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読んだ本の感想あれこれ。



発行年月:2020年11月


お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?
人生に悩む人々が、ふとしたきっかけで訪れた小さな図書室。
彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。
仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。「本を探している」と申し出ると「レファレンスは司書さんにどうぞ」と案内してくれます。
狭いレファレンスカウンターの中に体を埋めこみ、ちまちまと毛糸に針を刺して何かを作っている司書さん。本の相談をすると司書さんはレファレンスを始めます。不愛想なのにどうしてだか聞き上手で、相談者は誰にも言えなかった本音や願望を司書さんに話してしまいます。
話を聞いた司書さんは、一風変わった選書をしてくれます。図鑑、絵本、詩集......。
そして選書が終わると、カウンターの下にたくさんある引き出しの中から、小さな毛糸玉のようなものをひとつだけ取り出します。本のリストを印刷した紙と一緒に渡されたのは、羊毛フェルト。「これはなんですか」と相談者が訊ねると、司書さんはぶっきらぼうに答えます。 「本の付録」と――。
自分が本当に「探している物」に気がつき、


                    (ポプラ社HPより)



司書の小町さゆりさんが、お薦めしてくれる本が、それぞれの人の気持ちを前向きに
してくれる。


<一章 朋香21歳 婦人服販売員>
今の仕事にやりがいを見つけられず、転職も考える朋香。
食堂で一緒になった眼鏡売り場の桐山くんにそんな話をする。
パソコンを習得したほうがいいのかな?に公民館とか区民センターのような
ところでも学べるよと。
調べて向かったのは近くの小学校に併設されている集会所。
そこのパソコン教室に通い、そこにあった図書室でパソコンの本を借りようと
向い司書の小町さゆりからお薦めの本とおまけの羊毛フェルトのフライパンを
貰う。



<第二章 涼 35歳 家具メーカー経理部>
会社の人間関係に不満。上司の尻ぬぐいばかりさせられている。
自分にはアンティークの店を持つという夢がある。
恋人の比奈(25歳)は、シーグラスでアクセサリーづくりをしている。
比奈の誘いで小学校のコミュニティで「鉱物とあそぶ」という講演会に参加。
図書室の存在に気づき、アンティークの本でも探そうと。
そして小町さんに会いお薦め本と羊毛フェルトのキジトラ(猫)を貰う



<三章 夏美 40歳 元雑誌編集>
37歳で娘を出産。
産後3か月で職場復帰するが編集部から資材部への異動となりショック。
週末、娘を連れて小学校内のコミニティハウスへ行ってみる。
キッズスペースもあり絵本の棚も。
司書の小町さんからは絵本と占いの本、羊毛フェルトは地球。



<四章 浩弥 30歳 ニート>
イラストの勉強がしたいと高校卒業後は、デザイン学校に通ったが
就職につまずきニート状態。
自分の絵は受け入れられないのか?
母親からのお使いでコミュニティハウスを訪れ、好きな漫画の本もあるかな?と
図書室に。
小町さんとは漫画の話が弾む。
薦められた本を持ち帰るのはお使いの品があり重たいなと思っていたら
「読みにくれば?」と。
羊毛フェルトは小さな飛行機。



<五章 正雄 65歳 定年退職>
コミュニティハウスで妻がパソコンのインストラクターをしている。
囲碁でも習ったら?と勧められ通うことに。
囲碁の本でも借りようかな?と図書室へ。
司書の小町さんの机に自分が勤務していた
呉宮堂のハニードームの箱があることが嬉しく話しかけ会話が弾む。

囲碁の本3冊のほかに「げんげと蛙」という本を薦めてもらう。
羊毛フェルトは蟹。




みんな小町さんとの会話から良い方向へ向かう。
お話の主人公たちが少しずつリンクしているのもいい。




                       ★★★★★
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発行年月:2021年11月


 2022年本屋大賞第2位!
 二度読み必至の感動作、待望の文庫化。
 ◇STORY
 メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……(「金魚とカワセミ」)。額縁工房に勤める空知は、仕事を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。そんな時、「エスキース」というタイトルの絵に出会い……(「東京タワーとアーツセンター」)。
 一枚の絵画をめぐる、五つの愛の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れる――。
 著者新境地の傑作連作短編。

                   (PHP研究所HPより)



一章~四章とエピローグ。

最初の話<金魚とカワセミ>は
交換留学生としてメルボルンに来たレイとブーの出会い
ブーは日本語ができ、人見知りのレイの良き話相手になってくれる。
ブーの友人で画家の卵ジャック・ジャクソンの絵のモデルを引き受ける。
絵のタイトルは「エスキース」


<二章 東京タワーとアーツ・センター>
美大卒の空知(30歳)は、画商や画家に向けた額縁の制作や販売をする工房に
勤務している。美大生の頃、メルボルンの画材屋でみた
画家・ジャック・ジャクソンの絵が忘れられない。
その絵が工房にやってくる。
額装を是非、やらせて欲しいと経営者に頼み、OKをもらう。


<三章 トマトジュースとバタフライピー>
漫画家として売れっ子になった砂川(26歳)は以前、アシスタントをしていた
漫画家のタカシマ剣との対談を希望し、とある喫茶店へ。
その店の壁に飾ってある「エスキース」という絵に魅了される。


<四章 赤鬼と青鬼>
輸入雑貨店で働き始めて1年半の茜。
イギリスに買い付けに行ってみない?とオーナーに言われ快諾。
が・・・パスポートは別れた恋人と同棲していたマンション。
仕方なく1年ぶりに連絡し、マンションに取りにいく。


<エピローグ>
ブーとレイは、ベルボルンの期間限定の恋人の後、レイが帰国したあとも
遠距離恋愛を続け、ブーがやがて日本に。
二人はお金を貯め、念願の画廊を東京に持つ。
その画廊のイベントに「エスキース」が素敵な額とともに飾られる。




ブーとレイは、円城寺 蒼と立花 茜だった。
この短編連作は、最初の話がずっと繋がっていたんだと気づいたときは
嬉しかった!!
素敵なお話。
青山さんの書く物語は、いつも素敵だ。
エスキースとは絵の下絵の意味らしい。
なるほど・・・そういう意味と分かると、この表題はピッタリだ。




                   ★★★★★



発行年月:2020年7月

ある朝、目を覚ますと腕に大きく「神様当番」という文字が! 突如目の前に現れた「神様」のお願いを叶えないと、その文字は消えないようで……?
 「お当番さん、わしを楽しませて」
 幸せになる順番を待つのに疲れたOL、理解不能な弟にうんざりしている小学生の女の子、SNSでつながった女子にリア充と思われたい男子高校生、学生の乱れた日本語に悩まされる外国人教師、部下が気に入らないワンマン社長。
 小さな不満をやり過ごしていた彼らに起こった、わがままな神様の奇跡は、むちゃぶりなお願いから始まって――。
 ムフフと笑ってほろりと泣けて、最後は前向きな気持ちになれる。
5つのあたたかい物語。

                   (宝島社HPより)



表題の「ただいま」は只今という意味だったんだな。
ただいまを、おかえりに繋がるものだと思っていたけれど・・・・(^^ゞ

5人の神様当番の話が順番に。
5人は、毎朝、同じバス停で顔を合わせるメンバー。
他人だけど、ちょっと繋がりがあるのも楽しい。

それぞれの元に突然、現れ、神さまからのお願い事を受ける。
それが叶えられるまで居るのだと。



<一番 水原咲良  OL(23歳)>
神様のお願い事は  「楽しませて」


<二番 松坂千帆 小学6年生>
神様のお願い事は  「最高の弟がほしい」


<三番 新島直樹  高校1年生>
神様の願い事は   「リア充させて」


<四番 リチャード・ブランソン  大学非常勤講師>
神様の願い事は   「美しい言葉でお話がしたい」


<五番 福永武志  零細企業社長>
神様のお願い事は   「えらくなりたい」



神様がチャーミングでいいなぁ~。
願い事を叶えてくれるまで居座るから・・・・と言いながら
結局、それは、それぞれの心の中にある思いを現実にしていく
ことに繋がって、皆が前より確実に幸せになっているのが素敵。

面白かった!!



                    ★★★★★


発行年月:2022年11月


2023年本屋大賞ノミネート!!
似ているようでまったく違う、
新しい一日を懸命に生きるあなたへ。
最後に仕掛けられた驚きの事実と
読後に気づく見えない繋がりが胸を打つ、
『木曜日にはココアを』『お探し物は図書室まで』
『赤と青とエスキース』の青山美智子、最高傑作。
長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家。
つまずいてばかりの日常の中、それぞれが耳にしたのはタケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。
月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの思いも満ち欠けを繰り返し、新しくてかけがえのない毎日を紡いでいく――。

                   (ポプラ社HPより)


なんだか、うまくいかないなぁ~と悩んでいる人たちが、ちょっとした
キッカケで気持ちが吹っ切れて良い方向に進みだすお話が
集まっていたので、読んでいて、楽しかった。


5つのお話は別の話だけれど、主人公たちが、共通して聞いている
ポッドキャストの「ツキない話」。
先に登場した人が、他の話で出て来て、良い方向に導く手助けを
することになる。

こんな風に知らないうちに誰かを助けて、その人がまた知らない誰かの助けに
なって・・・と繋がっていくって素敵なことだな。


最後の章で、そのタケトリ・オキナの正体も明かされる。
想像とちょっと違っていたけれど・・・・うんうん、なるほど・・・。


「ツキない話」の内容も、面白かった。


この著者の話、もっと読んでみよう。



                   ★★★★★



                  


発行年月:2018年9月

お告げの意味に
気づいたとき
ふわっ
あたたかくなる

なんでもない
言葉をきっかけに、
思い悩む人たちの
世界がガラッと変わる――。


読書メーター
読みたい本ランキング
月間(集計期間:7月9日〜8月8日)
第1位

猫のお告げが導く
7つのやさしい物語。


失恋のショックから立ち直れないミハルは、ふと立ち寄った神社で、お尻に星のマークがついた猫――ミクジから「ニシムキ」と書かれたタラヨウの葉っぱを授かる。宮司さんから「その“お告げ”を大事にした方が良いですよ」と言われたミハルは、「西向き」のマンションを買った少し苦手なおばの家を訪れるが……。中学生の娘と仲良くなりたい父親。なりたいものが分からない就活生。家族をないがしろにしたと後悔する頑固おやじ。転校先でクラスに馴染めない男の子。20年来の夢を諦めるべきか迷う主婦。自分のしたいことに臆病になった占い師。なんでもない言葉をきっかけに、思い悩む人たちの世界がガラッと変わっていく――。猫のお告げが導く7つの温かい物語です。

 
                     (宝島社HPより)


初読みの作家さん。
表題に惹かれて読んでみたら・・・すごくいい!
神社にふらっと現れる猫が、悩める人にふさわしい一言が書かれたタラヨウの葉っぱを
プレゼント。


7つのお話にそれぞれ、今の自分について悩む主人公。
神社に導かれるように出向いて、そこで猫からのお告げ。

たった一言
<ニシムキ>
<チケット>
<ポイント>
<タネマキ>
<マンナカ>
<スペース>
<タマタマ>


たった一言なので、その後、その言葉に出会うたびに敏感に反応してしまう
主人公たち。
自分でそのお告げの意味を見つけていく過程もいい。

最後の宮司さんの話、<ここだけの話>でそれぞれの悩める主人公たちのその後のことが
話される。みんな有意義な生き方している。
宮司さんの人柄もいい。
こんな神社が身近なところにあったら、通いたい!


                       ★★★★

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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

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