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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2024年3月


真面目でしっかり者の沙也加は、丁寧な暮らしで生活を彩り、健康的な手料理で夫を支えていたある日、突然夫から離婚を切り出される。理由を隠す夫の浮気を疑い、頻繁に夫が立ち寄る定食屋「雑」を偵察することに。大雑把で濃い味付けの料理を出すその店には、愛想のない接客で一人店を切り盛りする老女〝ぞうさん〟がいた。沙也加はひょんなことから、この定食屋「雑」でアルバイトをすることになり——。個性も年齢も立場も違う女たちが、それぞれの明日を切り開く勇気に胸を打たれる。ベストセラー作家が贈る心温まる定食屋物語。

                   (双葉社HPより)




夫・健太郎から突然、離婚を切り出された沙也加。

離婚したい理由は・・・・食事のときにお酒を一緒に飲むのを快く思わない
沙也加に不満で家で夕食を食べずストレス解消で定食屋に寄っているという。

そして夫は家を出て行き・・・
沙也加は派遣で働いているIT企業の勤務の空きの日に、健太郎の通っている
定食屋を訪れる。そして・・・求人の貼り紙を見て、そこで働くことに・・・。

店主は「ぞうさん」と呼ばれる70代(?)の女性。
ぶっきらぼうに感じた、ぞうさんだけれど、徐々に人柄がわかってきて
本当は優しい気遣いの出来る人なんだなとわかる。
二人の関係もいい。

途中、コロナ禍もあり、一旦、休業せざるを得なくなる「雑」。
沙也加も収入が減り不安な日々。

でも、それが結果的に、転機になったのかな?


離婚を受け入れ、前に進むことを決めた沙也加。
定食屋「雑」の経営も少し変わっていきそう。


料理は、コロッケ、トンカツ、から揚げ、ハムカツ、カレー、握り飯・・

常連客のお話も絡んで、楽しかった。

大変な状況でも、それを理解して気にかけてくれる人の存在があるって
心強いよね~と思う。


続編あるかな?



                      ★★★★
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発行年月:2023年6月


「三千円の使いかた」「ランチ酒」の原田ひ香が描く、
本×ご飯×仕事を味わう、心に染みる長編小説。
東北の書店に勤めるもののうまく行かず、書店の仕事を辞めようかと思っていた樋口乙葉は、SNSで知った、東京の郊外にある「夜の図書館」で働くことになる。そこは普通の図書館と異なり、開館時間が夕方7時〜12時までで、そして亡くなった作家の蔵書が集められた、いわば本の博物館のような図書館だった。乙葉は「夜の図書館」で予想外の事件に遭遇しながら、「働くこと」について考えていく。
すべてをさらけださなくてもいい。
ちょうどよい距離感で、
美味しいご飯を食べながら、
語り合いたい夜がある。


                  (ポプラ社HPより)



夕方から開館する私立図書館。
オーナーは最初は、明かされない。

主人公の乙葉は、そんな図書館に新たに加わる。
ここで働いている人たちの、それぞれのことも書かれていて
皆、直接メールなどでオファーを受けてここに来たかんじ。

夕食のまかないが食べられるのもいいなぁ~
各章が、まかないとそのもとになった本になっている

  第一話 しろばんばのカレー
  第二話 「ままや」の人参ごはん
  第三話 赤毛のアンのパンとバタときゅうり
  第四話 田辺聖子の鰯のたいたんとおからのたいたん
  第五話 森瑤子の缶詰料理


どれも美味しそうだった♪



後半、わかるオーナーのこと。
どういう経緯でこの図書館を開館したのか。

なかなかパワフルで素敵な女性だったなぁ~。



                       ★★★★



発行年月:2023年10月


人生もコーヒーも、苦いけれどうまい。
松尾純一郎、バツイチ、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。再就職のあてはないし、これといった趣味もない。ふらりと入った喫茶店で、コーヒーとタマゴサンドを味わい、せっかくだからもう一軒と歩きながら思いついた。趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。東銀座、新橋、学芸大学、アメ横、渋谷、池袋、京都──「おいしいなあ」「この味、この味」コーヒーとその店の看板の味を楽しみながら各地を巡る純一郎だが、苦い過去を抱えていた。妻の反対を押し切り、退職金を使って始めた喫茶店を半年で潰していたのだ。仕事、老後、家族関係……。たくさんの問題を抱えながら、今日も純一郎は純喫茶を訪ねる。

                   (小学館HPより)



おじさんの喫茶店巡りのお気楽小説かな?と読み始めたけれど
松尾純一郎のおかれた状況は結構、ピンチだった!

前の妻と結婚中に、不倫していた女性・亜希子が現在の妻。
しかし、その妻も半年前から大学2年の娘・亜里砂の元で暮らし別居状態。

そして、ついに妻からは離婚話。
友人の誘いで元妻がやっている飲み屋に行き、その後、元妻から
離婚してくれと言われたときは、内心、ホッとしたんだと告白。


悪い人じゃないのだけど、なにか、相手をイラつかせるものがありそう。

大学生の娘が友達と泊りで旅行に行ったと知り、そこまで行って娘を
問い詰めるとか・・・絶対、やられたら嫌な行動。
自分の気持ちが第一優先な人なんだろうな・・・。

喫茶店を巡り、色々、食べているときは、いいかんじなんだけどね。
食べものも美味しそうだった。
しかし、甘い物もよく食べるなぁ~食べ過ぎじゃないか?
読んでいるだけで胸やけしそうな場面も多々。

ラストは、一人身になって念願の喫茶店を再び初めたようす。
これは長続きするといいけれど・・・・
あと10年もしたら、結構、こういう生活もきつそうだけど・・・
そんなことを感えているかんじはこの人には、ないだろうなぁ~。
ある意味、幸せな人かも。
お話としては、面白かった♪


                     ★★★


発行年月:2019年7月


今日はご褒美、もう一杯気!

疲れた心にじーんと沁みる珠玉の人間ドラマ×絶品グルメの五つ星小説!


〈見守り屋〉の祥子(しょうこ)は今宵も寝ずの番で客を見守る。
夜勤明けの疲れを癒すのは、絶品ランチ酒。
明日はどんな味に出会えるだろう?

悲しくても寂しくても、やっぱりおいしい。

バツイチ、アラサー、犬森祥子(いぬもりしょうこ)の職業は〈見守り屋〉。
依頼が入ると、夜から朝までひたすら人やものを見守る。
彼女の唯一の贅沢は、夜勤明けの晩酌ならぬ「ランチ酒」。
街で出会ったグルメを堪能しながら思うのは、一人娘のこと。
別れた夫とその再婚相手のもとで暮らす娘に会えぬまま半年が
経っていた。独り思い悩むが、ワケありな客たちと過ごす時間が徐々に祥子を
変えていき……。

恋(?)の予感の半生ハンバーグとビール、母心のスパゲッティーグラタンとレモンハイ、
復活のからあげ丼とハイボール……今日も昼どき、極上の一杯を
いただきます!

                   (祥伝社HPより)



前作は読んでいないけど、読んでいるうちに主人公・犬森祥子のことや
祥子の周りの人間関係もみえてきた。

離婚して、元旦那は再婚し、娘も新しい家庭で暮らしているという状況。
それでも新しい奥さんや娘との関係は良さそう。

祥子の仕事(夜の見守り屋)で出会う人たちとの話も興味深いし、仕事終わりの
ランチとお酒を楽しむ様子もいい。
解放感のなかでのランチとお酒が美味しそう。
夜、寝る前に読んでいたら、小腹が空いてきて困った・・・(^^ゞ


祥子の人柄も良さそう。
小山内と角谷、二人の男性から好意をら寄せられるのもわかる。

でも、自分の気持ちだけで突っ走らないところもいい。

ラストは、でもちょっと気になる。
続きの展開が読みたい(知りたい)。


表紙の絵は、地元のハンバーグ店「さわやか」のもの。
お皿が特徴的なので、「おっ!」とすぐ思った。
久しぶりになんだか食べたくなったなぁ~。
でも、今は自粛の休業中ですね~(/_;)


                       ★★★


発行年月:2019年12月

池内胡雪は多忙なベンチャー企業で働く三十歳。
不規則な生活で食事はおろそかになり、社内も散らかり放題で殺伐とした雰囲気だ。
そんな状況を改善しようと、社長は会社に家政婦を雇うことに。
やってきた家政婦の筧みのりは無愛想だったが、
いつも心がほっとするご飯を作ってくれて――。
現代社会の疲れを癒す、美味しい連作短編集。

                           (双葉社HPより)




大学時代の同級生たちで立ち上げた医療系のベンチャー企業内で働く
池内胡雪、桃田雄也、田中一郎、伊丹大悟。

そこに週3回、通う筧みのり(52歳)。
筧は、14時~16時の勤務で、社員の夕食と夜食を作る。

忙しさで殺伐とした雰囲気の社内が、美味しいものがあることで、柔らかい雰囲気に
変わっていく。
社員の一人一人と向き合う、筧の言葉も響くものがあって気持ち的にも
楽になっていく面々。


そんななかで、一番、重たいものを抱えていたのが、現社長の田中。
会社を立ち上げたときのリーダー的存在の柿枝との確執。
一人悩んできたことを筧に話し、吹っ切れる。


そして、筧自身のこと。
これは少々、ショッキングだった。
波乱万丈の人生だったんだ~!!
でもそんな体験をしたからこそ、時には、厳しく、時には優しい助言が出来たのかも。


柿枝とも繋がっていたこともびっくり!
最期に柿枝に言った言葉は恰好よかったけど。
柿枝みたいな人間、いやだな。



筧が作る、夕食や夜食は美味しそう。

カレーうどん、ハンバーガー、鯛めし、かやくごはん、だし巻き卵、などなど。

キャンプ先で桃田が食べていた辛ラーメンのスープで
野菜とウインナーを食べてその後の乾麺にチーズと韓国のりも
絵が浮かんできて本当に美味しそうだった!



会社のメンバーは、ここでの経験を元に新たな道に、それぞれ向かいそう。
筧も幸せになってほしいな~


読み始めたときは、ほのぼのしたお仕事小説?と思ったけれど
結構、ダークな部分もあって、読み応えあって面白かった!



                             ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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