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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2022年11月


直木賞候補作、高校生直木賞受賞作『くちなし』から4年――
私たちは一人じゃない。これからもずっと、ずっと
愛するものの喪失と再生を描く、感動の物語
幸せな恋愛、結婚だった。これからも幸せな出産、子育てが続く……はずだった。順風満帆に「普通」の幸福を謳歌していた森崎青子に訪れた思いがけない転機――娘の死から、彼女の人生は暗転した。離婚、職場での理不尽、「普通」からはみ出した者への周囲の無理解。「再生」を期し、もがけばもがくほど、亡くした者への愛は溢れ、「普通」は遠ざかり……。(表題作「新しい星」)
美しく、静謐に佇む物語
気鋭が放つ、新たな代表作

                   (文藝春秋HPより)


素敵な話だった。
大学時代、同じ合気道部だった4人の男女。

森崎青子、大橋茅乃、安堂玄也、花田卓馬

30歳を過ぎた彼らはそれぞれの悩みを抱えながら日々を送っている。
時々4人で会ってはしゃいだり、愚痴を言い合ったりと本当にいい関係。


自分をさらけ出せる友の存在が、前を向く力をくれる。
ひとりじゃないって思えるのは強いな。


ラストは、泣けた・・・・(;O;)

茅乃の高校生になった娘・菜緒が母親から自分は好かれていなかったのでは?と
いう誤解を居合わせた玄也が、それは違うよと一生懸命に説明して
誤解を解く場面。

誤解が解けて本当によかった。

菜緒もまた自分が困難にぶつかったとき、頼れる大人が家族以外に3人居るって
きっと心強いと思う。


良い話だったなぁ~。


                    ★★★★★
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発行年月:2021年8月


息苦しい今を軽やかに越えゆく一歩を描いた、希望の物語
仕事を辞め、慣れない育児に奮闘する暁彦は、“ママじゃない”ことに限界を感じていた。そんなとき拠り所になったのが、ある育児ブログだった。育児テクニックをそこから次々取り入れる暁彦だが、妻はそれがつらいと言い……(「わたれない」)。私たちに降りかかる「らしさ」の呪いを断ち切り、先へと進む勇気をくれる珠玉の四篇。

                      (角川書店HPより)


4つの話。
どれも良かった。


最初と最後は、現実的な話で中2つはちちょっとSFっぽいかんじ。

<わたれない>
育児と家事に奮闘する男性の話。
どうしても泣き止まない子どもに困り、ネット検索で見つけた育児ブログ。

偶然、出会えたこういう繋がりも今の時代、ありそう。
頑張るお父さんの姿、微笑ましいなぁ~。




<ながれゆく>
七夕の織姫と彦星のお話がモチーフの話。
2人は年に一度しか会えない縛られた生活から逃げることに。
途中、予期せぬことが起きても、二人で選んだことならと受け入れつつ
未来へ。



<ゆれながら>
新しい生殖システムを取り入れた地へユーリは母に連れられ、幼い頃、移り住む。
そして大人になり、研究員として身体パーツの培養を研究するチームに配属。

これは、ちょっと怖いような話だった。



<ひかるほし>
80歳になるタカの幼い時から現在までのことを回顧しながら・・・・
警察官だった夫には、ずっと命じられ、し損なえば怒られ続けてきた。
夫は県知事から勲章を貰ったが、自分には、そういうものがない。
最近の夫は、少しボケてきて、夜中に突然、説教を始めたり
みえない枝を切るように剪定ばさみを部屋で振り回し、警察を呼ぶことに。


ああ、タカさん、大変だ~。
でも孫娘の家族がタカさんに関わってくれることで気晴らしが出来て
大きな救いになっていきそうでホッとした。




なかなか、面白い短編集だった。


                    ★★★★


発行年月:2021年2月

製薬業界で研究者として働く姉と、アクセサリー作家として活動する妹。二人は仕事で名声を得るも、いつしか道を踏み外していく。世間の非難を浴びた転落の末に、彼女たちの目に映る景色とは。政治、経済、感染症の拡大……移り変わりゆく社会の中で、もがきながら再生の道を探る姉妹の姿を描く、注目作家の新たなる代表作。

                   (新潮社HPより)




片桐伊千佳(31歳)と仁胡瑠(26歳)の姉妹のはなし。

姉は、製薬会社の研究者だが、ある医科大の非常勤講師として勤める期間
降圧剤の臨床試験のデーター解析を頼まれ、データ改ざんの罪を問われ逮捕される。


妹は、ハンドアクセサリー作家として活躍。活躍のきっかけを作ってくれた
ネットのファッションサイトの社員・貝原塔子とは二人三脚でこれからも
どんどん作品づくりをしていこうと思っていたが、そう思っていたのは自分だけで
貝原からは距離を置かれ戸惑う。
彼女に考え直し欲しくて会おうと待ち伏せしたりするが、それがストーカー行為だと
訴えられ逮捕される。



なんだか、二人が少し気の毒だった。


データー改ざんは悪いこととは思うけれど、そうせざるを得ない状況を
作ってからの依頼は、会社に非があると思う。
ストーカー行為についても、本人にはそういうつもりは全くなく・・・。


結果的に二人とも、塀の中に入る事態は避けられてホッとした。


地位とか名声とか、あまり求めすぎると危険だなと思う。
何か大事なものを失ってしまう。


姉妹は小さい頃家族で行ったサーカス、そして最近、再び、姉妹で見に行った
サーカス。
そのなかの虎が物語に度々登場する。
注目を浴びたあと、急に全く違う環境に迷いこんでしまった二人の心境を
照らし合わせるものとして、しっくりくるものがあった。


本の表紙の絵は、それをよく表しているなぁ~。


読み応えあり、
姉妹それぞれ、また新たなスタートを切れそうなラストも良かった。



                     ★★★★


発行年月:2020年5月

今がどれだけキツくてもー
“おいしい”が、
きっとあなたの力になる。
食を通して変わっていく人間関係、
ほろ苦く、心に染み入る極上の食べものがたり
「遠くへ行きませんか」「行くー!行きましょうぞ!」
スポーツ用品販売会社に勤める素子は、同じく保育園に通う子供を持つ珠理を誘って、
日帰り温泉旅行に出かけることに。ずらりと食卓に並ぶのは、薬味をたっぷり添えた
鰹のたたき、きのこと鮭の茶椀蒸し、栗のポタージュスープ。季節の味を堪能するうち、
素子は家族を優先して「自分が食べたいもの」を忘れていたこと、母親の好物を知ら
ないまま亡くしてしまったことに思いを巡らせ……(「ポタージュスープの海を越えて」)
彼女が大好きな枝豆パンは、“初恋の彼”との思い出の品。
病に倒れた父の友人が、かつて作ってくれた鶏とカブのシチュー。
ーー“あのひと口”の記憶が紡ぐ6つの物語

                      (祥伝社HPより)



<ひと匙のはばたき>
人に嫌われないようにと気を遣い過ぎる清水さん。
可愛らしくて素敵な女性なのに・・・。
煮込み料理とお酒を出すお店を経営している伯父の手伝いをしている沙彩は
そんな清水さんと親しくなり料理を出しながら彼女の心を少しずつ軽くしていく。

出てくる煮込み料理が美味しそう(^^)
ビーフストロガノフ、手羽先とゆで卵の甘辛煮、牛すじピリ辛煮、鶏肉とセリの
さっぱり煮、チキンのトマト煮などなど。



<かなしい食べもの>
一時期家族の問題でいとこの家にいたとき、パン屋でアルバイトしていたいとこが
作ってくれた枝豆のパン。
今も時々、食べたくなる。
恋人につだけお願いを聞いて欲しいと頼んだのは枝豆のパン。

かなしい食べものが嬉しいたべものに変わりそうで良かったね。と思った。



<ミックスミックスピザ>
既婚者の早百合だが、仕事終わりに、彼女ありの後輩とラブホへ。
ラブホで後輩が注文したミックスピザ。
夫は仕事のストレスで会社にいけなくなった。
子どもを実家の両親に預け、早百合は夫をピクニックしようと
コンビニで好きなものを買ってラブホへ。

いきなり不倫?と思ったけど、そうじゃなかった。
早百合は夫の気持ちをちゃんとわかっているいい奥さん。



<ポタージュスープの海を越えて>
珠理と素子。
中学の同級生で、それぞれ保育園の年中さんに息子を預けて働いている。
素子が誘ってふたりで温泉へ。

こんな友達が居たら、どんな困難も超えていけそう。


<シュークリームタワーで待ち合わせ>
同級生の幸が4歳の息子を亡くした。
夫が見ている目の前で大型の遊具から頭から落下して。
哀しみのどん底にいる友をただ自分のそばに置き、食べ物を提供する夜子。

この友人関係も素敵だと思った。
哀しみのどん底から少し這い上がった幸も偉い!



<大きな鍋の歌>
入院中の友(万田)を見舞う。予後が悪い病気で退院は難しいのだという。
二人は調理師学校で一緒だった。

これも泣ける友情話。
遺した鍋を譲りうけて作る料理はどれもきっとおいしいだろうな。



どの話も美味しそうな料理と人の優しさが沁みる良い話だった。



                         ★★★★


発行年月:2019年8月


作家の夫に小説の題材にされ、書くことを通じて奪われ続けてきた主婦の琉生はある日、
大量の植物の種を飲んで発芽、やがて家をのみ込む森と化し――

夫婦の犠牲と呪いに立ち向かった傑作。

                          (河出書房新社HPより)




最初は、作家の夫、その担当編集者、夫の不倫相手の女性の話で

植物と一体化していく、作家の妻、瑠生の苦悩などは、物語の終盤の方で語られる。

なぜ、植物と一体化して森を形成していくのか?その森がどんどん大きくなっていく様子は
瑠生の苦悩がそうさせていて、その原因は、夫にある。

そもそも、なぜ、こんな男と結婚したんだ??
ものわかりよさげに心にもない優しいことばで近づく男のことを
ルイは、それを愛されていると思ったのかもなぁ~。


家業を継ぐつもりでいたのに、自分より無能な兄が家業を継ぐことになったって
自分の無能さには全く気付かず、痛い人だな・・・


でも、今後は、少しずつ対等に話し合うことが多くなって二人の関係が変わりそうかな?

不思議な話ではあったけど、面白かった!



                                       ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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