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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2006年11月


『かはたれ』から4年後、八寸は、ふたたび長老の言い付けで、人間界へ出かけることになった。今回は、なぜか中学校の古いプールに棲みついてしまった高貴な血筋の河童、不知を河童界に連れもどすという使命を帯びていた。その中学で、3年生の麻と八寸は再会を果たし、麻の協力で、不知は、すでに命を落とした人間の友だちを待ちつづけていることがわかる。不知の持つ霊力で時間を遡り、不知とその友人を再会させようとするが…。


                 (福音館書店HPより)




「かたはれ」から4年後のはなし。

八寸は長老から頼まれて、人間界から戻らない美しく賢く特別、霊力も強い
月読み族の生き残り・不知を連れ戻すために再び麻と暮らした思い出の
場所へ向かう。


不知が棲みついているのは、学校の古いプール。
なぜ、不知はそこに居続けるのか?
それには、不知と司という少年が交わした約束があったから・・・


八寸は今度は河童の姿のまま、長老から《見え隠れの珠》を首にかけて
もらう。
姿を隠してくれるが水系のものは見えてしまうという。
雨に濡れたり、くしゃみや鼻水にも注意。


八寸は不知にはすぐに会える。
けれど、どんなに説得してもダメ。
プールで誰かを待っているらしいけど誰を?

そして懐かしい麻とチェストタンとも再会する。
麻は14歳になり、身長も160cm近く、チェストタンは年をとり
活発に動き回ることはなくなっていた。


学校で河童らしきものを見たという騒ぎが起き、焦る麻。
そして随分、前にも同じような騒動があったことを知る麻。
その時、少年で河童を見たといった二階堂晋を探し、会って話をする。
二階堂晋の祖母がお屋敷で働いていた時にお屋敷の坊ちゃんと
銀色の人が楽しそうに話しをしている光景を見たという話も。

そのお屋敷の坊ちゃんは天辰司。
銀色の人は不知。
不知は、司を待っていた。

司と不知の話は、なんとも哀しいものだった。
楽しい時間を過ごしていたのに、戦争が始まり、司は戦場へ。
帰って来たけれど右腕を失い、大好きなヴァイオリンが弾けなくなる。
それでも学校の臨時教師として働いていたが、学校に爆弾が落ち
校舎の梁の下敷きになった司。
火の手が迫る場で不知はなんとか司を助けようとするが
司は「プールのところで待ってろ!後で会えるから・・・」と。
そのまま司と会うことはなく時が過ぎて・・・


麻は学校のピアノを弾いている河合くんを偶然、会い
2人は同じ小学校から来ていて、以前、虐められていたときに麻に助けられた
という話をする。
なんとなく、麻は河合くんになら八寸や不知のことを話しても大丈夫
だと感じ、勇気を出して話す。
それから、なんとかして不知を救う方法を一緒に考える。
河合くんも良い子だな。

八寸や不知の姿も河合君にはすぐに見え、なんとかして音楽で記憶を
取り戻せないかと探り、偶然、フルートで吹いた曲に不知が
「もういちど吹いて」と頼み、その音色が時空を超えた司の元へも届く。


不知と司の再会は短い時間だったけれど、不知はそれによって
八寸と散在ガ池に戻ることを決める。


再び、麻は八寸と別れることになるのだけど。。。。
河合くんと二人、共通の思い出が出来たし、また会える方法も残して貰えた。


この話の続きはもうないのかなぁ~。

ステキな物語だったなぁ~。




                     ★★★★★
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