、台湾人たちにとっては、地獄のような日々が続くことになった
という事実はあまり知らなかったので驚いた。

2.28事件についても詳しく知らなかったけれど、とても辛い。
当時の台湾の人たちが、日本統治時代をいい時代だったという意味が
よくわかった。


台湾と日本は良い関係で国としても存在出来たらいいのにな~。

今も素敵な存在で居られるのかな?とふと考えてしまった。



知らなかったことを色々知れた本。


                        ★★★



発行年月:2016年6月


 ある日、自分のハリが大嫌いで、つきあいの苦手なハリネズミが、誰かを招待しようと思いたつ。さっそく招待状を書き始めるが、手紙を送る勇気が出ない。もしクマがきたら? カエルがきたら? フクロウがきたら? ――臆病で気難しいハリネズミに友だちはできるのか? オランダで最も敬愛される作家による大人のための物語。
   
                      (新潮社HPより)


ラジオで小川洋子さんが絶賛していた本。
気になり手にとりました。


なるほど・・・小川さんが他人ごととは思えないとおっしゃったハリネズミ。
相当な心配性です。

友達が沢山家に遊びに来てくれたらいいのになぁ~と思って皆を招待する手紙を
書くけれど・・・その先のことをあれこれ悪い方に想像して
一人、悶々とした時間を過ごす。

想像力というか、妄想力が半端なくネガティブ路線で・・・ハリネズミには
申し訳ないけど可笑しかった^m^


でも最後は、リスが来てくれて・・・・ああ、良かったと安堵。

友達は沢山じゃなくてもいいんじゃない?
一人居れば十分♪



                           ★★★



発行年月:2009年3月


 人は幾度となく人生の岐路に立ち、そのたびに選択を迫られる。もし真実の愛を貫くための、人生最大の決断の時が訪れたら…?米国No.1恋愛小説家が贈る究極のラブストーリー『きみに読む物語』の著者が描く、愛の奇蹟。

         (BOOKデーターベースより/エクスナレッジ発行)




久しぶりに読んだスパークス作品。
第一章と二章に分かれるが、一章は、トラヴィスとギャビーの
出会いから恋人になるまでの過程。

第二章は、二人が結婚して二人の娘がいる第一章から11年後。



二人の出会いから恋人になるまでの話は、明るくハッピー。
ギャビーには恋人が居たのだけど、どんどんトラヴィスに惹かれていく。
周りの友人たちとのやり取りもいい。

そんな第一章から180度雰囲気が変わる第二章。
二人の間にはとんでもない不幸が起きていて・・・・・


しかし、最後、全然予想しなかった!
これ、ハッピーエンドだったんだ!!
最悪の結末を想像し、それでも二人の愛は永。。。。みたいなのを
想像していだけに、嬉しい予想外の結末で良かった!良かった!



たまには、こんなベタな恋愛小説もいいなぁ~(^^)



                         ★★★
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