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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2017年11月


県警内部、全員敵!? 千葉県警の警察官が殺された。捜査にあたるのは、県警捜査一課で検挙率トップの班を率いる警部・高頭冴子。陰で〈アマゾネス〉と呼ばれる彼女は、事件の目撃者である八歳の少年・御堂猛から話を聞くことに。そこで猛が犯人だと示したのは、意外な人物だった……。
 思わぬことから殺人事件の濡れ衣を着せられた冴子。自分の無実を証明できる猛を連れて逃げ続ける彼女に、逆転の目はあるのか!? 冴子は真犯人にどう立ち向かうのか? どんでん返しの帝王と呼ばれる著者が贈る、息をもつかせぬノンストップ・ミステリー。

                (PHP研究所HPより)


高頭冴子警部、恰好いいぃ~!!

警察官殺しがまさかの警察官。
しかも高頭の直属の上司・玄葉。

殺人現場を偶然、見ていたのは、養護施設から脱走した8歳の少年・御堂猛。
上司の濡れ衣を着せられた高頭冴子と猛の逃亡劇!


猛が冴子のことを信頼できる大人だと認めていく。
そして逃亡の手助けをするのが、ヤクザ・宏龍会、ナンバー3の山崎。

逃亡先の大阪のある地区で潜伏生活。
そこは底辺の生活をする者たちのたまり場。
そこでも冴子と猛は、住人の佐古じいとセンセイに助けられる。


冴子の部下・郡山も頼りになる男。

でも敵が大きすぎる。
絶体絶命のピンチに追いやられ、ハラハラするけど、最後は気持ちいいどんでん返し。
スカッとした!


猛との別れは少し寂しかったけれど、猛の最後の言葉がいい。

本当にそうなったらいいな。
そんな話もまた読みたい。



                     ★★★★
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発行年月:2022年1月


民間の科学捜査鑑定所〈氏家鑑定センター〉。
所長の氏家は、女子大生3人を惨殺したとされる猟奇殺人犯の弁護士から
再鑑定の依頼を受ける。容疑者の男は、2人の殺害は認めるが、
もう1人への犯行は否認している。
相対する警視庁科捜研との火花が散る中、裁判の行く末は——

驚愕の結末が待ち受ける、圧巻の鑑定サスペンス!

                  (双葉社HPより)


新シリーズ第一弾?

民間に鑑定所を構えた氏家京太郎。
元は警視庁科学捜査研究所に勤務。


猟奇的殺人を繰り返した男は、医師の那智貴彦。
その犯行手口は、実に凄惨で想像するだけでゾゾ~ッとくる。
3件の殺人容疑で逮捕されるのだけど、三番目の被害者・医学生・安達香里を
殺したのは自分ではないと供述。

那智の弁護士・吉田は、氏家に再鑑定を依頼する。


裁判になるまでの過程が面白い。
真相が判れば、意外と簡単なことだったけど、そこに行きつくまでの
あれこれが、読ませる。

しかし、三番目の被害者を殺した犯人は、とんでもないな。
父親もそれを隠匿する行為に及ぶとは・・・・腹が立つ!


真実を追求することにすべての神経を注ぐ人たちの姿が恰好いい!


このシリーズ、今後も楽しみ。


                       ★★★



発行年月:2021年1月


先進医療は、最愛の人を奪っていった。どんでん返しの社会派医療ミステリ!
中学生の娘・沙耶香を病院に見舞った警視庁捜査一課の犬養隼人は、沙耶香の友人の庄野祐樹という少年を知る。長い闘病生活を送っていた祐樹だったが、突如自宅療養に切り替え、退院することに。1カ月後、祐樹は急死。犬養は告別式に参列するが、そこで奇妙な痣があることに気が付く。同時期に同じ痣を持った女性の自殺遺体が見つかり、本格的に捜査が始まる。やがて〈ナチュラリー〉という民間医療団体に行き当たるが――。主宰の謎の男の正体と、団体設立に隠された真の狙い。民間療法の闇を描き、予想外の結末が待つシリーズ待望の最新作!

                     (角川書店HPより)



最初の汲田姉妹の話がまずあって・・・姉妹が父親の命を救ってくれなかった、
そのため母親までも命を落とすことになった原因となった
帝都大附属病院を恨む。姉妹は大人になってどんな復讐をするんだろう?と
思わせる物語の入り。



末期の腎不全患者・庄野祐樹(15歳)は、犬養刑事の別れた妻と暮らす娘・沙耶香と
同じ病棟内に入院していたが、突然、退院。
その後は民間療法を受けていた。
が・・・急死。

死因は病死だったが、全身に痣があるのが気になり、犬養は独自に動く。
そして、同じように遺体に痣のある四ノ宮愛美(45歳)。
彼女は末期のすい臓がんを患っており、祐樹と同じ民間療法を受けていた。


民間療法を行う<ナチュラリー>の主宰は医師の織田豊水(本名・豊嗣)。
しかし、その主宰は、何者かに殺害される。


最初の話の汲田姉妹は、分かれ分かれに暮らし、苗字も変わっていたけれど
ずっと連絡を取り合って、いたんだろうな。
親が亡くなって病院を恨む気持ちもわからないわけではないけれど
こんな風に自分たちの人生を送ってきたのは、哀しい。



15歳の祐樹くんは、どんな気持ちで親の勧める治療を受けていたんだろう?
それを思うと、この姉妹のしたことは、許せないな。



読みやすいからササッと読めたけど、好きじゃない話。



                       ★★☆



発行年月:2020年10月


元裁判官で80歳を超えた今も信望が厚い高遠寺静と、中部経済界の重鎮にして車椅子の〝暴走老人〟香月玄太郎の老老コンビが難事件を解決する、人気シリーズ第2弾。
今回は舞台を東京に移し、玄太郎ががんを患った状況下で5つの事件に挑む!
静のかつての同僚たちが、次々と謎の死を遂げた。事件の背後の「悪意」の正体とは?

                    (文藝春秋HPより)



二人がコンビを組む話はこれ2弾目なんだ~。
あれ?最初のは読んだかな?記憶にないな・・・(^^ゞ


玄太郎氏は大腸がんステージⅢの身体で凄い活躍だなぁ~。
事件の真相を探るために手を組み長年働いて培った人脈を武器に奔走する二人。


5つの章に分かれているけれど、後半は、繋がった事件。


しかし、裁判官って凄い仕事だな。と改めて思う。


静が下した死刑判決によって殺意を抱いた犯人の娘には、同情する面もあるけど
やはり間違っている。
人を恨むことは自身の人生まで間違った方向に向かわせてしまう。


静の孫の円には、明るい未来があって欲しい。


しかし、玄太郎と静がこのまま再会出来ないのは寂し過ぎる。
是非、二人の話がまた読みたい!



                      ★★★★



発行年月:2020年12月


「誰にでも境界線がある。
越えるか、踏みとどまるか」
中山七里
2018年刊行の『護られなかった者たちへ』と同じく宮城県警捜査一課を舞台に、東日本大震災による行方不明者と個人情報ビジネスという復興の闇を照らし出していく。震災によって引かれてしまった“境界線”に翻弄される人々の行く末は、果たして。「どんでん返しの帝王」・中山七里が挑む、慟哭必至の骨太の社会派ヒューマンミステリー小説。
《あらすじ》
2018年5月某日、気仙沼市南町の海岸で、女性の変死体が発見された。女性の遺留品の身分証から、遺体は宮城県警捜査一課警部・笘篠誠一郎の妻だったことがわかる。笘篠の妻は7年前の東日本大震災で津波によって流され、行方不明のままだった。遺体の様子から、妻と思われる女性はその前夜まで生きていたという。なぜ妻は自分のもとへ戻ってこなかったのか――笘篠はさまざまな疑問を胸に身元確認のため現場へ急行するが、そこで目にしたのはまったくの別人の遺体だった。
妻の身元が騙られ、身元が誰かの手によって流出していた……やり場のない怒りを抱えながら捜査を続ける笘篠。その経緯をたどり続けるもなかなか進展がない。そのような中、宮城県警に新たな他殺体発見の一報が入る。果たしてこのふたつの事件の関連性はあるのか? そして、笘篠の妻の身元はなぜ騙られたのか――。


                   (NHK出版HPより)



なんとも切なく哀しい物語だった。


震災で行方不明になっている人の身分証を携帯していた遺体が発見。
一人は、女性で自殺。
もう一人は男性で他殺。


津波で流されたと思われる妻の免許証を持っていた、女性は鬼河内珠美。
両親は凄惨な殺人事件を犯した人物だった。

他殺された男性は、真希竜弥。コンビニ強盗に入り、店員を刺して懲役9年の
過去があった。



二人に共通しているのは、本来の名前では生き難いいうこと。
別の名前で生活していきたいという気持ちは理解できる。


二人に別の名前を与えていたのは、誰なんだ?となって
浮かんできたのは、闇の情報屋・五代良則。
彼の過去を調べるとともに、NPO法人<キズナ会>代表の鵠沼駿。
そして二人は、高校の同級生という接点。



二人の高校時代の話は、ちょっと青春小説みたいで良かった。
不良の五代と飄々と正論を述べる鵠沼が、あることを機に、接近。


3.11の震災の起きたとき、五代は、詐欺で刑務所の中。
塀のなかで悲惨な状況を見て、鵠沼の安否を気にしていた。




鵠沼は、大学卒業後、地元の税理士事務所で働いていた。
震災さえなければ、犯罪とは無縁の普通の暮らしを送っていたはず。


正しいことを常にしてきた鵠沼にとって、これは犯罪だけれど
彼なりの意義はあったのだと思うと尚更、切ない。


う~ん。
本当に重たい話だったな。


でも、こういう物語、読まないと、震災を実際に体験した人の
苦悩とかに気づかなかったりする。


最後の鵠沼の涙にも泣けた。


いろんな意味で、余韻が残る作品。


                     ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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