発行年月:2020年6月
【第15回中央公論文芸賞受賞作】
「ママがね、ボケちゃったみたいなんだよ」。
突然かかってきた、妹からの電話。
両親の老いに直面して戸惑う姉妹と、それぞれの家族。
認知症の母と、かつて横暴だった父……。
別れの手前にある、かすかな光を描く長編小説。
(集英社HPより)
48歳の智代の元に44歳の妹の乃理のから母がボケたと電話。
両親は、二人で暮らしていて、父親は姉妹が幼いことは、理髪店を営み
長女の智代にはいずれ店を継がせると理容師の道を進ませる。
が・・・店はたたむことになり、以来父は長女に肩身が狭い。
智代もそんな実家から離れ、距離をおく暮らしを長年続けてきた。
第1章から5章、それぞれ語り手は変わるが、ボケたサトミを中心に
その家族たちとの物語。
同年代の両親を持つ身としては、あまり真剣に考えたくはない現実を
突きつけられているようで、気分が沈むような物語だった( ;∀;)
桜木さんの作品はいつも楽しく読んでいるけれど、これはちょっと
★★
(集英社HPより)
48歳の智代の元に44歳の妹の乃理のから母がボケたと電話。
両親は、二人で暮らしていて、父親は姉妹が幼いことは、理髪店を営み
長女の智代にはいずれ店を継がせると理容師の道を進ませる。
が・・・店はたたむことになり、以来父は長女に肩身が狭い。
智代もそんな実家から離れ、距離をおく暮らしを長年続けてきた。
第1章から5章、それぞれ語り手は変わるが、ボケたサトミを中心に
その家族たちとの物語。
同年代の両親を持つ身としては、あまり真剣に考えたくはない現実を
突きつけられているようで、気分が沈むような物語だった( ;∀;)
桜木さんの作品はいつも楽しく読んでいるけれど、これはちょっと
★★
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発行年月:2019年6月
蔑みの視線も、親も先生も、誰に何を言われても関係ない。「どうせなるのなら、この世にないものにおなりよ」。その言葉が、生きる糧になった。カルーセル麻紀さんのことを、いつか絶対に書きたかった、という熱い思いが物語から溢れ出る。彼女の人生は、波瀾万丈、完全無欠のエンターテインメントだ!
(新潮社HPより)
北海道を舞台にした物語がつづく、桜木作品。
今回も同様。
哀愁漂う物語には北海道って合うなぁ~。
カルーセル麻紀さんの物語と知って読んだので、より一層、興味がわいて
最初から最後まで楽しめた。
家族のなかで、母親や姉が優しく、主人公の秀男は、救われただろうな。
でも、自分の居場所を見つけて自ら家を出ていく。
偶然、出会ったお姉さんのようになるたいという気持ちだけで
自分の意志のまま突き進む秀男。
華奢な見た目と違って逞しい。
つらい思いもしたかもしれないけれど、随分、多くの人に助けられも
したんだなぁ~。
芸能界に入って有名になる前までの話だけれど、芸能界に入ってからの
こともちょっと知りたかったなぁ~。
でも十分、面白かった!
★★★★
発行年月:2018年12月
――あなた、流れてゆくしかないのね。
北海道の東の街から流れ流れて沖縄にやってきたツキヨは、那覇の路地裏にある「竜宮城」で身体を売っている。奥歯の痛みに耐えられなくなったツキヨは、客に教えてもらったもぐりの歯医者を訪ねた。元歯科医の万次郎と名乗る男は、同居しているヒロキという青い眼をした若者の背に、モナ・リザのタトゥーを入れているところだった。ヒロキと気が合ったツキヨは、「竜宮城」を出て万次郎たちと暮らすことにするが――。
(光文社HPより)
舞台が温かい沖縄。
主人公・ツキヨは38歳の北海道出身。
体を売っている女性が主人公なのは、著者のお得意。
なんでこういう幸薄い女性たちばかりを書くのかな?
最初は、明るい雰囲気だったので、いつもと違うかんじかな?と期待したけれど・・・
やはり背負っている物はいつものパターン。
北海道での暮らしぶりは、悲惨。
本人は、それほど苦痛に感じていないのも、なんだか痛々しい。
元歯科医の万次郎と出会って明るい展望が?と思ったら・・・
ちょっとこの物語は、あまり好きじゃないな。
何が言いたいのかよくわからなかったし・・・・
暫く桜木作品は読むのやめようかな?
★★
発行年月:2018年7月
夢を追いつづけている元映写技師の男。母親との確執を解消できないままの看護師。一緒にくらすと決めたあの日から、少しずつ幸せに近づいていく。そう信じながら、ふたりは夫婦になった。貧乏なんて、気にしない、と言えれば――。桜木史上〈最幸〉傑作。この幸福のかたちにふれたとき、涙を流すことすらあなたは忘れるだろう。
(新潮社/発行)
桜木史上<最幸>・・・・^m^
そうそう、桜木さんはいつも幸薄い女性が物語の主人公だからね~。
今回は、ちょっと違った。
凄く幸せという雰囲気じゃないけど、こういう暮らしは幸せなんだろうな~
と読んでいるとしみじみ感じる。
看護師の妻・紗弓と映写技師だけど定職がなく、バイトのような仕事を細々と
している夫・信好。
子どもが居ない。2人暮らし。
信好は一人暮らしの母親の元に週に1度通い、病院への付き添いやら買い物の
付き添いなどをする。
が母親の事が疎ましい。
そんな母親が亡くなる。
なにかと用事を頼む母親なのに、肝心のときに連絡しないなんて・・・と
嘆きながらも母親を疎ましく思って居た自分を反省する信好。
紗弓も実家の母親のことが疎ましい。
表現がきつく、夫のことも何かと悪く言う母には辟易。
しかし、紗弓の父親が素晴らしい人。
大らかで、そんな母親のことを表裏がない人だから一緒にいるのが楽だという。
信好に仕事を紹介して二人で会話する様子も微笑ましい。
紹介されて勤務することになったのは映画評論家の岡田の自宅兼仕事場。
岡田も素敵な人。
独身だったけど、お見合いをして付き合い始めたデパートの宝石売り場の
大村百合とも良い関係を築いていく。
桜木さんのこんな物語もいいな。
うん、こういう物語の方がいいかも。
夫婦って、面白いな~とも思えるし、穏やかに暮らせる時間があれば
それはそれで十分、幸せなんだなぁ~と思えた。
桜木作品のなかで、一番好き!
★★★★★
発行年月:2016年9月
シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。
二人デ居タレドマダ淋シ、
一人ニナツタラナホ淋シ、
シンジツ二人ハ遣瀬ナシ、
シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。
(北原白秋「他ト我」より)
北海道釧路市の千代ノ浦海岸で男性の他殺死体が発見された。被害者は札幌市の元タクシー乗務員滝川信夫、八十歳。北海道警釧路方面本部刑事第一課の大門真由は、滝川の自宅で北原白秋の詩集『白金之独楽』を発見する。滝川は青森市出身。八戸市の歓楽街で働いた後、札幌に移住した。生涯独身で、身寄りもなかったという。真由は、最後の最後に「ひとり」が苦しく心細くなった滝川の縋ろうとした縁を、わずかな糸から紐解いてゆく。
北海道警釧路方面本部。新たな刑事の名は、大門真由。
(小学館HPより)
本を読む前にドラマ化されたものを観てしまった^^;
なので、大門真由は、柴崎コウの顔が浮かぶし、その他の人物も
ドラマの人の顔が・・・・。
お話は切ない。哀しい。
今までの桜木作品に共通した過去にある事情を抱え生きる女性の強さ
哀しさなどがヒシヒシ伝わってくる。
事件は一人の男性の死。
そこに関わってくるのは、ある姉妹の哀しい過去。
何かがもう少し違ったら、皆、昔のことは思い出話にして幸せに暮らせただろう。
なんとも言えない空しい気持ちになります。
ドラマも面白かった。
桜木さんの北海道を舞台にした作品の風景描写は、映像化することで生きたかんじ。
北原白秋の詩がジ~ンと沁みました。
★★★
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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