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読んだ本の感想あれこれ。
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51bEIgcBNUL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年11月


壊れてゆく家庭、会社の倒産、倒壊するツイン・タワー、親友の死……
望んでもいなかった<人生の第2幕>

「男の本分は仕事」。それは幸せな人生ですか? 歳月を経て、夫婦がたどり着いた場所。働くとは。結婚とは。幸福とは。直木賞作家が描き出す、激動する時代の「家族」の物語。野心や出世のためというより、責任感と義務感で仕事をする。そんな普通のサラリーマンが今の時代は貧乏くじを引く。やりきれない現実の中で、どのようにして人生を立て直し、切り開いていくのか。最後に救われるのは-----


                                       (毎日新聞社HPより)


銀婚式という表題ですが、物語早々で主人公たちは離婚してしまう。
え?と驚いたけれど・・・・最後まで読むと、この表題の意味するところが何となくわかった。

主人公は男性。
高澤修平。証券会社に勤務し、アメリカに転勤となり妻・由貴子と6歳の息子・翔も一緒に移住。
しかし、妻の様子が次第に変化し、家から出たがらず、何をするのも気力がなくなり、日本に帰りたいと漏らし、ついに息子と二人で日本に帰ってしまう。
そして協議離婚が成立。

修平はその後、アメリカに一人残るが、突然、会社が倒産。
しかし、その後の処理に終われ帰国したのは、倒産から二年後。
その後の再就職先は、友人から紹介された損害保険会社に就職するが心労から体調を崩し、受診すると鬱病と診断され退職に追い込まれる。
そして、次は、これまた違う友人から紹介された大学の教師になる。

目まぐるしく職を変える高澤だけど、その場所ごとに多くのことを経験して、少しずつ成長していくかんじだった。

そして、離婚した妻のことをもっと大事にすればよかったというようなことも思ったり・・・・

離婚したけど、お互いが嫌いで別れたわけではないというところが、この夫婦が息子を介してずっと繋がっていけた理由かな?
高澤には、ちょっとした恋愛話もあるけど、結局はうまくいかず、いつも心のどこかで心配なのは、元妻や息子のこと。

年齢が50くらいだと親の介護問題もあったりで、由貴子も苦労していたけど、こういうことはリアルにいずれは自分にも?と身につまされる。

それから子どもの進学問題や結婚問題。
これらについても離婚した修平と由貴子だけど、連絡を取っていた。
別れていても夫婦と変わらないかんじ。

ラストは、成長した息子の翔が独り立ちして、元夫婦は、また新たな絆を結ぶのかな?という終わり方。
一緒に暮らしていようが、離れていようが、信頼出来る人が常にいるというのは心強い。

読み終えて、この表紙の絵を見ると、微笑ましい。


                                         ★★★★

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8a61af9d.jpg   発行年月:2011年7月

   科学に翻弄される人間の滑稽な姿を描く、現代の黙示録

   レアメタル入りのウナ ギ、蘇生した縄文時代の寄生虫、
   高性能サル型ロボット……
   科学技術発展の先に人類の幸福は本当にあるのか 
                           

                           (文藝春秋HPより)   



4つの短編からなる。
どれもとても面白かった!


「深海のELL」
駿河湾沖の漁に出た漁師たちが引き上げた大量の巨大うなぎ。
そのうなぎは異様なかんじで、目が異様にキラキラ。
体内にパナジウムを取り込んでいることがわかる。
プラチナと同様、希少価値の金属(レアメタル)をなんとか資源として使えないか?
パナジウムをうなぎから取り出す開発チ-ムが組織される。

「豚と人骨」
マンション建設予定地の地下で、見つかった大量の骨。
かなり昔の人骨と何やら獣のような骨。
調べた結果、獣は豚と予測される。
そして、骨の発掘調査に関わった者達に広まる異変。
大量の骨と一緒に蘇った寄生虫。

「はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか」
自分で判断して行動する猿のロボットに追い掛け回される女性の話

「エデン」
気づいたら異国の地でトンネル掘りの重労働をさせられることになった青年。
新世界を求めて63年間そのトンネルは掘られるのだという。


どの話も実際にはない話・・・・でしょう。
でももしかしたらこれに近いことはあるのかも?

全部面白かったけど、後半の2つが好き。
「はぐれ猿・・・・」は、最初は、なんとも異様なかんじでぞわぞわするような恐怖を読みながら感じるのだけど、ラストはちょっとほのぼのした気持ちになれる不思議な展開。

最後の「エデン」も最初は、変な世界から早く逃げ出せたらいいなぁ~と主人公の気持ちで読んでいましたが、ラストは、そういう生き方もありかな?
と今までの緊張感が取れて良い意味で脱力。


短編集だけど、内容はすごく充実で読むのが楽しかった!



 

★★★★★

 

 


 

efe43a55.jpg発行年月:2010年11月


異国の地を舞台にくり広げるサスペンス長編
ギリシア山奥で無人となった修道院に迷いこんだ美貴たち。かつて居た修道士たちは死に絶えたという。彼らは何と戦ったのか。今、村に蔓延する死は、聖なる祈りを破って現れた悪魔の仕業なのか?


                        (集英社HPより)



冒頭は、何やら不気味な景色の描写が続き・・・・これってわたしの苦手なホラ-もの?
と思い、続きを読むのを少し躊躇いました^^;

主人公の中山美貴は、妻子ある同僚との恋愛の末、左遷されてレバノンの現地駐在員として赴任。
そしたら内戦が起きて、職を失うというとんでもない目に合わされる。
しかし、この人、凄い!
転んだあとが強い!!

偶然、めぐり合った蜂蜜を求め、ギリシャの山の中まで出かけてしまう。
なんとまぁ~バイタリティのある女性なんだ!!
この主人公の行動力に拍手!!
彼女がどん底からどう這い上がるのかが気になり読み続けました。

でも、なんだか妙な雰囲気になっていく。
廃院となった修道院。
周りでも同じように廃院になった修道院がたくさんある地域。
次々に出る死人。

美貴が現地のガイド訳を頼んだ、ギリシャ人と結婚したが夫が3年前に亡くなっている綾子。
そして、ひょんな事から一緒に旅を続けることになる吉岡というバツイチの男性。

3人の日本人が旅する先々で出会う不思議な体験。

そして、綾子の繰り返される奇行・・・・・・やっぱりこれはホラ-なのか??と思った。

美貴以外の二人の今までの人生もなかなか波乱万丈なものがあり、それぞれの詳しい経緯をもっと詳しく知りたかった気もしたなぁ~。

ホラ-か?と思った謎の連続した死の真相は、まあ言われればそういうものか?と思うものだけど、キリスト教のことをもっと詳しく知っていたら楽しみ方も違ったかな?


美貴と吉岡の関係は、今後、少し違う展開になるのか?
蜂蜜・・・どんな味なのかな?


読後も、いろいろ想像してしまいました。


どん底まで落ちた美貴だけど、いろいろな体験を通して得た物を、きっと今後活かせそう。
美貴の逞しさには最後まで拍手!

ホラ-かとかなり途中まで思い続けたけど、一人の女性の旅を通しての体験記というかんじかな?
まあまあ面白かった。


★★★

 
6365efe9.jpg   発行年月:2010年2月


中学生のころ、特別な存在だった彼との再会。
「死」をふと身近に感じた、あの日から
置き去りにした「過去」へと揺れ動いていく------。


癌と診断されながら、ほぼ完治したように見えるなか、
彩子は夫から勧められた会員制プールに通う。
そこで声をかけられたのが、中学校時代の同級生・光洋だった。

当時は早熟で独特の雰囲気を放っていたのだが、
かつての面影はない。

しかし夫の言葉が、
時を隔てた再会に微妙な色合いを与えるのだった……
(「スターバト・マーテル」)

表題作ほか1編を含む、
悩める女性たちに贈る篠田流スパイシーな恋愛小説。


                                            (光文社HPより)


表題作の「スタ-バト・マ-テル」は、ちょっと重い。
乳がん手術後、卵巣に転移の可能性あり手術を待つ身の主人公・彩子。
夫は妻を励まし、常に前向きな態度でいる。
でも彩子には、その夫の態度がどこかしっくり来ない。
そして、夫の勧めで通い始めたプ-ルでかつて同級生だった男性・光洋と再会。
彼とのちょっとした思い出。
二人は度々会うようになり、クリスマスは夫婦で食事に来て欲しいと光洋に誘われる。
あら?単なる不倫話じゃないんだ?と思ったら・・・
そこからが、面白かった・・・・というかどんどん暗闇に進んでいったかんじ。

重苦しいかんじだったけど、主人公の彩子は、それで幸せだったのかな?
でも、彩子の夫の立場で考えるとちょっと辛いな。


もうひとつの話「エメラルド・アイランド」は
ある一組の結婚式が高級リゾ-トアイランドで催されるため、集った人たちの話。
結婚するカップルのほか、新婦の友人たちと新婦の母親。
そして、ツア-で参加し、同じ島に滞在の井原という中年男性。

新婦・千晶は母離れ出来ていないかんじで新郎・秀樹にちょっと同情しちゃいました^^;
千晶ママは、苦労して千晶を育てているらしく、なかなか愉快で好感持てたけど。

ドタバタした騒動が起きて、大変な目に遇うんだけど、なんだか楽しい。

ちょっと今までの篠田さんの作品とは違うかんじで面白かった。
こういう話もたまにはいいかも。

あまり頭を使わず楽しめる2作だったけど、大きな感動とかはなかったかも。

★★★
7bc308ed.jpg発行年月:2009年7月


田園を美しく輝かせる一瞬の光が、雪国に厳しい冬の訪れを告げる-----。封印されていた一枚の絵が脚光を浴びたとき、「閉じられた天才画家」は妻の元を離れ、郷土の人々の欲望と疑心がうごめき始める。著者の新境地を示す傑作長編!


                     (日本経済新聞出版社HPより)

読み始めから暫くは、これはどういう話の展開になっていくのか?
と全く、わからず少々、戸惑いましたが、それを過ぎると(1/4くらい?)、面白くなっていきました。

物語は、人気のあるタレント兼エッセイストが書いた書のなかに、世間では知られることなくこの世を去った画家「宮嶋哲郎」の絵を絶賛する件があり、読者の反響を呼び、雑誌に関わる仕事をしている男・橘が画家のことを自分で詳しく探ろうとする。

絵の所有者を訪ねながら絵を実際に見、悪くないと直感し、その画家の画集を出せないものか?と思う。

都会でなくずっと地元に留まり絵を描き続けた宮嶋を郷土の誇りと支え続けた人々にとっても画集により多くの人に認められることは嬉しいこと。
画集出版にも乗り気。

しかし、そこに大きな壁となった人物=画家の妻。

画家・宮嶋哲郎が世に知られ評価されることは嬉しいに違いないが、自分の把握していない絵については贋作と言い張り、画集に載せることを拒む。
その姿には狂気じみた感もあり不気味。

しかし、夫婦の歴史を知り、どれだけ妻・智子が画家・哲郎を献身的に支えてきたのかがわかるとその発言も納得出来る部分もあり・・・。

妻の元を一時離れ、寺にこもるように描き続けた作品が人には素晴らしい物と評価されるのは面白くなかったのでしょう。
「母子像」や「自画像」には特に嫌悪感すら抱く。

画家である夫が自分にとって全てであり、夫も同じであったはずと思いたい妻の強い思い。
その思いが起した事は、何とも身勝手な行動でした。

しかし、考えると結構、ここに出て来る人たちって身勝手な行動してるのね。
橘だって、智子を騙すこと言ってたし、絵を管理してる人たちも、本音の部分では自分たちの利益を考えてるでしょうし・・・
哲郎が世話になった寺の住職の後妻・多津子も結構、したたかで怖いなぁ~と思った。

最後の方、焼失したと思った絵は実は無事だった?の話は「え!?」と驚いた。

1千万で買えば、それは1千万の価値の物になる・・・なるほど・・・。

価値があると信じた物は、他に鑑定など無闇に頼まない方がいいんだろうな。
なんてちょっと思った。

読み応えあったし、面白かったけど、少々、疲れたな・・・^^;

そして・・・・この表紙のは、絵なのかな?写真なのかな?
物語にすごくよく合ってる!
なんだか不思議な魅力を感じます。

★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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