発行年月:2016年11月
1972。何かが終わり、すべてが始まった年。
豪華執筆陣がノスタルジーとともに今に繋がる日本を描き出すクロニクルアンソロジー。
(講談社HPより)
<川端康成が死んだ日…中島京子>
<永遠!チェンジ・ザ・ワールド…早見和真>
<空中楼閣…朝倉かすみ>
<あるタブー…堂場瞬一>
<あの年の秋…重松清>
<新宿薔薇戦争…皆川博子>
(講談社HPより)
1972年といえば小学生のわたし。
どの話にも1972年に起きたことが出てきて・・・ああ、あれも1972年だったんだ~と
思う。
実にいろいろな事があった年だったんだなぁ~。
出て来る殆どのことを覚えているし。
お話として良かったのは、やはり中島京子さんと重松清さんかなぁ~。
<川端康成が死んだ日>
両親と兄の4人家族だったけど、父親は長期出張が多く不在がち。
母親は父以外の男性・舛岡さんと親しくなり、小学2年のわたしと5年生の兄とも
段々と親しくなる。
が、その後、母は家を出てその男性と暮らした。
大人になって44年ぶりに舛岡さんに会う。
お母さんと3人で出かけた様子が凄く楽しそうで、子どもって街に出かけて
いつもはダメだけど今日は特別って食べさせて貰った物の思い出は
鮮明な記憶として残るものなんだよね~。
お父さんと別れたお母さんのことを責めてない。
ただ楽しい記憶だけ残っているというのもいい。
<あの年の秋>
小説「恍惚の人」がベストセラー小説になった年。
伯父さんの家で暮らしている祖母が我が家に暫く来ることになる。
伯父さんの家には一浪してが大学受験を控える息子が居て、祖母はコウコツの人に
なってしまったから?
そうか、横井庄一さんが島民により発見された年だったのかぁ~。
そして、前から生存がわかりながら捜索しても保護出来ずにいた小野田さんも
その2年後に無事保護されたんだっけ。
ボケないように自分を必死に保とうとしたおばあちゃんの姿に泣けた(/_;)。
誰も年を取れば多少ボケてしまうのは仕方ないことだけど
なんだか切ないな。
家族が温かく見守ってあげないとね。
ほかの話のなかにもいろいろな時事ネタが絡んでホント懐かしい気持ちに
なりました。
★★★★
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発行年月:2015年12月
抱腹必至。読まずに語り、読んで語る読書会
翻訳家、作家、作家であり装丁家の四人が名著『罪と罰』の内容を
僅かな手がかりから推理、その後みっちり読んで朗らかに語り合う。
(文藝春秋HPより)
不朽の名作『罪と罰』(ドストエフスキー作)を読まずして語り合おうと
集まった4人。
吉田浩美さんは、以前子ども向けの影絵なので15分の短いものだった
けれど、見たことがあるということで、度々、その記憶に則って意見する。
全く情報なしじゃお手上げと言う事で考えたルールは
第1部から6部どれぞれ、適当に指定した頁を読んで良いことにすると
決めてそれから、また新たに推理していく4人。
三浦しをんさんの妄想が可笑しくて・・・
それに皆突っ込みいれたり、更に乗っけたり楽しそう♪
途中、登場人物の紹介や大雑把なあらすじを載せてくれてあるのも
ちゃんと読んでいない者にはあり難い!
ちょうど今、これの「下」を読み途中だという長女にも読み終わったら
読んで欲しい!と伝えました^m^
わたしもいつかちゃんと読んで、それからまたこれ再読しようかな?
また4人で別の本でやってくれないかな?
敬遠していた作品を読むキッカケになりそう。
★★★★★
発行年月:2015年11月
人気の女性作家9名が贈る書き下ろし短篇! 小説
柴田よしき・大崎梢・光原百合・福田和代・松村比呂美・近藤史恵・永嶋恵美・篠田真由美・新津きよみ。作家発! 『捨てる』小説集。
(文藝春秋HPより)
9名の女性作家によるアンソロジー「捨てる」をテーマにした短編がずらり。
どの話も面白かった!!
しかし、柴田よしきさんって女性だったの!?
ここで初めて知りました^^;
<箱の中身は 大崎 梢>
ママが中身を捨てて来るまで帰って来ちゃだめと言われた女の子に出会った真琴。
ほんわか温かい気持ちにさせてくれた。
<蜜腺 村松比呂美>
夫が練炭自殺した。母親の借金を清算するために。
夫が大切にしていたウツボカズラを少しずつ処分する。
嫌な話でした。姑とのやり取りは怖い。
<捨ててもらっていいですか? 福田和代>
92歳で他界した母方の祖父の遺品整理を母とする朱里。
突然出てきた拳銃に驚く。
処理に困るものは早いとこ処分しておかなきゃね。
<forget me not 篠田真由美>
母が遺した壺。
捨てられずにとあるお店に持ち込み処分をお願いするけれど・・・
こういう物実際、出て来たらどうするかな?
<四つの掌編 光原百合>
。戻る人形
。ツバメたち
。バー・スイートメモリーへようこそ
。夢捨て場
初読みの作家さんでしたが、なかなか面白い趣向でした。
ツバメたちは幸福の王子のツバメを知るツバメが語る。
<お守り 新津きよみ>
子どもの頃に大好きな祖母から貰った手作りのお守り。
ずっとそれに守られてきたけれど、ある日、中身が変わった?
わたしだったら捨てないな・・・と思った。
<ババ抜き 永嶋恵美>
会社の恒例の旅行に参加したのは、わずか3名の女性。
会社の保養所内でトランプで遊ぶことに。負けたら罰ゲームで
秘密を暴露しようと決める。
ああ、嫌な女性同士。このあとどうなるんだろ?怖いわ~
<幸せのお手本 近藤史恵>
両親が中学の頃、離婚し、父方の祖父母宅で17歳まで暮らした。
幸せのお手本は祖父母の暮らしだった。
これは衝撃的でした!ずっと信じていたものが崩れるって哀しい。
<花子さんと捨てられた白い花の冒険 柴田よしき>
花子はパンジーの花が好き。
偶然、特に好きな白のパンジーを捨てようとしていた男性を見かけ
譲って貰う。男性の妻が花を育てているけけれど、狭いところなので
もうすぐ終わりの花を捨ててほしいと頼まれたと。
優しそうに見えた男性がまさかそんな人だったとは!
しかし、身近にそんな風にしている人がいるかもって思ったら恐ろしい。
ササ~ッと読めて面白い。
アンソロジー第二段も期待したいです(^^)
★★★
発行年月:2014年7月(単行本2013年1月)
近藤史恵リクエスト! ペットのアンソロジー
「ペット」をモチーフに短編を一作書いていただけませんか? 愛犬家としても知られる作家・近藤史恵氏が「この方のペット小説を読んでみたい」と思った作家に執筆を依頼。盛り沢山な作品が揃いました。登場するのは犬、猫から爬虫類、鳥まで、中身も涙なくしては読めない作品から爆笑必至の作品までと、多種多彩。小説のなかで、生き物と寄り添ってみてください。
我孫子武丸/井上夢人/大倉崇裕/大崎梢/太田忠司/近藤史恵/柄刀一/汀こるもの/皆川博子/森奈津子
(光文社文庫HPより)
列車の移動中に何か読む本を探そうと、本屋に立ち寄り購入♪
楽しいコラボ作品で移動時間中、有意義な時間が過ごせました(^^)
初めて読んだ作家さんの作品もなかなか良かった!
猫好きのわたしとしては、「ネコの時間」がやはり一番ジ~ンと来ました。
ネコを飼ったことのある方なら共感することばかりじゃないかな。
★★★★★
発行年月:2015年1月
人生50年。少女時代の思い出から踏みしめてきた女の踊り場、抱腹絶倒の人生の極意まで──。ともに読書家として知られる作家とエッセイストが、本と人生を名著とともに語り尽くす、滋味あふれる対話集。
(集英社HPより)
平松洋子さん・・・1958年生まれ。岡山県倉敷市出身。
小川洋子さん・・・1962年生まれ。岡山県岡山市出身。
二人の洋子さんが、幼い頃に読んでいた本、少女から大人になる頃読んだ本などなど
今までの人生を振り返りつつ本の話をする。
楽しい対談形式の本でした。
小川さんと同年でしたので、子どもの頃の話など、共感するものが多かった。
幼い頃読んだ本もお二人と共通のものが多く、ああそうそう!
そんな風にわたしも考えた!と嬉しくなったりして。
点子ちゃんとアントン(ケストナー)、ノンちゃん雲に乗る(石井桃子)
いやいやえん(中川季枝子)、にんじん(ルナアル)。
これらは、表紙の絵や、その本を読んでいた情景まではっきり思いだせる。
懐かしさでいっぱいになりました。
本の話も面白いのですが、二人のそれぞれのお子さんとの話も良かった。
第四章の「人生のあめ玉」
平松さんは、娘さん。小川さんは息子さん。
それぞれのお子さんが小さい時の話を人生のあめ玉と呼び、今も時々思い出して
いるとか。
なるほどね、子どもが小さい頃、言った言葉で印象的なものってあめ玉を舐めるように
じわじわ嬉しい気持ちが沁みてくるもの。
いいなぁ~こういう表現!と感心しちゃった。
お二人が感銘を受けた本で読んでいないものは、いつか読んでみよう!
特に気になったのは、みちのくの人形たち・深沢七郎/著
忘れないようにメモしておこう。
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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