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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2016年11月


 何が“普通”になるのかは、誰にもわからないのだ。
ママ友の不倫疑惑、熾烈な保活、過酷なお受験、驚愕のお誕生会、そして――。保育園に通う一男一女を抱える鶴峯家。家族の幸せを守るべく、新米騎士(ナイト)が右往左往しながら奮闘中!

鶴峯家
パパ 裕(35)   会計事務所に勤務。家族を愛するイクメン(?)
ママ 志保(35)  オーガニックコットンの専門ブランド『merci』を起業
長女 莉枝未(5) ゆりの木保育園メロン組
長男 琉大(2)  ゆりの木保育園イチゴ組

                     (光文社HPより)



ちょっと一般家庭とは、違う人たちの話かな?
それにしても都会でのママたちの育児は大変。

小学校受験のための塾での話はビックリ(@_@;)
二人めの出産が受験の時期と重なると非難されるって・・・・恐ろしいわ~。

お誕生会の話も同じくビックリ\(◎o◎)/!


でも、鶴峯家のパパは理想的なパパだなぁ~。
育児を母親任せにしないで、ママ友とも上手く付き合えて

最後の長男・琉大くんの言葉が遅いという志保の母親からの指摘や意見にも
ハッキリと口出ししないでほしいという旨を伝えて男らしい!!


もうこういう子育てを終えた身なので、楽しく読んだけど
まだこれから結婚して・・・とかこれから出産とか言う人が読んだら
気が重くなりそうな物語かな~?^m^


                        ★★★
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発行年月:2016年7月

「直木賞の時に帰ってきます」

あの日、この場所で交わした約束があった。
渾身の感動長編、堂々の完結。

辻村深月が本当に書きたかった物語!

昭和46年、新館への建て替えを経た東京會舘。
緊張で肩を震わす舞台女優、東日本大震災の日、直木賞授賞を知らされた青年......
優しさと慈しみに満ちた物語は、ついに終章(フィナーレ)へ

                  (毎日新聞出版HPより)



上巻も良かったけれど、下巻がまたいい!
どの話も感動した!

<第6章 金環のお祝い  昭和51年(1976年)1月18日>
今年金婚式を迎えるはずだった夫は他界して2年。
建築士だった夫に初めて東京會舘に食事に連れて来て貰い緊張しながら
フルコースの仏蘭西料理を味わった思い出もある。
久しぶりに訪れ、新しくなった東京會舘内を見て廻るうち、旧館にあったものに
再び出会え、夫の姿も見える気がした。


<第7章 星と虎の夕べ  昭和52年(1977年)12月24日>
毎年恒例の越路吹雪のショーのある日。
営業事務所に配置換えになり2年目だが未だに接客に慣れない志塚(21歳)。
上司に頼まれ越路吹雪のマネージャー・岩谷時子を探して来るように言われる。
越路が「虎をかいてもらわなきゃ困る」と言っているという。


<第8章 あの日の一夜に寄せて  平成23年(2011年)3月11日>
久しぶりの友と再会するため東京に。
そして大きな地震に遭遇。地下鉄もJRも不通になり行き場に困る。
クッキングスクールで自分たちが最初に会った東京會舘ならば・・・と
4人で向かい、電車が動くまで居ても良いと快く滞在を許してくれる。
翌朝、電車が動き、それぞれ帰路に。
家では、東京會舘のクッキングスクールのシニアクラスに通う夫がカレーを
作って待っていてくれた。


<第9章 煉瓦の壁を背に  平成24年(2012年)7月17日>
5回目の正直で直木賞受賞した作家の小椋真護。
受賞が決まったら東京會舘。
その東京會舘に初めて行ったのは中学生のとき。
単身赴任中の父親が群馬に住む母と自分を食事に誘ってくれた。
高校合格のとき、大学入学前にも。
そして大学入学前の食事で進路のことで大ゲンカになり以来、疎遠に。


<第10章 また会う春まで   平成27年(2015年)1月31日>
大正11年創業にして93年目で2度目の建て替えが決まった東京會舘は
平成30年の春までの3年間休業する。
その最後の日、最後の結婚披露宴が行われる。


歴史ある東京會舘の物語。
そこで多くの物語が実際、生まれてきたんだなぁ~。

どの話に登場する従業員の心遣いが温かくて、接客のお手本というかんじ。
上巻で出て来た人が再び年を経て下巻で登場するのも嬉しかった。
皆が幸せになれる話は、読んでいて楽しかった!

まだ一度も行ったことがない場所ですが、いつか行ってみたいな~。


                        ★★★★★
 



発行年月:2016年7月


 ここは夢が生まれる場所。

華やかなる"社交の殿堂"。
大正、昭和、平成という時代を情熱的に生きた人々を、鮮やかな筆致で描き出す。
直木賞作家が贈る、一つの建物の〈記憶〉をたどる長編小説。


大正11年、丸の内に落成した国際社交場・東京會舘。
海外ヴァイオリニストのコンサート、灯火管制下の結婚式、未知のカクテルを編み出すバーテンダー......。
変わりゆく時代の中、"會舘の人々"が織り成すドラマが読者の心に灯をともす。

                 (毎日新聞社HPより



上巻は5章からなる。
大正11年の創業から、東京オリンピック開催の昭和39年までの物語。
章ごとに東京會舘に関わって来た人たちが主人公になる。

先の話で出て来た人が、後の章で、ベテラン従業員になっている様子を
知れたりするのも楽しかった♪

<第1章 クライスラーの演奏会 大正12年(1923年)5月4日>
金沢から久しぶりに上京した寺井承平。
作家になる夢を持つ続けつづけている。
東京会館で開催されるクライスラーの演奏会チケットを東京在住の友が送って
くれた。
演奏会に感動し、折角なら東京会館に寄ってから帰ろうと向かい、偶然
演奏会終わりのクライスラーもそこに!


<第2章 最後のお客様   昭和15年(1940年)11月30日>
東京会館に創業時からボーイとして勤めて来たが、辞めることに。
これからは、政府のもとで管理されるという。
第1章でも登場のボーイ。


<第3章 灯火管制の下で  昭和19年(1944年)5月20日。>
今は政府の管理下に置かれる旧東京会館で結婚披露宴を行う
第1章で登場の青年は作家として成功している


<第4章 グッドモーニングフィズ  昭和24年(1949年)4月17日
バーテンダー見習いの枡野。
戦後、再び東京会館は政府から戻されたが、
アメリカ人高級将校のための宿舎とクラブにするということで
アメリカン・クラブ・オブ・トーキョーに
その後更に、ユニオン・クラブ・オブ・トーキョーとも呼ばれる。
そして、昭和27年にはGHQによる接収解放で再び日本人の元に。
名前はそのまま東京会館から東京会舘に。


<第5章 しあわせな味の記憶 昭和39年(1964年)12月20日>
東京会舘の初代製菓部部長を務めてきた勝目。
退職し、久しぶりに東京会舘を訪れ、チーフバーテンダーになった枡野に会う。
懐かしい話をし、帰るとき、お土産の製菓を購入しようとしている夫婦の
会話に思わず加わる。



時代背景を描きながら東京の歴史も感じながらの物語。
最後の話が好き。
東京會舘のクッキー、今度お土産で誰か買って来てくれないかな?

東京に縁がないものでも楽しめるのだから、東京會舘を知っている人なら
もっと楽しめる物語でしょう。

下巻も読むのが楽しみ!


                         ★★★★






発行年月:2015年6月


 出産を巡る女性の実状を描く社会派ミステリー

親子3人で平和に暮らす栗原家に突然かかってきた一本の電話。
電話口の女の声は、「子どもを返してほしい」と告げた――。

               (文藝春秋HPより)




色々と考えさせられる話でした。
物語は、二人の女性が語る形式。

ひとりは、同い年の夫と職場結婚し、35歳で不妊治療を始め
治療を断念し、養子縁組によって生まれたばかりの男の子を育てることに
決めた栗原佐都子。


もう一人は、中学生で好きな男の子と交際するうちに妊娠し、気づいたときには
堕胎出来ない時期で出産をした片倉ひかり。



物語の冒頭は、佐都子の元にひかりが電話で「子どもを返してほしい。それが
ダメならお金を用意してほしい」というもの。


そこから、二人の女性のそれまでのことが描かれる。

佐都子もひかりも常識ある人だなと思った。
佐都子の夫・清和も優しく不妊治療の際も協力的で、不妊の原因が自分に
あったと知っても自暴自棄にならず、二人にとって最良と思える決断を
話し合って決め、子どもを引き取り朝斗と名付け大事に育てて来たんだな~と
最後にわかった。

ひかりも無知で子どもを妊娠し、その後、両親や親戚から追い詰められ高校生で
家出し、苦労して生活していた。
お金に困り、栗原家に脅迫めいた電話をしてしまったけれど、そうするしか
なかったんだと思えた。


ひかりの出産後のことが辛かったけれど
最後は、救いがあって良かった。

この後、どうなるんだろう。

朝斗が幸せに成長するといいな~。
そして、ひかりも幸せになれるといいな。


                          ★★★★



発行年月:2015年11月


 「好きなものが多すぎて、ごめんなさい!」作家になる前から、作家になってから、夢中で追いかけてきた小説、漫画、アニメ、音楽、映画、美味しいもの……etc.すべてが詰まった、読むと元気になれるエッセイ集!特別収録!短編 おじいちゃんと、おひさまのかおり

                (講談社HPより)



表題を見たとき、本の話が中心かな?と思ったのですが
日常のあれこれから、作家になるまでのことなど、色々な話が満載で
とても楽しかった!

2歳の娘さんがいる日常はさぞ、大変でしょうけれど
色々な人に助けられながら仕事をしている様子も書かれていました。


P40の<母子手帳にできること>の話は良かった。
瀬戸内海に浮かぶ島では、成人するまで子どもの成長を細かくかいて
子どもに手渡す風習があるという話。
そこでは母子手帳ではなく「親子健康手帳」という名前らしい。
うん、母親だけが子どもを育てるわけじゃないものね。
こういうのいいなぁ~としみじみ共感した。


ほかに印象に強く残ったのはおじいちゃんとの思い出を書いた
<味のないオレンジジュース>
ポカリスエットの味を聞いたらおじいちゃんが言った言葉。
なるほど・・・・。


特別収録の<おじいちゃんとおひさまのかおり>も
なんだかジ~ンと来る良い話でした♪


エッセイを読むと益々作家さんが好きになりますが、
辻村さんもその一人。

次の新刊も楽しみに待ちますよ~


                         ★★★★
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