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読んだ本の感想あれこれ。
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51N2mQyQKnL__SS400_.jpg発行年月:2012年4月

山名順一・48歳・「主夫」兼「翻訳家」。
結婚20年目にして「離婚」という一大決心をした彼の家へ
突如ホームステイすることになったのは、
世界的ベストセラー作家の娘だった!? 

佐川光晴の新境地!!


                       (河出書房新社HPより)


面白かったぁ~!
翻訳家が主役の物語ってあまり読んだことないので、へ~と翻訳家の裏事情を垣間見たかんじで興味深かった。

そして、主人公の山名順一の奥さん・遼子もなかなか個性的で良かった。
妻は中学校の教頭で毎日、仕事を終えての帰宅は遅く、順一は家で家事をこなしながら遼子の帰りを待つ生活に辟易している。
こんな生活が続くのはイヤだと離婚を考えるが・・・・自分にはお金がないという現実。
そこに持ち込まれた話が、世界的ベストセラ-作家の娘をホ-ムスティさせてあげて欲しいという依頼。
それがうまくいけば・・・・・・。
ちょっとした計算も働きその話に乗る順一。

最初は、家事を全くやらない遼子をちょっとそれはないんじゃない?なんて順一にやや同情もしたけれど・・・・話の後半部分で、遼子の本音もわかり、順一にはやはりお似合いの夫婦なんじゃないか?と思いこの夫婦は本当に離婚しちゃうのかなぁ~?なんて心配になって・・・・


最後は、ほんわか良いかんじで終わってよかった♪

佐川さんの作品は、これで3作目だけど、人物設定がなかなか個性的でいいな。
またいろいろ読んでみたい!



 

★★★★
 

 
PR
516RFFQ5-IL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年11月


『おれのおばさん』続編、少年たちの旅立ち篇!
第26回坪田譲治文学賞受賞作『おれのおばさん』続編! 札幌の児童養護施設に暮す中学生たちも受験の時期。悩み迷い、新たな人生に踏み出してゆく。爽やかな感動が胸を打つ青春小説3篇収録。


                       (集英社HPより)


前作の内容をちょっと忘れていたけど、復習するような記述があったので、読みながら段々と思い出しました^^;

施設に暮らしている中学生・高見陽介が前作「おれのおばさん」の主人公だったけど、こちらでは3章に分かれて物語が綴られ、
最初の話<小石のように>では、柴田卓也が主人公。
三番目の話<おれたちの青空<では、陽介が語り手となって、陽介や卓也たちが卒業後の新しい進路に向かっていくまでが描かれていた。


ふたりが施設で暮らすようになった経緯を忘れそうなので記しておこう。


陽介は、銀行員の父親が顧客の預金を横領した罪で服役中。
全国でも有名な進学校に通っていたが退学を余儀なくされ、自宅も差し押さえられてしまう。
母親は陽介を姉の経営する養護施設に預け、自身は住み込みの介護施設で働いている。

卓也は、10歳の誕生日前日に父親を事故で亡くしている。
そして、その事故を機に自分が両親の本当の子どもではないことを母親から告げられ、居間まで優しかった母親から虐待を受けるという辛い過去を経験している。


二番目の話<あたしのいい人>は、施設を管理する陽介のおばさん・後藤恵子が主人公になって語られるおばさんの話が一番、面白かったかも。
彼女の生い立ちが綴られている。
離婚した喜男との出会いから別れなども書かれている。
おばさんの変わった経歴も興味深かった。
元々は医者を目指して勉強に励んで北大に進学、しかし、芝居に夢中になって大学を中退。
夫となる喜男と出会い、劇団を立ち上げる。娘(花)が生まれるが離婚。
その後、中学生だけを集めた児童養護施設を開く。
大学時代の友達との関係、別れた夫とのこと、娘のこと。
恵子の話だけでも、1冊の物語が完成しそう。


施設の中学3年生は陽介、卓也のほかにも3人。
健司、ありさ、奈津。
この3人の行方もちょっと気になる。

家庭に特殊な事情を抱えて施設に集まっている彼らだけど、みな、明るいのが良い。
悩みもそれぞれあるんだけど、逞しく自分で歩いていくだろう彼らの姿は清清しい。


また続編があるのなら嬉しいな。


★★★★

 
 
c241cf33.jpg発行年月:2010年6月

挫折なんて突き抜けろ!

ある日突然、父親が逮捕!
東京の進学校から一転、変わり者のおばさん率いる
札幌の児童養護施設の居候となった14歳の陽介。
さまざまな出会いに彼は・・・。
時代の閉塞感を突き破る、痛快青春スト-リ-!

    
                                       (集英社HPより)

主人がどこかで書評を読んだとかで、図書館から借りたのを、わたしも読んでみました。

主人公は、14歳の陽介なんでしょうが、養護施設を運営する母親の姉のおばさん・恵子の事が多く語られる。
陽介の母・令子とは、実の姉妹だが、ずっと仲たがいしたままだった、おばさん。
それはおばさんの破天荒さゆえか?
陽介の父は大手銀行副支店長だったが、銀行の金を横領、しかも愛人に貢ぐというとんでもない不祥事を起し、逮捕。
受験を突破し、有名私立中学に進学していた陽介の暮らしも大きく変わることとなる。

仲たがいしていた姉しか頼るところがなく、陽介はおばさんの元を母親と訪ね、そこで居候の身となる。母親は、父親と離婚しないことに決め、借金を返済する道を選び働く。

養護施設には中学生が14人。
いろいろな理由があって、そこにいる。

そして、おばさんの知り合いで、陽介たちの相談相手にもなる石井。
石井の学生時代の後輩・和田。

いろいろな大人たちにも、過去には辛いものがあった。

心に傷を受けながらも、お互いが支えあって生きている人達が、明るくて時に語る言葉が沁みる。

おばさんが養護施設をはじめるまでの経緯。
おばさんの夫・後藤とのこと。
登場する人達の背景にある人間関係を描き、どの人の話ももっと深く知りたいと思うものだった。


陽介は、進学校で学ぶ事より、重大な多くのことを学んだじゃないかな?

おばさんのユ-モアある考え方、バイタリティ溢れる生き様は、素敵だなぁ~と思った。

最後におばさんが選んだ道。
本当に、やりたかったことに再び挑戦すると決めたことも、驚いたけど、おばさんらしい。

みんなが前を向いて明るく進む姿が、心地よかった!

この表紙写真もいい♪


★★★★
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