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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年2月


大阪の北部に位置する蛍石市にある老舗遊園地「ほたるいしマジカルランド」。「うちはテーマパークではなく遊園地」と言い切る名物社長を筆頭に、たくさんの人々が働いている。アトラクションやインフォメーションの担当者、清掃スタッフ、花や植物の管理……。お客様に笑顔になってもらうため、従業員は日々奮闘中。自分たちの悩みを裡に押し隠しながら……。そんなある日社長が入院したという知らせが入り、従業員に動揺が走る。

                      (ポプラ社HPより)




遊園地の社長は国村市子。
元はパートの従業員だった。
そして、入院。
自分が不在中の園内の様子(従業員の様子)を知らせるようにと息子に頼む。


インフォメーション係、アトラクション係、園芸、清掃と色々な仕事に携わっている
従業員たちの様子が月曜日から日曜日まで章を変えて語られる。

従業員それぞれの個人的なこと。
少し重たいものを抱えた人も。

それでも職場では自分の仕事に責任を持って・・・。

中には好きで働ているわけでもないという三沢星哉のようなアルバイト青年も
いたけれど、ほかのスタッフと関わることで、少しだけ考え方が変わったような。


園芸の山田さんの退職には粋な演出があって良かった。
こんな風に退職出来たら理想的だ。


こういう老舗の遊園地は、経営も難しそうだけれど、新しい遊園地にはない
良さも絶対あると思うな~。
長く続いて欲しい。


ほっこりするお話だった。



                          ★★★




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発行年月:2020年11月


閉塞的な村から逃げだし、身寄りのない街で一人小説を書き続ける三島天は、ある日中学時代の友人のミナから連絡をもらう。中学の頃に書いた、大人になったお互いに向けての「手紙」を見つけたから、30才になった今開封しようというのだ――。他人との間で揺れる心と、誰しもの人生に宿るきらめきを描く、感動の成長物語。

                    (双葉社HPより)





三島 天、小湊雛子、吉塚藤生。

3人が順番で語る。
中学時代に書いた手紙を30歳で再会して読む。


結婚して離婚した雛子と独身の天と藤生。

中学時代の思い出話から知る3人の気持ち。

天は雛子のようになりたいと思っていた。
雛子は逆に天が羨ましいと思っていて、藤生は全く自分の気持ちに気づかない天を
ただただ見守っていた。



30歳で再会した彼らが、これからどんな関係を築いていくのか、ちょっと
楽しみな終わり方。

こんな友人関係はずっと続いて欲しいな。

天の小説家としてのデビューも期待したい。




                        ★★★


発行年月:2020年9月


九州北部にある人口300人の小さな星母(ほしも)島。そこで育った千尋は1年前に戻ってきて、託児所を併設した民宿を営んでいた。島には「母子岩」と呼ばれる名所があり、家族・子供・友達のこと……悩みを抱えたひとびとがそのご利益を求めて訪れる。複雑な生い立ちを抱える千尋は、島の人達とお客さんと触れ合いながら、自らの過去と今を深く見つめていく。明日への新しい一歩を踏み出す「強さ」と「やさしさ」が心に沁みる、書き下ろし長篇小説。

            (角川春樹事務所HPより)



千尋の生い立ちは、やや複雑。
貰い子として育った地に戻って、民宿「えとう」を育ての母から
受け継ぐ。
保育士の資格を活かし、島の保育園が開いていない時間帯でも
子どもを預けたいという人のために、夜間と土日、子どもを預かって
いる。


千尋は、どちらかというと無愛想。
それでも子どもに対する目線は、温かく、ちゃんと見守っている。
ことばで可愛がったりはしない。
そういう考え方に大いに共感。

そして、千尋を支える麦生。
島から離れた場所で、ベビーシッターサービスの会社で働いて
いたとき、食べに行ったレストランの厨房で働いていて知り合った
そうだけど、二人の恋人同士にしてはドライな関係もいい。

島を訪れる人たちは色々な女性たち。

子育てで疲れ果てて訪ねてきた理津子。島から帰ってからも
何かと連絡をしてきて、なんだか逞しくなったかんじ。


表題の意味は、親にとっても子どもは天使そのものだけど
子どもがその期待に押しつぶされている場合もあるという話。

子育てはみな、それぞれが大変だよね。
子育て中のママたち、がんばれ!と思いながら読んだ。

という自分も孫の子守りで結構、ハードな日々だけど
がんばろうと思えた・・・^m^



               ★★★


発行年月:2016年2月

大通りから入った閑静な地に佇む通称「ミナトホテル」は、
大正末期に建てられたキャラメルのような見た目の宿泊施設だ。
館内には四季折々美しい花が飾られ、骨董家具が設えられた六つの客室は防音仕様。
看板を出していないのに、人知れず「眠れない」「食べられない」お客が集い、
時には長期で滞在する人たちも――。
誰かと繋がりあうことのよろこびを、
やさしく温かく力強く紡ぎ出した、心に響く物語。

                 (ポプラ社HPより)


駆け込み寺的なホテル「ミナトホテル」。

所有者の陽子さんが亡くなり、息子の篤彦が、陽子さんの願うホテルの裏庭で
お別れの会を開くことに。
だけど、裏庭の門を開けるカギが何処にあるのか?

木山芯輔は、祖父の頼みで親友だった陽子さんの願いを叶えるため
息子の篤彦の元に行って手助けしてあげて欲しいと頼む。



鍵を見つけることに加えて失踪した猫(平田カラメル)も探さなければならなくなった。
息子の篤彦氏は、階段から転落して足にはギブス。



結果、無事に猫も鍵も見つかるのだけど、篤彦は陽子さんの本当の息子じゃない
ことに驚く。
元婚約者と妹の子どもだったとは・・・・。

そんな経緯がわかる2つめの話は、陽子さんが存命中の話。
こちらの話の方に感動。

なんて、優しい人だったんだろう(;_:)


良い話だった。


                       ★★★★


発行年月:2020年7月


圧倒的共感度で大注目の著者が贈る“人生がいとおしくなる”恋愛小説

ためらいなくつないだ手を、離せるように、
隣を歩くあなたを信じたい。


世の中の「あたりまえ」につまずいてばかりいた万智子。
でも、自分のままでいたいと願うことで世界は変わってゆき……。


砂丘の町で育った万智子は大阪の税理士事務所で働く24歳。
顧客のウエディングドレスサロンのオーナー了さんに頼まれ、
 週末だけお手伝いのアルバイトをすることに。
了さんに連れていかれた「あつまり」で万智子は
美しくてかっこいい年上の女ともだちに出会う。
そんなある日、サロンに早田さんという男性が現れ、
人生はじめての「恋」のときめきを感じる万智子だったが……。

きれいになるのは誰のためかをぜったい間違えたらあかんでー
自分を好きになりたい万智子の、小さな勇気を抱きしめたくなる成長物語。

                       (祥伝社HPより)



主人公の駒田万智子(24歳)は、真面目で融通が利かないちょっと面倒くさい性格。
でも共感できる部分も多く応援したくなるキャラクター。


税理士事務所の事務員として働き、事務所の本多先生(74歳)からおつかいで行った先の
オーダーメイドのウエディングドレスのサロンで経営者の了さんと出会い
本多先生,伝で手伝いをお願いされる。
先生と了さんはかつて恋人同士で結婚まで考えていた仲。


了さんのお友達たち(美華さん、冬さん)との会話の場面もいい。
潔癖症ゆえに別居中だった夫と離婚し、恋人の男性と付き合いがあるという冬さんを
素直に認められない万智子は美華さんとその態度を指摘され、やや気まずい雰囲気に。


そしてハンサムな早田さんとの付き合いにも、疑問を感じ始めて自ら別れを切りだす。



いろいろ、あっても最後はハッピーエンドというのがいい。


友達の菊ちゃんのことが心配だったけれど、応援する仲間が増えた様子で良かった。



                           ★★★
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