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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2025年9月


亡きあとも綴られる、書かれるはずのない母の日記。
向き合えなかった家族の物語が巻き戻っていく――。
二年前に父が他界し、先月には母もこの世を去った。
不動産会社で働く原田燈子は、天涯孤独になった。
でもずっと前から一人だったのかもしれない。
二十年以上前の不幸な出来事をきっかけに――。
不可思議な死者の日記が繋ぐ「この世」と「あの世」、
そして「過ち」と「赦し」。


                    (講談社HPより)


不動産仲介管理会社に勤める原田燈子(32歳)。
一人暮らしの母親・晶枝(61歳)が脳卒中で急死。
父親・啓和(享年63)は2年前に病死していて、4つ下の弟・輝之は
3歳の時、交通事故死している。
弟の死後、母親は精神的に病んで暫く、家事は父親が。
母親には、生きている自分のことは見えていないんじゃないか?と
感じていた燈子。


母の死後、見つけた日記帳。
亡くなった前の日まで、書かれている。
けれど、その後もペンの跡が・・・
鉛筆でこすると浮かぶ文章。

3つ下の恋人・泰良とその日記について、母や家族のことを話す燈子。


死後も息子の輝之を想っている晶枝の気持ちはわかるけれど
燈子の母親でもあるということを生きているときに気づいて
欲しかったな・・・。
先に亡くなった夫・啓和とも生きているときに、死後の会話の
ようなものがされていれば、燈子の気持ちも随分、違ったものに
なっていたと思うし・・・

でも、短い文章のなかに、父親のことも出て来て、死後、二人は
再会出来たと知れたのはよかった。


でも、燈子に恋人がいてくれてよかった。
燈子には、この後、幸せになってほしい。




                    ★★★


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発行年月:2025年2月


闇を抜け、私たちは羽ばたき続ける――
大切な「誰か」の存在に気づかせてくれる、5つの物語
古い友人。遠くの恋人。業界を去った恩人。すれ違う家族。
途切れかけたつながりを、どうしたら取り戻せるのか。
紅葉の季節に、東北・北海道新幹線で青森、盛岡、仙台へ向かう人々を描く、
心に深く響く連絡短編集。
『桜の下で待っている』で、東北新幹線でふるさとへ向かう人々を描き大きな支持を得た著者。
あれから10年、著者がひらく新境地!
【目次】
ひとひらの羽
遠まわり
あたたかな地層
花を連ねて
風になる


                   (実業之日本社HPより)



コロナ禍が少し落ち着き、会いたい人に会いにいく。

<ひとひらの羽>
高木志津夫は3年近く会っていない友人・鳴海遥に会いに北海道から青森へ。


還暦過ぎの二人(共に今はフリー?)だけど、友達としてこの先も
いい関係が続くといいなと思う。


<遠まわり>
三浦伸治は大学時代の友人・奥平拓海(女性)と久しぶりに会うため
北海道から青森へ。2年前、二人で訪れたウミネコで有名な場所へ。
三浦はその時の男性2人の会話が忘れられない。
もしかしたら、その2人にまた会えるかもと期待して・・・

三浦の抱えていたものが少し軽くなってよかった。
こういう出会いはいいな。



<あたたかな地層>
作家デビューして10年の碧井円香。
ホラーミステリ作家・松山紫苑に憧れ、いつか自分の作品を読んで貰おうと
思って来た。
が・・・訃報を知りショック。
その訃報を教えてくれた担当編集者も近く退職しカフェを始めるという


最初の文章は何やら不穏な話(鬼が出て来る)だったけれど、
これは碧井の作ということか?
青森には鬼伝説があるのかな?



<花をつらねて>
青森から新幹線で仙台へ。
母からの連絡で老人施設で暮らす祖母にひ孫を会わせてあげたいという思い。
母が出迎えてくれ祖母のもとへ。
その途中で過去のことを話す母。
祖父が亡くなったときの母の兄弟たちとの相続争い


遺産についてのもめ事は精神的に疲れるだろうな。
きょうだいやその配偶者との関係がその後、悪くなったままなんて辛い。
この話だけちょっと重たい気持ちになった。


<風になる>
相庭知子は大物政治家だった父の急死を機に、その地盤を引き継ぎ政治家に
なった。
幼いこどもたち(5歳と7歳)のことは夫に任せて忙しい日々を送る。
秘書とともに仙台から東京に向かう新幹線内で夫から
離婚も考えているで絞められた長い文章を読み、気が重くなり
ちょっと休憩しようとホームに出たところで気分が悪くなり
見知らぬ女性に介抱してもらう。


ちょっとの時間に出会った、この親切な女性に感謝だな。
気分を変えて送ったご主人への返事を理解して貰えるといいな~。




どの話も楽しめた。
それぞれの生き方を見直す転機になった話があって
この後、どうなったかな?とちょっと想像するのもたのしい。




                      ★★★



発行年月:2024年5月


迷うのも変えるのも、生き物ががんばって暮らしているから起こる、
素敵なことです――。
外敵に襲われ逃げ出したところを、茂さんに助けられたチャボの桜。
茂さんは、仕事も人間関係もうまくいかず調子を崩して、
東京の下町の商店街でジイチャンが営む金物店の二階に居候している。
ある日、茂さんを外へ連れ出してくれる相手を探しに出かけた桜は、
さまざまな出会いを引き寄せることに――。
本邦初! キュートでユーモラスなチャボ小説。


                (ポプラ社HPより)



主人公は、チャボの桜。
ヒヨコのとき、劣悪な環境の小屋で育ち、仲間たちからはつつかれ
ていた桜。
ある日、襲って来た猫から必死で逃げようとしているところを
助けてくれたのが、川平茂。
茂が、子ども向け教材を作る会社の営業をしていたけれど人と話すのが
苦手で精神的に追い詰められ、会社を辞めていた。

傷ついた者同士、お互いが癒しの存在になっているのかな?


茂が通院している朝日町診療所(内科、小児科、心療内科、精神科)にも
付いていく桜。
診療所にいるセキセイインコの師匠と会話する桜。
師匠の元には、他の小鳥たちも外から会話している。

鳥目線で語られる話は愉快だった。

茂が身を寄せているのは、祖父母の営む金物屋。
茂も手伝いをしながら、自身でなんでも屋のような仕事を引き受け
引きこもり生活から、少しずつ抜け出していく。
誰かに自分の存在が必要にされているっていいこと。


この先はどうなるんだろ?と少し気になるけれど、ここまでは
ほのぼのとした物語だった。




                  ★★★




発行年月:2022年9月


「私たちはどうしようもなく、別々の体を生きている」
夫婦。血を分けた子を持ち、同じ墓に入る二人の他人。
かつては愛と体を交わし、多くの言葉を重ねたのに、今はーー。
夫が何を考え、どんな指をしているのかさえわからない。
「私のかんむりはどこにあるのか」

                  (幻冬舎HPより)


16歳、光の学校に虎治が父親(自衛官)の転勤で転校してきた。
2人は付き合い始め高校卒業後、一時は別れるが5年後の21歳で再会し再び
付き合い始め、結婚。
それから息子・新が生まれ、虎治が70歳過ぎに亡くなるまでのことが
光の目線で語られる。


ごく普通の夫婦の物語だけれど、そこにある生活の描写はとてもリアル。

子どもが成長し、子どもにも社会のなかで色々な人間関係が出来てきて
そこに発生する問題について、夫婦で意見が違うと、まず
「え?この人こんな人だったっけ?」と思うこと、どこの夫婦にも
あると思う。
その時、夫婦が同じような考え方をする場合は良いけれど・・・
そこから始まる相手への違和感。

でも、まあそれは仕方ないことだよ・・・と10年後くらいのはわかること。
夫婦なんて元々は育った環境の違う他人なんだから。


そういう違和感を抱えながらも大抵は、別れるのも面倒で夫婦を持続させて
いくんだろうな~。
でも子どもが独立して親の役目をほぼ達成した後は、やはり近くに
他愛もない話を出来る存在として夫(妻)がいてくれたらそれは、それで
いいことかな~?


夫婦ってなんだろうな・・・・・
よくわからないね~。


表題の意味もよくわからなかったな。



                       ★★★



発行年月:2020年1月


「この世から逃げたくて仕方がない。
それと同じくらい、この世に触れたくて仕方がない」(本文より)
駆け落ち、逃亡、雲隠れ。
行き詰まった人々が、ひととき住み着く「家」を巡る連作短編集。
家族を捨てて逃げてきた不倫カップル――「はねつき」
逃亡中のヒットマンと、事情を知らない元同級生――「ゆすらうめ」
新興宗教の元教祖だった老齢の婦人――「ひかり」
親の決めた結婚から逃げてきた女とその妹――「ままごと」
子育てに戸惑い、仕事を言い訳に家から逃げた男――「かざあな」

                (集英社HPより)





それぞれの抱える状況が、結構、重たいものだった。

一番、明るいかんじだったのは親の勧める縁談話に反発して一人暮らしを
決めた女性とその妹の話かな?
それも本人たちからしたら、切羽詰まった状況なんだろうけど。。。

この家から出たあとの、それぞれのことが凄く気になるなぁ~。

みんな前より穏やかな心境で生きられたらいいなぁ~


なかなか、面白い短編集だった。



                   ★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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