発行年月:2024年5月
人気女性作家6人による、心に沁みるアンソロジー
人気女性作家6人が競作!
『隣に座るという運命について』中島京子
文芸サークルで偶然に出会ったエイフクさんは幽霊?
『月下老人』桜庭一樹
家事を出した台湾料理屋が探偵屋の1階に転がりこんできて……。
『停止する春』島本理生
勤続15年目のある日、会社を休んだ。次の日もその翌日も。
『チャーチャンテン』大島真寿美
1997年夏の香港でお腹のなかにいたあの子は、2022年に東京で……。
『石を拾う』宮下奈都
わたしの身体の中には活火山があって、ときどき噴火する。
『猫はじっとしていない』角田光代
1年前にいなくなった愛猫のタマ子が、夢の中に出てきて……。
あの街の空気が呼びおこす遠い記憶と、かすかな希望、そして――
文庫オリジナル 珠玉のアジア・アンソロジー
(文春文庫HPより)
なんと贅沢な短編集なんでしょう!!
好きな作家さんばかり!!
全部、それぞれよかったなぁ~
でも最初の中島さんの<隣に座るという運命について>が、よかった。
大学生として新生活をスタートさせた真智が、同じ授業で、たまたま隣にすわった
子(よしんば・・・笑)と仲良くなり、誘われた文芸サークルに参加しようと
遅刻して行った先で、同じく遅刻したというエイフクに会って・・・
永福颯太の話が面白い。
こういう話なら初対面でもすぐ打ち解けて会話が弾みそう♪
フエイフクという台湾人の小説家(巫永福)の「首と体」という短編小説
ちょっと読んでみたくなった。
次の桜庭さんの<月下老人>も愉快だったな。
ドタバタなかんじがなんとも可笑しけれど、温かい人間関係でいい雰囲気。
島本さんの<停止する春>は、ちょっと暗め。主人公の女性の辛そうな
日常がなんとも・・・。
でも、頼れる後輩がいてよかった。
少しずつ前を向いていけるといいんだけど・・・
大島さんの<チャーチャンテン>は、25年前、香港で知り合いの妹さんのお腹にいた子
をお腹の上から触った。
その子が日本で働くことになったからと訪ねてきて、一緒に香港料理を
食べに行きながら会話するはなし。
宮下さんの<石を拾う>は、時々、どうしよもない衝動(マグマが爆発と表現)が
沸き起こり、突飛な行動をしてしまう小学生(もうすぐ6年生)のナルミ。
近くに住む台湾人の王さんにそのことを話す。
王さん、良い人だな。
ナルミの相談相手に今後もなってくれそう。
最後の角田さんの、<猫はじっとしていない>は愛猫のタマ子が亡くなり
哀しみに暮れているサナエ。
夢のなかでタマ子が「わたしは台湾にいる」と。
ネットで探して台湾の「猫村ホウトン」という場所に猫が沢山いると知り、そこに行く。
結局、それらしい猫には会えなかったのだけど、少し吹っ切れたかな?
アッいう間に読み終えてしまったけど、やはり好きな作家さんばかりの
短篇集は楽しい♪
★★★★★
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発行年月:2003年9月
あなたの恋は、どんな色?出会いの予感、別れの兆し――
七人の作家が描き出す、贅沢でドラマチックな七つの恋模様。
書き下ろし6作+オリジナル1作で贈る恋愛小説アンソロジー
(角川春樹事務所HPより)
<ドラジェ 江國香織>
結婚式の新郎と新婦をそれぞれ知っている。
新婦は高校時代の仲良しグループ6人のうちのひとり。
新郎とは、恋愛のような友達のような付き合い。
それぞれとずっと付き合い続けるのかな?
<そしてふたたび、私たちのこと 角田光代>
高校からの親友・ワカコとユリエの恋愛についてあれこれ考える。
二人とも不倫しているが過去にも色々。
特にワカコの恋愛遍歴がすごい。
それでも今は女性課長に昇進し、下田にリゾートマンション購入。
こんな友達いるといいな。
<帰れない猫 井上荒野>
恋人の元から離れて別の人の元へ行こうと思っていたら、大雨で身動きが
出来ず、仕方なくその晩も留まることに。
このあと、やっぱりずっと留まるってことになる?
<これっきり 谷村志穂>
マユミは、チアキに約束を放置され恋人と過ごすことを選んだことを後でしり
激怒。絶好する。暫くして、そろそろ仲直りしようかとチアキの電話に出たが
会話中、再び意見が衝突。
こんなの親友じゃないんじゃないか?
<ビルの中 藤野千夜>
同じビル内の同じフロアで働いている男性の話題で密かに同僚と盛り上がる。
実はちょっと惹かれている。
会話から謎が溶けて、ちょっと親しくなれるかも?
こういう感じはいいな。
<くらげ ミーヨン>
契約恋愛が気楽だという女性の話だけど
よくわからなかった。
この作家さんも知らない。
<手のひらの雪のように 唯川 恵>
恋人が親友と浮気したことを知ったナオ。
親友の恋人・俊太郎に会って、許すつもりかどうか聞く。
何度もナオに謝りやり直したいという恋人に1年間の猶予を与え
1年後も変わらない気持ちなのか聞くことに。
その間、1か月に1度、俊太郎に会い、気持ちの確認をすることに。
予想通りの結末だったけど、自然なかんじでいいかな?
アンソロジーは、気楽に読めるけれど、ちょっと物足りなさがあるかな~。
★★★
発行年月:2023年12月
湖をわたって異世界へ――雨、波紋、等高線、球体、大航海時代
博物学的指向をともにするふたりが響きあう、
なんとも摩訶不思議な書物が誕生!
スコープオブジェ×短篇小説
幸福なコラボレーション!
水辺のほうへ――
〈おおよそ15分で対岸の桟橋につきます。そこへボートをつなぎ、道なりにお進みください。微高地のうえの建物が当社です〉
スコープオブジェ51点収録。
横長の函入り美麗本!
【スコープ scopeとは】
桑原弘明が手がける唯一無二の金属性の〈覗き箱〉的オブジェ。スコープをのぞけば、ほのかに人の気配が漂う部屋や廃墟や、庭が見えてくる。箱のなかにわずか数ミリの机や家具が設えられた、超微小の博物学的世界。
(株式会社国書刊行会HPより)
スコープオブジェというものを初めて知りました。
小さな箱のなかに作られた作品。
その箱そのものも美しい。
覗いてみると、ある景色は、どれも幻想的で美しい。
作品に合わせた長野さんの短編は、より作品のイメージを膨らませてくれる。
同じ景色でも光の色で、また違った風にみえるのも不思議。
巻末にある作品リストにある素材を見ながら、作品をみるとまた楽しい。
素敵な芸術作品。
機会があれば、実際に覗いてみたい。
★★★★
(株式会社国書刊行会HPより)
スコープオブジェというものを初めて知りました。
小さな箱のなかに作られた作品。
その箱そのものも美しい。
覗いてみると、ある景色は、どれも幻想的で美しい。
作品に合わせた長野さんの短編は、より作品のイメージを膨らませてくれる。
同じ景色でも光の色で、また違った風にみえるのも不思議。
巻末にある作品リストにある素材を見ながら、作品をみるとまた楽しい。
素敵な芸術作品。
機会があれば、実際に覗いてみたい。
★★★★
発行年月:2022年12月
角田光代/高野秀行/髙橋秀実/津村記久子/東直子/町田康/三浦しをん 著
子どもの毎日は、山あり谷あり。第一志望の学校に落ちた!
体育が好きになれない。大人になるって楽しい……?
ストレス社会でがんばる子ほど肩の力がみるみる抜ける
人気作家7人の迷回答
(中央公論新社HPより)
最初の質問は・・・夏休みの宿題、ギリギリやる派はダメ・・・?
これの回答は角田光代さん。
宿題に対してあまり記憶がないとしながら、美術部の宿題を何を描こうか
迷い過ぎて結果、ぎりぎりでしょうもない絵を描いて出したら
先生に「きったねえ絵だな」と言われ絶望し、短時間で描いたことを
後悔したという。
へ~美術部に居たんだぁ~と。
そして、結局、角田さん本人としては「早めに終わらせて、見直す派」だそう。
でもそんな回答は周りをしらけさせるので
「もちろん、ギリギリ派だよ~」と会話のマナーとして答えると。
この話、一番最初だったからか、インパクトあって最後まで読んだけど
一番面白かった・・・^m^
最後の質問・・・「大人になるって楽しい?」
この回答は、津村紀久子さん。
若い時(10代~20代)に感じたことも、次の時代まで生きたとき、
以前感じたことが変わることもあり、大人になったからそれがわかるのは
面白いことだと。
なるほどね。
子どもお悩み相談会だけれど、大人が読んだ方が、面白いでしょう。
★★★
体育が好きになれない。大人になるって楽しい……?
ストレス社会でがんばる子ほど肩の力がみるみる抜ける
人気作家7人の迷回答
(中央公論新社HPより)
最初の質問は・・・夏休みの宿題、ギリギリやる派はダメ・・・?
これの回答は角田光代さん。
宿題に対してあまり記憶がないとしながら、美術部の宿題を何を描こうか
迷い過ぎて結果、ぎりぎりでしょうもない絵を描いて出したら
先生に「きったねえ絵だな」と言われ絶望し、短時間で描いたことを
後悔したという。
へ~美術部に居たんだぁ~と。
そして、結局、角田さん本人としては「早めに終わらせて、見直す派」だそう。
でもそんな回答は周りをしらけさせるので
「もちろん、ギリギリ派だよ~」と会話のマナーとして答えると。
この話、一番最初だったからか、インパクトあって最後まで読んだけど
一番面白かった・・・^m^
最後の質問・・・「大人になるって楽しい?」
この回答は、津村紀久子さん。
若い時(10代~20代)に感じたことも、次の時代まで生きたとき、
以前感じたことが変わることもあり、大人になったからそれがわかるのは
面白いことだと。
なるほどね。
子どもお悩み相談会だけれど、大人が読んだ方が、面白いでしょう。
★★★
発行年月:2013年12月
この路地を曲がれば、そこはもう、すこし不思議な世界の入り口----。
ひとつの架空の商店街を舞台に、七人の人気作家がお店を開店し、
短篇を紡ぐほっこりおいしいアンソロジー。
商店街のマスコット「招きうさぎ」がなつかしくあたたかな
物語へと誘います。≪文庫オリジナル≫
(ポプラ社/発行)
一軒目<カフェスルス 大島真寿美>
60歳過ぎたらカフェを開く計画をしていた元女優のりゅんちゃん。
その友人・ビなちゃん(企業の経理を長くしていた)と作家のむうちゃん。
店名の<スルス>はフランス語の泉。
色々な知り合いに開店までの準備を協力してもらう様子が、こちらまでワクワク。
二軒目<あすかりやさん 大山淳子>
店主の桐島透(27歳)は目が見えない。
客があずけたいものを客の希望する期間、1日100円で大切に預かる。
三軒目<伊藤米店 彩瀬まる>
店主の息子が臨時で米屋の店先に。
焼きおにぎりを販売しはじめ、人気に。
四軒目<チンドン屋 千早 茜>
チンドン屋の清治郎。
親しくしてきた春さんの葬儀で希望していたチンドン屋をすることを
最後にやめることに。
五軒目<三波呉服店 ---2005---- 村松栄子>
最近は、売れなくなった着物。
68歳の店主は、店を畳もうかなとも考えていたが、ある日、若い女性が
店先に。着物の話をあれこれしていると、昔、馴染みの客・菊路に縁があるという。
その菊路のために作ったが本人の手元に行く前に亡くなってしまった着物を
ローンで買いたいという。とうぶん、店は畳めなくなったと思う店主。
六軒目<キッチン田中 吉川トリコ>
10年間、フレンチの店で働いていた修が店のシェフとして戻ってきた。
幼馴染のひな菊は、実家の生花店を手伝いつつ、商店街のパトロールを日課に
している。修と付き合っていたピアノの先生・久美子が近いうちに見合いを
すると知りり・・・・
七軒目<砂糖屋綿貫 中島京子>
先輩が4年間住んでいた砂糖屋に下宿することになった大学生の耕太。
大家はやもめ暮らしの爺さんで、風呂も洗濯機もトイレも冷蔵庫も共同。
大学の1年後輩のキズナといいかんじに距離が縮まって、下宿先に
来たいと言われて来たが、爺さんと親しくなり、ヤキモキ。
どの話も良かった!
最後の砂糖屋の綿貫徳次郎が耕太のガールフレンド・キズナの祖父というのも
なんだかほんわか。
女好きの徳次郎さんが最近、通っているという「カフェ スルス」。
目当ては元女優のりゅんちゃん。
この話の続き、どこかに書いていないかなぁ~。
こんぺいとうの角は24個って、始めて知った!
24軒分の話、全部読んでみたい!
★★★
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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