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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2025年7月


蛍が舞う夏祭りの夜──山間にある小さな町に暮らす
中学生の坂邑幸恵と桐生隆之は、
生きるために互いの秘密を守り合うことを決めた。
それから十五年後、大人になった幸恵と隆之の予期せぬ再会が、
家族や友人、町の人々の人生に大きな影響を与えていく。
明かせぬ秘密を抱え、思い描いた道のりではなかった。
それでも、この小さな光が照らす世界を大切に生きたい。
一人一人のささやかな祈りを描いた、心震える傑作小説。



                  (東京創元社HPより)


最初の場面から衝撃的。
幸恵は妊娠8か月で、一緒に暮らしていた男に全財産を持ち逃げされそうに
なり、思わず殺してしまう。
遺体は古井戸へ。


そして自身も死のうと、かつて自分のことを愛してくれた祖母から聞いて
知った蛍の飛ぶ森のなかへ。
そこで同級生の隆之に再会。


結局、物語を読み進めてわかったのは、あの後、隆之が幸恵を病院に連れて
行ったが、子どもを産んで亡くなってしまったらしい。

子どもの名前は正道。
正道は幸恵の遠縁の夫婦に育てられるのだけど、愛情を持って育てられた
わけではなく・・・

出て来る人たちが、ちゃんと親から愛情を受けていない人ばかりで
本当に心が痛む。



正道は隆之と出会い、一緒に暮らすようになって精神的に落ち着いていく。
子どもにはちゃんと自分をみてくれる大人が必要。
隆之自身、ちょっと怪しいような感じはあるものの、ちゃんと正道を養育しようと
考えて行動している。
会社を経営するまでの財力もあったし・・・・。

正道の食事を主につくるということで雇われた綿貫紅実子も不幸を自分から
招いてしまう人でハラハラ。
それでも、結局、最後は丸く納まりホッとした。


今回も不幸だらけだったけれど、そんななかにも希望があったのが救いかな?



もっと明るい話、書いて欲しいんだけど・・・・(^^ゞ



                    ★★★
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発行年月:2025年10月


お嬢さんたちの若い命が、新世界を担うのです。
どうぞ、健やかに過ごしてくださいね……。
九州の片隅の山に、突然できた宗教施設。
凜音は親友を連れ戻すため奔走するが、町では若者の連続不審死が発生し――。
町田そのこの新境地!


                  (中央公論新社HPより)




ホラーのようなファンタジーのようなはなし。

面白くなくはないけど、感動もなにも残らなかったな・・・


高校2年生の神原凛音は、親友の美央と喧嘩別れしてしまう。
その後、美央は姫塚山に最近できたNI求会という新興宗教の施設内に家族で
引っ越したと知る。

なんとか美央と会って話がしたいと施設を訪れるが門前払い。
そこでドーナツ屋の森美美憂(ビビ)と知り合う。
ビビも中にいる青年の両親から頼まれて来たと。

二人は協力してNI求会に接触を試み、怪しい組織のことを調べ始める。
近隣では不審な死を遂げる若者が次々・・・
共通しているのは目が激しく損傷していること。
何か近づいてくるものを恐れるような叫び声。


施設内の美央や初花(ういか)は、この団体の怪しさに気づき脱走を計画。

施設の中と外の話が交互に語られ、凛音は無事に親友を施設から
連れ出すことが出来るのか?と思いながら読む。

このNI求会がヤバイ!
地元のお年寄りたちから伝わる姫塚山の2つの祠のこと。
律さまと絢姫様の悲劇


NI求会の人たちが施設を造ろうと来た時に見つけた祠。
そこから何か偶発的なものをみて利用したということか?
この辺り、ちょっとよくわからなかったけど、儀式が不気味で
そこはホラー。


まあ、最後は、凛音とビビ、なんとか施設から脱走した初花が二人に
助けを求め、成功。
凛音の父親の協力も大きかった。

律と絢姫について、学んで対峙した凛音が一番、活躍したかな?


友情が解決した話で、ああ、よかったと思ったけれど
こういう話、町田さん、書く必要あるかな?と個人的には感じる。
こういうの書く人は他にいるし、初期の町田さんの作品の方が好きだな。


でもこの中の新興宗教が聖書にしている「楽園の楽園」
伊坂幸太郎さんの物語は興味があるので、読んでみたい。



                       ★★★



発行年月:2025年3月


本屋大賞作家の新境地となるサスペンス巨編
声なき声が届くなら、今度こそ記者を諦めない。
『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞後、『星を掬う』『宙ごはん』で同賞に3年連続ノミネート。人間ドラマを中心に執筆してきた町田そのこさん、初のサスペンス巨編!
北九州市の高蔵山で一部が白骨化した遺体が発見された。地元のタウン誌でライターとして働く飯塚みちるは、元上司で週刊誌編集者の堂本宗次郎の連絡でそのニュースを知る。
遺体と一緒に花束らしきものが埋めれられており、死因は不明だが大きな外傷はなかった。警察は、遺体を埋葬するお金のない者が埋めたのではないかと考えているという。
遺体の着衣のポケットの中には、メモが入っていた。部分的に読めるその紙には『ありがとう、ごめんね。みちる』と書かれていた。
遺体の背景を追って記事にできないかという宗次郎の依頼を、みちるは断る。みちるには、ある事件の記事を書いたことがきっかけで、週刊誌の記者を辞めた過去があった。
自分と同じ「みちる」という名前、中学生のころから憧れ、頑張り続けた記者の仕事。すべてから逃げたままの自分でいいのか。みちるは、この事件を追うことを決めた──。


                      (小学館HPより)



フリーの記者・飯塚みちる(29歳)。
みちるが会社を去ったキッカケになった事件がまた凄惨で・・・。
中学2年生の女子生徒が虐めを苦に自殺した事件。
虐めの加害者の一人・西くんがみちるの書いた記事によって、追い詰められ一命は
取り留めたがマンション4階から飛び降り重傷。
西くんは加害者でありながら被害者でもあった。
虐めの主謀者の陰湿さが本当に腹立たしい。


今回の発掘された遺体は、みちるの地元で見つかっている。
遺体のズボンポケットから見つかったメモには「ありがとう、ごめんね、みちる」の
文字。
一度は断ったが、やはり自分で真相を追求したいと動く、みちる。

みちる自身も虐めを体験していて、当時の虐めた者たちの事は赦せない気持ちで
いっぱい。


事件を追いながらわかってくる当事者たち(伊東美散、菅野茂美、家原崇)の
こと。
特に美散の過去、家原や茂美との関わり方が見えてくると、何とも言えない
気持ちになる。
家原に出会わなければ、この二人の女性は、もっと違う人生があったかもと。

最初に見つかった遺体は吉屋スミ(80代)。
家原が高齢の独居者を狙って金品を盗むことを繰り返していたが
その被害者の一人。
スミの家に居候しながらというのも驚き。
家原が不在の時には美散と茂美はスミと家族なように接することも多かった。
愛情に飢えていた二人にはスミとの関りは、ある意味、幸せだったのかも。
そしてスミも同様な気持ちだったかも・・・・と考えると少し救われる。


記者のみちるが、美散と同級生であり、二人には共通の思い出があった。
最初は拒絶していた美散が、みちるの手紙や言葉で少しずつ心を開いて
いったのも救いだった。

罪を償いながら、前を向いて生きていって欲しい。
背景がわかると、こういう人には更生して社会復帰してほしいなと思える。
そういう手助けが刑を全うしたあとに、キチンと受けらる世の中で
あるといいなとも。


みちるを手助けして動いてくれた、実家そばの井口の存在も大きかった。
社会とこれから関わっていく仕事をしていきそうで、それも良き。


重たい内容の物語だけれど、リアルの響いてきて、考えさえられた。

読んでよかった。


表題のアマリリスの意味もわかった。
月は???静かに暗闇を照らす存在か?



                        ★★★★★




発行年月:2024年11月


小学生のとき、担任の先生と町の外からやって来た男が駆け落ちしたのを忘れられない主婦。東京 でバツイチ子持ちの恋人との関係に寂しさを覚える看護師。認知症の義母に夫とのセックスレスの悩みを打ち明ける管理栄養士。父と離婚した母が迎えに来て、まもなく転校することに なる小六の女の子。発達障害のある娘を一人で育てるシングルマザー。
遠き山に日は落ちて――
小さな町で、それぞれの人生を自分らしく懸命に生きる女性たちを描いた感動作。

                     (光文社HPより)



短篇連作の形で進む。
30代半ばになった同じ小学校出身の人たちの話。
全校生徒が少ない福岡県北部の小さな町の小学校の閉校がきまり
秋祭りを盛大に皆で盛り上げ、町を離れていた卒業生たちも集まる。

最初の話<ドヴォルザークの織より>は
地元から36年間出たことがなく、同じように過ごしてきた同級生と結婚し
今は息子が同じ小学校に通っている類のはなし。

担任の女性教師・群先生がどこからか来た画家とのSEXを目撃してしまう。
そのとき、一緒にいたのは年下の香坂玄(こうちゃん)。

こうちゃんはその後、両親が離婚して母親の実家に引っ越した。
そして作家になって、秋祭りの会場へ。

香坂玄、いいかんじと思っていたけど、とんでもない奴になっていて
ビックリ。
あのとき、類と目撃したことに囚われているかんじでゾッとした。


それぞれの今の置かれた立場やらが語られ、それぞれの立場で今、頑張っている
姿に共感したり、同情したり・・・


どうなる?と思われた類と悟志夫婦も、いろいろありながらも、そのまま
進んで行きそうなラストはホッとした。


凄く感動というような物語ではないけれど、楽しめた。

この表紙の絵を見るとドヴォルザークの曲が自然に頭に浮かぶ。




                   ★★★






発行年月:2024年7月


「あんたは、俺から花をもらってくれるのか」犯罪者だと町で噂されていた老人が、孤独死した。部屋に残っていたのは、彼が手ずから咲かせた綺麗な《花》――。生前知り合っていた女子高生・安珠は、彼のことを調べるうちに、意外な過去を知ることになる。淡く、薄く、醜くも、尊い。様々な花から蘇る記憶――。これは、謎めいた老人が描く、愛おしい人生の物語。


                    (中央公論新社HPより)



高校1年生の安珠は、公園でいつもひとり絵を描いている老人・葛城 平(77歳)が
気になる。
親友である瀬尾奏斗との関係で悩み、付き合っている貴博とのことでも悩み・・・

公園であった平がある日、不自由な脚でひまわりを抱えている様子を見て
声をかけ、ひまわりを家まで自分が持って行ってあげる。
そして、優しそうなアパートの大家さん夫婦とも会う。
奏斗へのプレゼントとして買った、ひまわりのブローチは無残な形で返されて
しまい、それをみた平が直してあげると預かる。
そして平のひまわりの花を1つ貰う。


けれど、それが安珠と平の最後の会話となる。

平は、そのあと、部屋で亡くなっていたのを大家さん夫婦が見つけたと知る安珠。

何故か平のことが、もっと知りたくなり、祖母・悦子にも訪ねる。
同い年で昔からの知り合いという悦子。


そこから、平の過去の物語が明かされて・・・・
安珠と祖母・悦子との関係もただの知り合いではなく、お互いが惹かれ合った仲
だったとわかる。

なのに、別れることになった原因が、辛い・・・(/_;)。
二人は何も悪くないのに、お互いが一緒にいると、自分たちの罪を悔いてしまう。



ラストは、悦子と平の息子が、安珠の父で名前は「等」。
ああ、すごいいい名前。


平が生きている間に、皆で語り合える時間があればよかったのにな。。。。


でも平は素敵な物語と絵を遺してくれた。

切ないけれど、優しい物語だったな・・・。




                       ★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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