これぞ「物語」のドリームチーム。日本のエンターテインメント界を代表する7人が、読み切り小説で競演! 短編並の長さで読み応えは長編並、という作品がズラリと並びました。まさに永久保存版アンソロジー。どこから読んでも、極上の読書体験が待つことをお約束します。お気に入りの作家から読むも良し、新しい出会いを探すも良し。著作リストも完備して、新規開拓の入門書としても最適
(新潮社HPより)
図書館から借りましたが、結構待った!
人気作家さんが集結した本書なら、誰もが読みたい書でしょうからね(^^)
7人の作家さんの中で、初めて読んだのは
近藤史恵さんと佐藤友哉さん。
どこかのアンソロジ-で読んだかも?しれませんが、記憶にないので、初めてというかんじ。
このお二方の作品もなかなか面白かった!
近藤さんは「プロトンの中の孤独」・・・自転車ロ-ドレ-スの選手の話。ちょっと青春物語っぽくて結構好みでした。
佐藤さんの「333のテッペン」は、ミステリ-?東京タワ-のてっぺんでの殺人事件が元になりそこに関係してくる人たちの話。
殺人が起こっているのに結構、軽いかんじで読めて面白かった。
ほかの作家さんも文句なし!
米澤さんの「玉野五十鈴の誉れ」は後に発行された本で既に読んでいましたが、何度読んでも面白いので、退屈せず読みました。
はじめちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子が泣いても蓋とるな-----ゾゾ~ッ!
伊坂さん、道尾さん、本多さんは短い話なのによくまとまっていて、さすがの上手さ!
そして、やはり一番好きなのは有川さんの表題にもなってる「スト-リ-セラ-」でした!
とことん泣かせてくれました。
いろんな意味で泣けます。
泣きのツボ押しまくりです・・・・・笑
ホントに何処から読んでも面白い本でしょう!
わたしは、順番に読んでいきましたが、とっても贅沢な本だと思います!
これはシリ-ズ化?
ほかのも読んでみたいな。
日本中を言葉の力で飛んでいく新しい小説集
デザイナ-池田進吾氏発による、いしいしんじ、森絵都、栗田有起、西加奈子、藤谷治氏の読み切り小説集。「場所」に特化した全く新しい小説集です(今後、半年に1回ずつを刊行予定)。
(小学館HPより)
西 加奈子・・・猿に会う
栗田有起・・・極楽
池田進吾・・・赤、青、王子
藤谷 治・・・すみだ川
森 絵都・・・東の果つるところ
最初のいしいさんの「T」は・・・・正直、読むのが途中で面倒になりました^^;
何を言いたいのか、わたしの読みが浅いのか?チンプンカンプンでした・・・理解しようと努力はしたんですが・・・。
西さん、栗田さん、池田さんは、まあまあ。
西さんの「猿に会う」は、仲良し三人組のだらだら加減が面白かったし、栗田さんの「極楽」も河童のQが極楽を求めた先にあったものに切ない哀愁のようなものを感じ、池田さんの「赤、青、王子」は、何の変哲もない物語だけど、言葉遣いのセンスは好き(^^)
すっごく面白くはないけど・・・この3つは普通に楽しめました。
5番目の藤谷さんの「すみだ川」、これが一番良かったな!
落語調の語りで物語がテンポよく進みます。
吉原の花魁と商人の話なんですが、ラストもキレイで粋でした♪
最後の森さんの「東の果つるところ」もよかった。
森さんはやはり上手い!期待通りでした。
左右対称を重んじる草門一族の話。そして一族の掟を破った末にこの世を去る由果の語りに夢中になりました。
手にしたとき、意外と厚い本だな。と思いましたが、ササッと読めました。
後ろ2つの作品だけなら★4つですが・・・・・^^;
★★★
できたてのセカイと、憂鬱なわたしたちの物語。
いま、最も鮮烈な7人の書き手がおくる
青春文学ベスト・トラック集
(本の帯文より)
有川 浩 クジラの彼
日向 蓬 涙の匂い
三羽省吾 ニ-ト・ニ-ト・ニ-ト
坂木 司 ホテルジュ-シ-
桜庭一樹 辻斬りのように
森見登美彦 夜は短し歩けよ乙女
以前、読んだ作品は 「クジラの彼」と「夜は短し歩けよ乙女」は、文句なしによかった!
何度読んでも、いいなぁ~(^^)
ほかの作品は、今回はじめて。
全く初めて読む作家さんは、日向さんと三羽さん。
以前、読んだ作品は、大好きなので、もう一度読みたくて。
そしてほかの作品も読んでみたかったものが多かったので読み始めから期待度が大きかった書。
読後その期待は、外れることなく、大満足の1冊でした!
アンソロジ-は、なかには好みじゃないのもあって普通ですが、これは、どれもいい。
あくまでもわたしの好みには、ドンピシャ!だったというわけですが・・・・。
初めて読む、日向さんの「涙の匂い」は、中学生時代、少しだけ住んだ東北の町の様子を思い出したように書かれた話。
ほのぼのとした暮らしの中で起こる、出来事。
甘酸っぱい初恋。
懐かしいような不思議なかんじがしました。
そして、やはり初めて読む三羽さんの「ニ-ト・ニ-ト・ニ-ト」あまり明るい現実ではないですが、登場人物たちのやりきれない感情が伝わってくるようで、なかなか興味深かった。
アンソロジ-で初めて読んだ作家さんの作品が気に入ると、その方の他の作品を読みたくなります。
自分にとっての新しい作家さん、発掘にはいいですね~♪
この表紙写真もちょっと今の季節っぽくて好き!
発行年月:2008年3月
人気作家7人が贈る
「はじまり」の物語。
迷い、揺れ、苦しみながら選びとった、これがわたしの生きる道------。
オ-ル書き下ろし&オリジナルの珠玉のアンソロジ-。
(本の帯文より)
7人の作家さん。
名前は知っていますが、初めて読んだ方2人。
宮下奈都さんと福田栄一さん。
そして、この二人の作品が凄くよかった!
新しいお気に入りの作家さんに出会えてラッキ-!これぞ、アンソロジ-の良い点!
宮下さんの作品は「よろこびの歌」
母親が著名なヴァイオリニストで自身も幼い時からなんとなく音楽家になるんだと音大の付属高校に入学し、そのまま大学、大学院へ進むものだと思っていた玲。
だが、音大附属高をまさかの不合格。
主人公が仕方なく進学した高校で、今まで音楽に対して持っていた考え方を変える。
挫折を味わったことで、大切なものに気づく彼女。
福田さんの作品は「あの日の20メ-トル」
大学生になったばかりなのに、学校の講義を受ける気力がなく、屋内市営プ-ルに通うことを唯一の日課にしている克彦。
そこに一人の老人が「泳ぎを教えてほしい」と声を掛けてくる。
老人と接するうちに自分は、このままでいいのか?と気づく。
ここで共通してるのは、主人公が学生で、挫折を味わうということ。
二人はそれぞれ違う話の主人公ですが、ちょっと似てるな。なんて思って読みました。
このわたしにとって、初めての作家さんが1話目と2話目だったというのも、印象を強くした要因かも。
勿論、ほかの作家さんの作品も面白かったです!
1番好きだったのは、中島さんの「コワリョ-フの鼻」。
面白い!
夫婦が「鼻」について語るその様子がなんとも言えない雰囲気で、すきだなぁ~こういうかんじ♪
瀬尾さんの「ゴ-ストライタ-」は「戸村飯店青春100連発」の原型だそうで、既に「戸村飯店・・・」は読んでいるので、内容を再び思い出しました。
けど、まだ読んでない人は、是非、そちらを読んでね!というかんじ。
これだけじゃ中途半端な気がします。
伊坂さんの「残り全部バケ-ション」も変わった設定の話だったけど、なんだか愉快な気持ちになれた。
このアンソロジ-は、とても、よく出来たお話ばかりで、楽しかった!
はじまりの一歩というだけあって、状況はいろいろだけど、それぞれの登場人物たちが明るく一歩を踏み出すかんじのラストで読後感を爽やかなものにしてくれました!
★★★★
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;