夫の浮気を疑った妻が、相手の女性に会いに行く。言い争いの中、突然現れた老婆が「物事は相手の立場になって考えることが大切。つまらない喧嘩ばかりしていると、本当の敵を見失う」と言い、ふたりにとんでもないことをする。確かに相手の立場はわかったけど、これから先、どうやって生きていけばいいの!?
(双葉社HPより)
面白かったぁ~。
夫の浮気を疑い、離婚経験のある親友に相談する菱子。
それは相手に会って別れてくださいとお願いするべきとアドバイスされる。
自分は離婚したけど、それは間違っていたと。
そして夫の浮気相手と会い、口論になる。
あ~修羅場だね・・・・と思っていたら・・・・驚きの展開!!
見知らぬ老婆が口論の最中に現れて二人に説教。
そして、二人の姿が入れ替わる。
「相手の気持ちば芯までわかったら元にも戻れるけん」という言葉を残したまま消える。
唖然とする二人。
そこからが面白かった!
以前、父親と娘が入れ替わる小説があったけど、こちらは全くの他人同士。
お互いの家に向かい、お互いの生活環境もそのまま入れ替わる体験を通じて、相手のことを知る。
ラストはめでたしめでたし。
入れ替わったことで、お互いがそれぞれ良い影響を周囲の人たちにも与えたところも良かった。
この作者の本、久しぶりに読んだけど、とっても読みやすい♪
★★★★
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この国の病巣にメスを入れよ! 近未来を透視する壮大なメディカル・サスペンス。

関西最大の都市・浪速で新型インフルエンザ・キャメルが発生した。経済封鎖されて壊滅的打撃を受けるナニワ。だが、その裏では霞が関の思惑が絡む巨大な陰謀が蠢いていた----。日本の大変革を目論む風雲児・村雨府知事は、未曾有の危機を打開できるのか。この国を救う“究極の処方箋”とは? 海堂ワールドの新たなステージ、開幕!
(新潮社HPより)
新しいシリ-ズのはじまりか?
バチスタシリ-ズに続くシリ-ズ物になってもおかしくない内容でした。
最初は、海外から持ち込まれた新型インフルエンザ・キャメルの発生から、国内での混乱ぶりを描き、そのまま話は進むのか?と思ったら・・・・
過去の話に戻り、新型インフルエンザによる混乱は、官僚たちの思惑がらみであったとわかる。
そのあたりまでは、結構、面白かったけど・・・・・
段々と著者の考えるところの日本の改造論から成る話になっていき・・・
ちょっと読むスピ-ドがダウンしました(^^ゞ
そして、お決まりのAI導入の話に移り・・・あ~やっぱり話はここに来るのね?なんて思ったり。
でも、物語のなかに「そういえばそうだよなぁ~」ということも多々あり。
例えば・・・メタボ検診の意味ってあるの?っていうこと。
私自身もよくわからん検診だな~なんて思っていたので、医師である著者が
検証もなしで勧めるメタボ検診は予防医学として効果があるのか??には、共感しました!
今の医療制度の問題点、解決策のような物も挙げてあり物語というより、著者の考えを読んでいる感じでした。
いっそ国の医療制度改革のために役人になったらどうだろうか?
なんて考えるのはわたしだけか?
面白くないわけではないけど、物語としては、ちょっと難しい内容かな?
エンタ-テイメント性のあるもっと軽いかんじの小説の方が好みだな~。
真面目に語る本は、また別に出したらどうでしょ?(^^ゞ
★★★
もう一度会いたい人が、あなたにはいますか?
小さなガラス瓶、古いお守り袋、折り鶴……、そんな小さな手がかりから、依頼主の思い出に寄り添うようにして、捜しものを見つけ出していく“思い出探偵”。京都御所を臨む地で「思い出探偵社」を開いた実相浩二郎は、息子を亡くし、妻がアルコールに溺れていくのを見かねて刑事を辞めたという過去を持つ。思い出探偵社には、その誠実で温かい人柄にひかれるようにして、元看護師の一ノ瀬由美、役者志望のアルバイト本郷雄高、10年前に両親を惨殺された27歳の橘佳奈子が集まった。
粗末なペンダントをわざわざ届けてくれた男性を探す「温かな文字を書く男」、ジャズ喫茶でのわずかな時間の出会いが人生を変えた「折り鶴の女」、車椅子の青年が思い出探偵社を混乱に陥れる「嘘をつく男」、戦後の混乱期に命を救ってくれた男性を探す「少女椿のゆめ」の4編を収録。乱歩賞作家によるミステリータッチのハートフルストーリー。
(PHP研究所HPより)
先に、続編である「思い出をなくした男」を読んでいたのが意外にも幸いした。
思い出探偵社のメンバ-たちの人物像が後からわかるのも楽しかった。
探偵社のボスは、元刑事の実相浩二郎。
思い出のなかにある人を探してほしいと訪れる依頼者の気持ちに沿った捜査で、明かされていく真実には驚きとともに温かいものを感じた。
続編の方ではあまり詳しく触れられていなかった浩二郎の息子の死。
自殺なのか他殺なのか?死の真相は、はっきりとはわからなかったけれど、なんだか心がフッと軽くなるような救いの事実もあった。
アルコ-ルに依存して精神のバランスを崩してしまった妻との関係も少しずつ修復するキッカケとなった様子でホッとした。
探偵社メンバ-のなかの橘佳菜子の過去は壮絶で・・・これも続編で両親は佳菜子が高校生のときに殺されたと知ってはいたけど、どうして殺されたのか?が疑問でしたが、その真相も明かされ、佳菜子自身も命の危険にさらされていたとはビックリでした!
<鶴を折る女>と<少女椿のゆめ>は特に感動した。
思い出を辿るうちにどんどんわかること。
依頼人たちが、ず~っと長い年月思っていた探し人への感謝の気持ちが最後に伝わったときには、ジ~ンときました。
探偵社のメンバ-とは、また別の話で会いたいなぁ~。
シリ-ズ化されたらいいのになぁ~。
この著者、もっと自分より年上かと想像してたけど・・・後ろのプロフィ-ルをみたら
1961年生まれだった!
ほかの過去作品もぜひ、読んでみたい!
カテゴリ-にも追加しなきゃ!
★★★★★
犯人を追うのではなく、思い出を追う。
犯罪の謎を解くのではなく、人生の謎を解きほぐす。
それが「思い出探偵社」の仕事――。
元刑事の実相浩二郎が、依頼人のわずかな手掛かりから思い出を探し出す「思い出探偵社」を、京都で始めてから7年が経つ。創設以来厳しい経営が続いていたが、1年前から主任探偵の一ノ瀬由美がテレビの人生相談に出演するようになって、依頼が徐々に増えてきていた。ところが、平井真という新人がメンバーに加わったことで、「思い出探偵社」に波紋が……。
遊園地に残された写真の少年を探す「雨の日の来園者」、行方をくらました斬られ役を連れ戻すべく、浩二郎が会津へ向かう「大芝居を打つ男」、喫茶店店主の初恋の人を探し出す「歌声の向こう側に」、由美の人生相談にもちこまれた記憶喪失の男の過去をたどる表題作「思い出をなくした男」の4編を収録した連作短編集。
乱歩賞作家が紡ぎ出す、せつなくて懐かしいハートフルストーリー。
(PHP研究社HPより)
初めて読む作家さんかも?
依頼人から頼まれて、ある者の思い出を探す仕事に思い出探偵社の面々が活躍する。
調査をするうちにわかってくる依頼人と、調査される人物との関係。
そこには、いろいろなドラマがあって、心温まるものあり、ちょっと切ないものあり。
どの話にも感動がありました。
思い出探偵社のメンバ-もなかなかユニ-ク。
もう少し、このメンバ-によるいろんな調査の様子を読んでみたい!と思った。
続編出ないかなぁ~。
その前に、この著者のほかの作品も読んでみようかな?
★★★★
太平洋戦争末期、にわかに帝都防衛の拠点となった太平洋上の小さな島。強制的に連れてこられた朝鮮人の少年インスは、厳しい労働に従事しつつ脱出する機会を窺っていた。ある日、インスは島の少女キヨと出会う----。運命に翻弄されながらも結びついて行こうとする少年と少女を中心に、島という世界を丸ごと描き上げる鮮烈な長編。
(新潮社HPより)
図書館棚で見つけた本。
第1章 歴史
第2章 戦争が来た
第3章 <島>へ
これは著者が八丈島を訪れたのを機に書かれた物語だそう。
第1章は、序章のようなかんじで、島のル-ツみたいなものが書かれている。
第2章は、太平洋戦争末期。
戦時下というのに、比較的のんびりしていた島にも、大本営の作戦とかで島にも兵士が続々と来て敵艦の姿も見えるようになる。
島民は、ほかの地に疎開するよう半強制的命令が下る。
そんな時代、島民のキヨは、強制労働を強いられる朝鮮人のインスと出会う。
キヨも疎開しなければならなくなり、いっそ二人で島を抜け出そうか?と思ったり・・・
しかし、そんな事が出来るわけではなく、二人は別れる。
いつか戦争が終わって会えるはずだと信じて・・・・。
第3章は、戦争から随分経った現代。
東京から「光るキノコ」の存在を教えてもらい、島に写真を撮りに来たという女性カメラマ・有希たち。
キヨの娘で東京で美容師をしている娘・朝美に話を聞いたという。
カメラマンたちの案内役に、島で獣医をそているキヨの孫・照彦が買って出る。
光るキノコを探しながら巡る島の戦争の痕跡。
そして偶然、見つけたキヨにとってかけがいのない思い出のもの。
戦争の話だけど、重苦しくならず、楽しめた。
けれどやはり戦争って、本当に多くの人を苦しめて、多くの命を犠牲にして、最悪だな。
★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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