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読んだ本の感想あれこれ。
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5143RQiM5ML__SX230_.jpg    発行年月:2012年9月(文庫)
           *単行本は2000年4月(理論社で発行)


小学五年生のミオと妹のヒナコの毎日は、小さな驚きに満ちている----。
『頭のうちどころが悪かった熊の話』の著者の初期傑作。


                      (ポプラ社HPより)





小学校5年生の頃の女の子の気持ちがよ~く表されていました!
特に下に兄弟の居たひとには、共感できるエピソ-ドが最初の話で出て来て
自分も弟がいるので、お姉ちゃんだから味わう、ちょっとした理不尽さを思い出して
ちょっと懐かしい気持ちにもなりました。

短編連作の形で6つのお話が収録。
表題の「天のシ-ソ-」は4番目のお話。
2ヶ月前に転校してきた男子・佐野くんのことをお友達のエリちゃんと探る話。
放課後、後をコッソリつけて家まで行って、佐野くんのお父さんらしい人を目撃。
何やら作業の途中らしく薄汚れたその姿を見て思わず、笑ってしまった。
そして佐野くんもそんな父親のことを避けるような素振りをしてしまう。

ミオちゃんの優しいところは、そんな風に後をつけていって、笑ってしまったことを悪いことをしたと思って佐野くんに謝るところ。
そして佐野くんも自分も父親を避けてしまったと話し、二人は公園のシ-ソ-に乗る。
どちらの罪が重い?と考えるミオたち。


ほかの話もそうだけど、普通ならそんなに深刻に受け止めなくてもいいんじゃない?というようなことでもミオは結構、思い悩んでしまう性格のよう。
優しい良い子だけれど、このまま大人になると、気苦労が耐えない人になりそうだな・・・。
なんてちょっと思ってしまった。

でも、どの話も好き。
ちょっと切なかったりするけれど・・・・。

この文庫本の表紙も可愛いなぁ~。


★★★★★

 



    
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51tUGd9r9ML__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年4月


歴史的なプロジェクトを支える、15の職業と、そのしごとばを大公開! スカイツリーが完成するまでの建築過程や、タワーの秘密も満載。豪華しかけページには、「スカイツリー大解剖図」も収録。  【収録職業】 設計士/鉄工員/現場監督と職人/クレーンオペレーター/照明コンサルタント/エレベーター工/広報/地元の人びと



                                         (ブロンズ社HPより)


浜松市出身の絵本作家さん。
しごとばシリーズ最新刊は、今、話題の東京スカイツリ-。
2年半の間、足を何度も運び、関係各所に取材し、完成させたという本書。
絵本としては、勿論ですが、このなかに書かれている情報の多さにはビックリです!!
どの頁にも本の隅から隅まで、びっしりと絵と解説があり、見ていて飽きません。
いつまででも眺めていられるかんじ。

スカイツリ-製作に関わった人たちの仕事の様子が、丁寧に描かれていて、これは実際に関わった人たちにも思い出になる本だろうなぁ~なんて思ってみてました。


付属資料としてある エッセイマンガ 東京スカイツリ-取材日記も
またまた面白く、取材初日の様子から絵本完成までの記録ですが、のりたけさん、本当にお疲れ様でした!!と言いたくなるほど。


これは何か賞を貰ってもいい本だと思う。
のりたけさんの2年半をドキュメンタリ-番組として、何処かの局で作ってないかな?
なんてことも思ったり・・・。

兎に角、たくさんの人に手を取って欲しいなと思う本です♪


それから・・・・・
のりたけさんのブログもすごく好きで度々チェックしてます。
優しいパパとしての一面も見られてすごく、ほのぼのとした良いブログです。

よかったら、こちらから飛んでみてください♪



 
★★★★★
51oYUe8QPcL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2010年7月


会員それぞれが自作の怪談を披露しあう〈怪談クラブ〉。
ぞっとする話から切ない話、滑稽な話まで、
多彩な怪談をご堪能ください



                                        (偕成社HPより)



図書館の児童書コ-ナ-で目に留まり、借りて来ました。
怪談話はあまり好きじゃないんだけど・・・子ども用なら怖くないか?と。

これはシリ-ズ物で、本書は3作目みたい。
大学教授の西戸先生が、毎月第二土曜日に開く「怪談クラブ」で、生徒や先生が一人ずつ話す怪談を集めたもの。

ここでは7つのお話が披露。
「口さけ女」
「ある城下町の人力車」
「十四号ボ-ト」
「とおり道のエレベ-タ-」
「いっしょに乗ってもらえませんか」
「ブル-トレイン臨時停車」
「ナンバ-プレ-ト」


一人ずつが話をして、それが終わると参加した者たちで、その話の感想を述べる。
その場に置かれた状況を想像すると、結構怖い。

特に怖かったのは、「とおり道のエレベ-タ-」。
エレベ-タ-って、狭い空間だし、誰が乗ってくるかわからないから普通でも結構、緊張する乗り物だけど、ここの話の設定は、怖い。
ビルのなかで働いている父親の元に夜食を届ける高校生の話。
夜、ひとりでエレベ-タ-に乗る・・・・これだけでも何か不安なかんじなのに・・・(;O;)

一人で静かな夜、読んでいたので、本気で怖くなった(笑)


ちょっと面白かったのは「いっしょに乗ってもらえませんか」。
彼女と遊園地デ-トを約束した大学生が、その待ち時間に高校生のグル-プに6人乗りのジェットコ-スタ-に乗りたいけれど、一人足りないのでいっしょに乗って欲しいと頼まれ同乗する話。

不思議な話だけど、この大学生が高校生たちに誘われるまでの話が面白かった。
そして、話を終えたあとのみなの感想も一番、盛り上がっていたかんじ。


シリ-ズ前2作は
「ひとりでいらっしゃい」と「うらからいらっしゃい」
この2作も読んでみたいなぁ~。

児童書だけど、大人でも楽しめました(^^)


★★★
 
 
51JN9CDJDKL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2005年10月


あるきっかけで少女サキが住むことになった古びたビル。
長い間に、ビルには住んだ人たちの秘密がふりつもっていました。



                      (フレ-ベル館HPより)




お母さんの友達が営む画廊があるビル内に、家の改装中、1ヶ月間だけ住む事に決めたサキたち家族。
ビルは古くてちょっと不気味な雰囲気もあるけど、なんだかドキドキするサキ。
部屋には家具がついていて、大きな古びたタンスを開けると、そこに帽子がひとつ。
サキはその帽子が気に入って、早速、被ってビル内を探検。
そして、女の子・育ちゃんと出会う。
育ちゃんも自分が被ってる帽子とよく似た帽子を被っている。
ずっと前からビル内に住んでいる育ちゃんに案内してもらって、ビルのなかをあちらこちら見て廻るサキ。
モグラのおじさんを紹介してもらったり猫の事務所のなかを覗いたり・・・。

サキと育ちゃんは本当に仲良しになって・・・・
育ちゃんのおばあちゃんにもふたりの関係のような仲良しの友達との思い出が、このビルの中にあったと知る。
そして、その仲良しさんだった人との再会も!

偶然が重なって、なんとも素敵な人と人との繋がりが生まれる。

最初は、ちょっと不思議な育ちゃんは、実在しない女の子?なんて思ったけれど
それは間違いでした^^;

不思議なことは、全てわけを知れば、不思議ではないことだった。
それがわかるまでの過程が面白かったけど。

楽しい物語でした♪♪

出久根さんの絵も物語をより一層、楽しくしてくれていました!

★★★★★
 
51oVQLYK6nL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年6月

“迷っても、扉をあけて進め。”
十一月荘ですごした日々を、爽子は「物語」に書きはじめる――。
「ちょっと大人の青い鳥」スタート!

二か月だけ「十一月荘」で下宿生活をすることになった中学二年生の爽子(そうこ)は、個性的な大人たちや妹のようなるみちゃんとの日々、そして、「十一月荘」で出会った耿介(こうすけ)への淡い恋心を物語にかえて、お気に入りのノートに書きはじめる。
「迷うことがあっても、十一月なら前に進むの。」閑(のどか)さんの言葉に勇気づけられ、爽子は少しずつ、考えるのをさけていた転校後の生活にも、もっと先の未来にも、希望を感じられるようになってゆく。


         
                          (講談社青い鳥文庫HPより)

先日に引き続き、読んだ高楼方子さんの本。
これまた児童書で、青い鳥文庫から今年発行された本。

でも、この本、過去に2度発行されていて・・・
最初は1999年にリブリオ出版から単行本で、2006年には新潮文庫でも出ています。

今回の出版にあたっては改稿し全体にルビをふり、イラストは高楼さんの実姉による千葉史子さんのイラストを多数加えての贅沢な本になっています。

わたしは、今回初めて読みましたが・・・
これは、素晴らしい本です!

内容はお父さんの転勤により東京への引越しが決まった一家の長女・爽子は、自分だけこの地に残りたいと告げ、偶然、見つけていた「十一月荘」で下宿することになる。
ただし、期限は二学期が終了するまで。

十一月荘の住人は・・・
管理人の閑(のどか)さんは、独身で、元は英語の教師。
小学1年生のるみちゃんとその母親のふくこさん。
建築家の苑子さん。

さんとふくこさんと苑子さんは高校の同級生で、元々、十一月荘は同級生たちで老後は一緒に暮らせたら良いねと若い頃から言っていたのを実現させようと閑さんが自宅を建て替えて作ったものだそう。

爽子は、そんな十一月荘の住人たちと家族のような暮らしをし、自分ひとりでもキチンと生活しようと勉強も頑張る。
住人たちとのやり取りが温かい。
さんの元に英語を習いに通う中学3年生の耿介(こうすけ)君への想いも年頃の女の子の気持ちが初々しく描かれていた。

そして、爽子が書く物語が途中で登場するのだけど、これがまた面白い。
これだけでまとめても一冊の本が出来そう。
「ド-ド-森の物語」と題した物語は、森の住人である動物たちが出てくるのだけど、爽子の実生活のなかに登場する人物だったり、ぬいぐるみだったりがモデルで、話の内容も、実体験にシンクロしていく。
物語に書いたことが、実際の生活のなかでも似たようなことが起きたり・・・

そして、やがて東京の家族の元に向かう爽子の気持ちの変化もここで生活し、いろんなことを感じたがゆえの成長の様子が見えたようで、微笑ましかった。

素敵な体験が出来た爽子が羨ましい!

挿画もとても素敵!

この本は、何度でも読み返したいかんじ。
特に11月に読むのがいいかも。。。。

あ~楽しいお話でした。

高楼さんの本、絵本ばかりを読んでいたけど、もう少し大きい子向けに書かれた本も凄く良いので、未読のものを順番に読んでいこうかな?



 
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