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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2025年12月


若い世代に向けた戦争と文学、戦争と人間をテーマにつづられるエッセイ。
いわゆる読書ガイドのようなおすすめ本の紹介ではなく、
文学作品の中で戦争はどのように描かれているかという点にフォーカスして、
読者に「戦場へ行くことになったらどうなるのか? どうするのか?」
を問いかける。
現在、入手が困難なものや文学全集でしか読めない短編など、
フィクション、エッセイ、詩を中心に著者が選んだ作品を収録。
戦争は、過去のこと、そして、他人事ではなくなっている。
AIや情報技術の発達が、皮肉にも的確な判断をむずかしくさせている現代、
過去から学ぶことの重要性を、この本を通して若い読者と考える。


                   (偕成社HPより)



小手鞠さんは1956年生まれ。
わたしよりはお姉さん。
でも、同じように思っていた。
戦争は他所の国のことで、日本には戦争は起こらないから・・・と
他人事のような気持ちでニュースを見聞きしていた。


これは、若い人向けに、著者が過去の戦争について書いた文学作品を紹介し
活字を追いかけながら戦争を体験してみましょうと。


そこには凄惨なことがたくさん。
読むのを止めたくなるような描写も多々。

でも、今、正にこの瞬間、こんな体験を実際にしている人たちが世界には
いるという事実。
日本には戦争は起きない・・・・と言って傍観者のままいていいのか?
せめて、何が起きているのか、常に知っていないといけないなと思う。


著者が紹介してくれた書でまだ読んでいないものはメモしておいて
読んでみようと思う。




                   ★★★★
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発行年月:2025年8月


11歳になったその年、戦争が始まった――
美しい時間、美しい言葉、愛する者たちを、
戦争は容赦なく、うばっていく。
それでも彼女は、心の中の「美しいもの」を守りつづけた。
詩に思いをきざみ、未来へつなごうとした。
〈あらすじ〉
物語は、ある女性が日本から届いた段ボール箱をひもとくことから始まる。中に入っていたのは、名もなき女性詩人の青春の思い出の数かずだった――
「誰からも愛されますように」という母親の願いのとおり、立花ミモザはみなに好かれ、自由で、めぐまれた少女時代をすごしていた。しかし、ミモザの日常は、しだいに戦争の影におおわれていく。昼はもんぺ姿で農作業、夜は大好きな読書もままならず、空襲におびえる日々。父親は家族に暴力を振るうようになり、ミモザの「美しいもの」は、次々に汚され、うばわれていく。
詩人になりたい、無念なこの思いのたけを、わたしは詩に書きたい――戦争の時代にあっても、心の中の美しさを守りとおした少女の青春の記憶。
著者が敬愛する詩人・茨木のり子さんへのオマージュを込めて描いた、「詩人」と「戦争」の物語。


                    (さ・え・ら書房HPより)



1930年4月に生まれた立花ミモザの生涯を追う。
青春時代は戦時下。
美しくないばかりの時代でも美しい文章に惹かれ本を読むのが唯一の楽しみ。
そのため、後に視力を悪化させ手術の失敗で右目の視力をうしなうことに
なるのだけど。。。

戦時下の話は、やはり胸が痛くなる。
こんな時代に思春期を迎えたミモザたちのことを考えると本当に辛い。

辛い戦時下では人間の性格まで変えてしまい、父親が母親に暴力をふるうことが
多くなったり、ミモザの意見も全く聞き入れなくなる。
それでも美しい文章に夢中になることでなんとか気持ちを前向きに
頑張っていたミモザ。

ミモザが好んだ 花物語(吉屋信子/著)を、読んでみたくなった。
ハイネの詩集も、素敵な言葉が並んでいた。


物語の後半で、そんなミモザの生涯を振り返っている人物は、ミモザの娘・すみれ
なんだとわかる。

ミモザは娘を産んですぐに亡くなってしまったらしい。
それは哀しいことなんだけど、娘を産んだことをちゃんと見届けていたのは
少し救われた。


戦争の残酷さを描きながらも、すてきな物語だった。




                       ★★★★





発行年月:2025年6月


インドという未知の世界を旅する
「インド! 絶対いっしょに行く」と宣言した姉の横で、
「わたしは行かない」とあっさりと答えた三葉。
父が赴任するというインドに、全く興味が無かった三葉だが、偶然知ったある人のインドの小説に夢中になり、気持ちはどんどんインドの魅力に引き込まれていく。
小説の中の主人公は語る。
都会から都会へ、飛行機でヒューンと飛んでいって、適当に観光をして、お土産を買って「ああ、楽しかった」と、自己満足をして戻ってくる。そんな旅ではない旅がしたかった。まさに地をはうような、手探りの旅。そういう旅からしか見えてこない、インドを見たかった。手探りで何かを、この手でつかみたかった――。
どんな冒険が始まるのだろうか?
三葉の心の中でも化学変化が起こりだした。


                      (小学館HPより)




物語のなかに、小手鞠さんのインド旅行記があって、興味深く読んだ。

インドって、凄い。

物乞いたちに纏わりつかれながら
最初のホテルに着いてホッとしたものの、汚れたシーツ、汚れた床
シャワールームもトイレも・・・天井にはヤモリを読んだ時点で
むり~!!と思った。
こういうことに段々に慣れていくものなのかな?

一人で旅するだけでも凄いけれど、インドの一人旅は精神的にも肉体的にも
強くないとダメだな。

案の定、2日間、腹痛で下痢、嘔吐というのも。
でもそれを乗り越えてからインドに体が順応したのか、それきり大丈夫って
人間の体もおもしろい。

インドは80%がヒンドゥー教徒というのは知っていたけれど
14%がイスラム教徒、2%がキリスト教徒
他にも少数派のスィク教徒、仏教徒、ジャイナ教徒などがいずれも1%以下

ジャイナ教徒は初めて知ったけれど、無所有の人たちで
服を着るのもだめで全裸というのにはビックリ!
驚いているのは物語のなかの主人公のみというのも凄い。


知らないインドのことが少し知れて面白かった。


タダで連れて行ってくれると言われても、わたしは行きたくないけれど。。。
これを読んで、「いつかインドに行こう!」と思った人も
いるかも。




                     ★★★★



発行年月:2023年5月


手のひらの上に命の重さを感じて
チアチアチアリー……ぽぴぴぴぴぴ……
「ハーイ、元気にしてたか」
朝起きると日本から届いたばかりのメールをあけて読む。
アメリカ東海岸の朝の七時は、日本の午後八時だ。
わたしは、日本にいる大親友とメール文通しているのだ。
そして、わたしたちは「小鳥の会」を結成している。
主人公の少女は、サンクチュアリでアルバイトをしながら、
生きものの死と直面することで成長していく。


                 (小学館HPより)



千歌は、アメリカに母親と犬のポアロと住んで暮らしている。
両親は千歌が5歳のときに離婚して、父親は日本へ。
そしてその後、再婚して再婚相手の連れ子・絵里奈は千歌と同い年。
日本へ行き、初めて会った時から(小学2年生)すぐ仲良くなって
メールでやり取りをしている。
二人とも小鳥がすき。


チカとエリナの関係がとてもいい。
こんな風に両親が離婚しても子どもが離れている方の親に自由に会いに行けて
新しい家族とも仲良しなんて、理想的。


チカの暮らしている場所は、町はずれの森のなかで四季折々の小鳥のさえずりが
よく聞こえるばしょ。
小鳥がいろいろ登場するので、スマホ片手に検索しながら読んだ。
アメリカンロビン(日本語名はこまつぐみ)の卵がターコイズブルーだと
いうのは驚いた。
検索して画像をみて、ほんとうに綺麗なターコイズブルーで感動。

小鳥の雛は色々な動物から狙われていて、命を落とす雛も少なくないらしい。
飛べるようになったのに羽を広げたまま絶命していた小鳥を見つけたのは
ショック。


3か月の夏休みの1か月をサンクチュアリでボランティアというのもアメリカ
ならではかな?
野鳥の保護や野生動物たちの保護活動を手伝い色々学んでいくチカ。
読んでいても、結構、勉強になった。


愛犬のポアロとの別れはやはり哀しいけれど、最期のときを一緒に過ごせて
ポアロは幸せだっただろうな。



                      ★★★★



発行年月:2021年6月


自分のルーツを探す旅に出る
自分ではわくわく少女だと思っていた。   
でも、今のあたしは、好きじゃない。
ああ、無人島へ行きたい。
学校生活に疲れたとげとげ少女が向かったのは生命力あふれるハワイ。
ハワイは、彼女のお父さんの故郷だ。
まだ会ったことのないおばあさんや親戚との出会いに、緊張しつつ、空港に降り立つ。
すがすがしい香りの花々、真っ青な空と海、雄大なハワイの景色、そして、彼女を待っていたのは・・・・・・?
自分を一人の人間として扱ってくれるハワイの人たちに囲まれて、自分につながる大切なものを見つけた。

                   (小学館HPより)



児童書だけど、大人でも楽しめる。
SNSの誹謗中傷に傷つき、人と話すことが嫌いになったもうすぐ中学3年生の
真奈。
春休みを利用して、亡くなった父の家族のいるハワイへ。

ハワイは行ったことないけれど、明るくて、のんびりしていて
自然が綺麗なイメージそのままの雰囲気。
そこで父親の姉(レオナ)やその家族。
一人でレオナの家の離れで暮らす祖母のハイディの元で生活し
真奈は色々なことを学んでいく。
ハイディは優しいけれど言葉は少な目。
目が不自由だけれど、家事や庭仕事もこなし、真奈はハイディと共に
動きながら色々なことを学んでいく。
そしてハイディの母(真奈にとっては曾祖母・イサ)のこと。

イサは16歳で日本から先に移民としてハワイに渡っていたクスジロと
結婚。クスジロは結婚当時35歳で見た目はもっと老けてみえたとか。
愛情がない結婚。
そんななか、子どもを産み、子どもを背負ってさとうきび畑で
1日10時間。週6日の労働・・・・・過酷すぎてビックリ!
ハイディの上に兄2人、姉2人いたけれど両親が相次いで亡くなり
その時、ハィデイは3歳で裕福な白人夫妻の養子になったと。


ハワイに移住した日本人の苦労は前にも読んだことがあるけれど
真珠湾攻撃の後、スパイ容疑をかけられたりというのは、今回初めて
知り、恐ろしくなった。
戦争でいつも理不尽な目に遇うのは普通に暮らしていた人々。


そういう先人たちの苦労の元に現在の日本の平和があるんだということを
改めて感じる。


真奈の元にSNSに誹謗中傷をしていた親友だと思っていたカレンから
メール(電話)が来たけれど、真奈は立派な対応をしたと思う。
それは強くなったから。
言葉では許すと言っても心では許せないは当然。

こういう本を中高生たちにたくさん読んでほしいな。
勉強になることも沢山の本だった。





                     ★★★★★
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