発行年月:2014年10月
新作「四月になれば彼女は」の原点、
川村元気の傑作小説!
お金を巡るリアルな物語が、バブルに湧く中国で大反響!
人気俳優主演で、中国で映画化決定。
2015年、本屋大賞ノミネート。
累計100万部突破『世界から猫が消えたなら』の川村元気の小説第2作は
BRUTUS連載で話題沸騰の、お金のエンタテインメント。
突如、億万長者となった図書館司書の、お金をめぐる30日間の大冒険!
「お金と幸せの答えを教えてあげよう」
宝くじで3億円を当てた図書館司書の一男。
浮かれる間もなく不安に襲われた一男は「お金と幸せの答え」を求めて
大富豪となった親友・九十九のもとを15年ぶりに訪ねる。
だがその直後、九十九が失踪した―――。
ソクラテス、ドストエフスキー、アダム・スミス、チャップリン、福沢諭吉、
ジョン・ロックフェラー、ドナルド・トランプ、ビル・ゲイツ……
数々の偉人たちの言葉をくぐり抜け、
一男の30日間にわたるお金の冒険が始まる。
人間にとってお金とは何か?
「億男」になった一男にとっての幸せとは何か?
九十九が抱える秘密と「お金と幸せの答え」とは?
(マガジンハウス発行)
図書館司書の一男。
妻子とは別居中。
失踪した弟の借金3千万円の返済に追われる日々。
夜はパン工場で働く。
が・・・・宝くじに当選していきなり3億円を手にする!
その後、大学の落語研究部で知り合い親しくなった九十九を訪ねる。
3億の大金をどうしたらいいのか相談するため。
九十九はSNS系ベンシャーを立ち上げ大成功し大金持ちになっていた。
九十九が語るお金の話も面白かった。
けれど、まさかの九十九が3億円と共に失踪。
ええっ~?どうなるのぉ~?
九十九を知る関係者に次々、会いに行き九十九の行方を追一男。
お金と幸せ・・・・なかなか考えると奥が深い。
大金を手にしていても幸せじゃない人もいるし、裕福じゅなくても幸せな
人がいるのは何故か?
ハッキリした答えはわからなかったけど、読みながら自然とお金について
考えてしまうお話。
最後、九十九が現れてホッとした。
一男はこれから、どうお金と向き合うのかな?
面白い話でした♪
★★★★
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発行年月:2016年11月
4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。
そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人と。
天空の鏡・ウユニ塩湖にある塩のホテルで書かれたそれには、恋の瑞々しいはじまりとともに、二人が付き合っていた頃の記憶が綴られていた。
ある事件をきっかけに別れてしまった彼女は、なぜ今になって手紙を書いてきたのか。時を同じくして、1年後に結婚をひかえている婚約者、彼女の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化がおとずれる。
愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのか――。
失った恋に翻弄される12カ月がはじまる
(文藝春秋HPより)
映画プロデューサーらしいかんじ。
映像が何となく浮かんでくるような文章。
そういうの好きなので、スラスラ心地よく読めました。
主な登場人物は3人。
精神科医として病院で勤務している藤代俊。
その大学時代の恋人・伊与田春と婚約者で獣医師の弥生。
弥生とは既に同棲3年で結婚式を翌年に控え、式の準備中。
そんなとき、大学時代の恋人だった、ハルの手紙が異国の地から届く。
藤代とハルは、大学時代、同じ写真部で先輩後輩の仲。
そこから、大学時代の二人の様子と現在の藤代の話が交互に語られる。
過ぎた思い出は、あるキッカケで、鮮明に蘇るもの。
藤代とハルの過去の恋愛話は、良かったけど、何で今、手紙送るかな~?
弥生の立場で考えてしまって、ちょっとその辺は違和感。
そしてハルの現在が語られて・・・・・えぇ~それじゃ藤代ますますハルを
忘れられないじゃん!と思ってしまった。
文章とかは好きだけど、この話の展開はちょっと✕だなぁ~。
★★★
発行年月:2016年1月
お針子の齣江、〈影〉と話す少年、皮肉屋の老婆らが暮らす小さな長屋。あやかしの鈴が響くとき、押し入れに芸者が現れ、天狗がお告げをもたらす。ここは、「この世」の境が溶け出す場所。
(中央公論新社HPより)
長屋に暮らす人々の暮らしぶりは描かれ、そこに起きるちょっと不思議なこと。
お針子の仕事をしている齣江とその隣に住む老婆・トメ。
二人は毎日のように会話している。
魚やの次男・浩三は、齣江の家が居心地よく度々、訪問。
学校の勉強が良く出来て、長男は亡き父親の代わりに魚屋を継いでいるが
自分は中学を受験したいと思って居た。
母親は難色を示していたけれど、祭りの途中、天狗に導かれ行った先で成長した
浩三に出会い、考えを変える。
長屋の人たちの関わりがいい。
和菓子屋の光月堂の主人と娘婿の若旦那との話。
そこに月1回通う魚やの浩一の絡み。
魚やの女将さんとトメ、齣江、女同士の語らい。
浩三と学校の友達・山科君の会話も微笑ましい。
どの場面も良い雰囲気。
そして後半、登場の浩三の通う中学の先輩・遠野の存在が物語を面白くしてくれた。
なるほど・・・・
ラストは哀しいような嬉しいような、でも美しい。
読み終えた後も、静かな余韻が残る素敵な1冊でした。
★★★★★
発行年月:2016年5月
京都の大きな青物問屋の跡取り・若冲は、家業に目もくれず、絵にのめりこんでいた。
「変わり者」の少年若冲が、晴との出会いや父の死、西陣の大火を乗り越えて、「奇想の画家」として世に出るまでの悩み成長するさまを清冽に描く。
近年人気沸騰の若冲も少年時代(江戸時代)は、今とかわらず、少年が周りのおとなたちとぶつかる、あるいは手を差し伸べられつつ、迷い、悩み、自分の進む道を見出していく、というテーマは普遍性があり、読者の共感を呼ぶ。若冲に惚れこんだ著者の、初の単行本。
(国土社HPより)
若冲生誕300年の年ですね。
東京の美術館での若冲展の様子は、ニュースで見ました。
若冲の絵は幾つか頭に浮かびますが、動物がリアルでちょっと怖い。
鶏の絵が特に・・・^^;
でも、考えたらぞうの絵は何か優しげな印象でした。
そして、絵師となったキッカケは、その象だったんですね~。
像が江戸時代の京都に来たとき、若冲少年は象を初めて、驚き、感動して
得意の絵でそれを表現。
象を一緒に見た、晴との出会いと、その後の再会話も良かった!
ある程度は、フィクションなんでしょうけれど、若冲が絵師になるまでの
暮らしぶりが、興味深く描かれていて、面白かった。
児童書なんでしょうけれど、これは若冲を知るには良い本です!
著者の若冲愛を感じました。
若冲が本当にイケメンだったかどうかは????
★★★★
発行年月:2015年10月
みんな遠くへ行ってしまう。本当の自分を知っているのにね――。四年ぶりの長篇小説!
麦彦とヘガティー、思春期直前の二人が、脆くはかない殻のようなイノセンスを抱えて全力で走り抜ける。この不条理に満ちた世界を――。サンドイッチ売り場の奇妙な女性、まだ見ぬ家族……さまざまな〈あこがれ〉の対象を持ちながら必死で生きる少年少女のぎりぎりのユートピアを繊細かつ強靭無比な筆力で描き尽くす感動作。
(新潮社HPより)
小学生の男の子・麦彦と女の子・ヘガティーの物語。
ヘガティーって結局名前、何だっけ?出て来たかなぁ~?
2つの章に分かれていて・・・
<第一章 ミス・アイスサンドイッチ>は麦彦の語り。
麦彦は、母親と二人暮らし。
スーパーの一画にあるサンドイッチ屋さんの店員のおばさんに何故か
惹かれて様子を見に行く。
サンドイッチもたまに買う。
そのおばさんは、まぶたが水色でくっくりした線がまぶたに入っていて
目がすごく大きい。
その目が小さい頃、読んだお気に入りの絵本の犬を思い出させる。
おばさんのことをミス・アイスサンドイッチと密かに呼ぶ。
でも、ある日から店に姿を見せなくなり、辞めたと聞く。
もう一度店に来る日があると聞き、絵を描いて渡す。
<第二章 苺ジャムから苺をひけば>
ヘガティは、父親と二人暮らし。
父親は映画の評論家で、ある日、学校でパソコンを使う授業があったとき
クラスメイトたちが「有名人だから検索すると出てくるんじゃない?」と言いだし
ヘガティの父親の名前を検索。
すると・・・・前妻とのあいだにも一女ありの文を見つけ動揺する。
麦彦とヘガティの関係がいい。
麦彦は優しい相手の気持ちがよくわかる男の子だし、ヘガティも素直で良い子。
第二章では、二人でヘガティの姉に会いにいく。
ヘガティは、あだ名なんだけど・・・その理由も可愛い。
他のクラスメイトたちのあだ名もすごくハイセンス!
最初、外国の話?と思っちゃった。
二人の周りの大人たちもいいな。
小学生の二人が、どんな風に成長していくんだろ?
変わらぬ友情を保ち続けけて欲しいなぁ~。
ほんわかした気持ちになれるお話でした!
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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