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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年2月


「肉を焼くことは、対話だ」ジビエを通して繋がる、ふたりの成長物語

始めたばかりの猟で遭難してしまった潮田亮二、35歳。
相棒の猟犬と共に途方に暮れていたところ、無愛想な猟師・大高に助けられる。
かねてからジビエを料理したいと考えた潮田は、大高の仕留めた獲物を
店で出せるように交渉する。しかし、あっさり断られてしまい――。
夢を諦め、ひっそりと生きる猟師。自由奔放でジビエへの愛情を持つオーナー。
謎の趣味を持つ敏腕サービス係。
ふつうと少し違うけど自分に正直な人たちの中で、潮田は一歩ずつ変わっていく。
人生のゆるやかな変化を、きめ細やかに描く、大人の成長物語

                    (角川書店HPより)


ジビエ料理は苦手なので、狩ったものを解体していくのを想像するだけで
ゾゾ~ッとなる(^^ゞ

でも、ハンターの大高とフランス料理のシェフ、潮田のコンビはいいな~。
最初は、ぎこちない二人の会話が、だんだんと親密さを増していくかんじは
嬉しい。

途中、大高が使用している小屋が燃えたり、ほかのハンターのライフルが盗まれたり
物騒な出来事が続き、動物を狩って肉に加工することをよく思わない人の
存在もあるんだと知る。

滅茶苦茶に殺しているわけではない、大高の考えをちゃんと知る機会があれば
また違うんだろうけど、色々な考え方をする人がいるんだな。
だからといって犯罪行為で意を唱えるのは違うと思うけれど・・・。

表題の意味もわかった。

みかんを食べていたひよどりの料理・・・・想像するとやはり・・・(^^ゞ
ひよどり、庭にもよく来るしな~。

でも、大高と潮田みたいな人から作られたジビエ料理なら
ちょっと食べてみたいかも。


                        ★★★
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発行年月:2018年5月


 気づいたら病院のベットに横たわっていたわたし・三笠南(みかさ みなみ)。目は覚めたけれど、自分の名前も年齢も、家族のこともわからない。現実の生活環境にも夫だという人にも違和感が拭えないまま、毎日が過ぎていく。本当のことを言っているのは誰?何のために?をつかれているの?何を信じていいのかわからない不安が続くなか、夢に現れる、心から好きだと思える人に救われていた。

                     (角川春樹事務所HPより)



本に纏わる話かと勝手に想像していたら・・・・
なんだか恐ろしい話でした^^;

目覚めたら病院のベッド。
記憶を失っていた・・・。自分の名前も。自分の家族も。


夫という愼也の事が何故か好きだと思えない。
そして夢に出て来る男性のことを好きだと思う。
その男性の正体は・・・・愼也の弟・晴哉だった。


義姉のユミと愼也は晴哉を嫌っている様子。
認知症の義母に訪ねると「あの子をゆるしてあげて」と。


謎の真相がわかってくると、晴哉のとった行動は許せるものじゃないと思った。
そして愼也のやったことも。

南の最後の決断は正しいと思う。


早く三笠家とは縁を切って、幸せになってほしいな~。


晴哉のよき理解者・渚にも幸せになって欲しい。



                        ★★★



発行年月:2017年11月

大阪郊外の巨大団地で育った小学生の友梨(ゆり)はある時、かつての親友・里子(さとこ)が無邪気に語っていた言葉の意味に気付き、衝撃を受ける。胸に重いものを抱えたまま中学生になった友梨。憧れの存在だった真帆(まほ)と友達になれて喜んだのも束の間、暴漢に襲われそうになった真帆を助けようとして男をナイフで刺してしまう。だが、翌日、警察に逮捕されたのは何故か里子だった――
幼い頃のわずかな違和感が、次第に人生を侵食し、かたちを決めていく。深い孤独に陥らざるをえなかった女性が、二十年後に決断したこととは何だったのか?

社会に満ちる見えない罪、からまった謎、緻密な心理サスペンス。
「読者を引っ張らずにおかない独特の謎」「行間からにじみ出る緊張感がすごい」「自分にもなじみのあるこの関係性と舞台に引き込まれた」雑誌連載中から反響続々。
「サクリファイス」の著者が女たちの焦燥と決意を描く、傑作長編!!

                      (文藝春秋HPより)


友梨、里子、真帆・・・3人の少女が大人になるまでに起きたいろいろなこと。

小学校時代は、友梨と里子。
中学に入って真帆がそこに加わる。

ただの仲良しな友だちというのとは、ちょっと違った関係。


幼い時に育った環境ってその人の人生を大きく左右するんだと痛感しちゃう話。
こういう集合住宅で暮らしていると、近隣の家族の情報も筒抜けみたいな
ところあって、息苦しいかんじ。

幼いとき、里子を助けてあげられなかったという気持ちがその後の友梨の行動に
影響を与えてしまう。

この3人に起きた出来事を語るのが友梨という設定で、それを聞くのが作家の
わたしという設定。
そして作家のわたしも友梨たちと同級生で同じ中学に通っていた。


最後に知らされる真実にも驚かされた。

巧いなぁ~。

ちょっと湊かなえさん風の物語で重たかったけれど、最後まで一気読み!


いろんな話が書ける作家さんだな~と感心。


                        ★★★★
 




発行年月:2017年4月


 氷野照明に勤める奈良瑛子が近所で見つけたのは、カフェ・ルーズという小さな喫茶店。そこを一人で切り盛りしているのは、かつての同僚・葛井円だった。海外の珍しいメニューを提供するカフェ・ルーズ。旅を感じられる素敵な空間をすっかり気に入った瑛子は足しげく通うようになる。会社で起こる小さな事件、日々の生活の中でもやもやすること、そして店主の円の秘密――不思議なことに世界の食べ物たちが解決のカギとなっていく。読めば心も満たされる“おいしい”連作短編集。

                       (双葉社HPより)



元後輩・円が営むカフェに通う瑛子。
円は月始め1日から8日は店を休んで海外旅行。
旅先で見つけた美味しいものをカフェで提供。

カフェの雰囲気がいい。
会社に居た時よりずっと良い人間関係を築く円と瑛子。

そして、ちょとした謎を解決する。


終盤は、円のこと。
祖母の遺産を相続し、祖母の家を改築して開いたカフェだけど、それが
近親者との諍いの元になっていたとは。


しかし、それもなんとか解決しそうな終わり。

最後の円のカミングアウトには、ビックリしたけど、なるほど
その伏線は言われて見ればあったな。。。
流石、こういうところ巧いなぁ~。


出て来る世界中のお菓子も美味しそうでした!
表紙の苺のスープが可愛い♪
でも本場のザッハトルテが気になる。
甘くない生クリームと共に食してみたい。



                        ★★★★



発行年月:2016年12月


 

絶品料理の数々と極上のミステリをどうぞ!

下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルは、スタッフ四人、カウンター七席、テーブル五つ。フランスの田舎を転々として、料理修業をしてきた変人シェフ三舟さんの気取らない料理と、身も心も温めてくれるヴァン・ショーは大人気。そして、実はこのシェフ、客たちの持ち込む不可解な謎を鮮やかに解く名探偵でもあるのです。
豚足をめぐる少年と母親の再婚相手との物語、おしゃれな大学教師が経験した悲しい別れの謎、消えたパティシエが残した言葉「マカロンはマカロン」とは?……等々、胸を打つ話ばかり。ブーダン・ノワール、豚足料理、マカロン、ベリーのタルト……メインディッシュもデザートもきっとご満足いただけます。

                    (東京創元社HPより)



ビストロ、パ・マルのお客さんたちの謎解きあれこれ。

フランス料理の勉強にもなります。
知らない料理の知識も増える^m^

心温まるものもあれば、ちょっと苦い思いのする物語もあり

表題作<マカロンはマカロン>は、トランスジェンダーのパテシエのお話。
なるほどね・・・・。というかんじだけど、他に、もっと感動的な話があったのに
なぜ、これが表題作なんだろ??


感動的だったは<ムッシュ・パピヨンに伝言を>かな?
いつも蝶ネクタイを着けている大学の教師西田氏の思い出話。
リヨン滞在中に知り合ったパン職人のジュリー。
ブリッオッシュを最後の渡され病気療養するからと言われたきりその後は会えず
彼女の大家から「病気で亡くなった」と聞いた。

が。。。三舟シェフは、彼女が本当に言いたかったことの意味をブリオッシュの
パンの由来から推理。

ああ、このあと、西田氏はジュリーと再会出来たんだろうか?



どの話も楽しめた。
このシリーズは面白いな。

                     

                      ★★★★

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