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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2016年3月


かつての恋人との再会で芽生えた新たな感情、「愛人」という言葉では割り切れない関係、久しぶりの恋を捨てても守りたいもの――普通の恋愛とは呼べない。でも混じり気ない愛情と絶対的な安心感を与えてくれる存在を、特別な香りとともに描く全五篇。もうときめきだけでは満たされない大人に贈る、究極の恋愛小説

                     (新潮社HPより)


<アンビバレンス>
写真家のみちる。
憧れだった写真家の助手として働き、愛人関係にも。
新しい恋人は調香師・安藤優司。
しかし、飼っているインコのしんのすけにヒドイことをして嫌悪感。

<オー・ヴェルト>
2年前に夫の浮気が原因で離婚。
既に夫への愛情は冷めていたので何の未練もなく。
かつての恋人が住む地域に仕事で出向き、久しぶりに元恋人と再会。

<バタフライ>
中古車販売の裕人(ヒロト)は、調香師の安藤から女性客・志織を紹介して貰う。
志織は美容業界に顧客を多くもつPR会社の経営者。
やがて男女の関係になるが、あるときを境に連絡が途絶える。
志織は乳がんのため手術を受けたという。

<サンサーラ>
香奈は過呼吸発作で救急車で病院に。
以後、外出先で同じ症状になるのが怖く、家にこもりがちに。
ペットショップである日、子犬と目が合い、そのこを家で飼うことに。
名前を真太郎とつけて可愛がるが、心臓に先天的な疾患があるとわかる。
香奈の母親ペットショップに文句を言うが香奈はそんな真太郎を
変わらず愛する。

<TSUNAMI>
突然の地震。
津波が町を飲み込む映像をテレビでみて愕然とする。
瀕死の飼い猫・タビスケの最期のときも迫っている。


色々な愛の物語。
動物がらみの話が2つ。

印象に残ったのは<バタフライ>。
綺麗な乳房を褒めて貰った思い出を大事に、この先志織は生きて行くのかな?
強い女性だな。と感じた。


どの話も面白く読んだ。
調香師・安藤とかリンクしているのも面白い。


                         ★★★
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発行年月;2016年7月

薔薇の咲き誇る家で優しい夫と暮らす咲季子。
平穏な毎日が続くはずだった。あの日、年下の男と出会うまでは。
めくるめく恋は世界を一変させ、夫からの酷いモラハラに気づいた咲季子は
自由を求め踏み出すが……。      

                    (集英社HPより)



裕福な家庭に育ち、両親から譲られた広い土地を洋風にして夫と二人で
暮らしている咲季子。
庭で薔薇を育てるのが趣味で、その薔薇を使ったフラワーアレンジメントの
教室を開く。
自身のブログが出版社から写真集として出版された。
夫の通彦もグラフィックデザイナーとして写真を撮るなど協力してくれた。

しかし、夫は事ある毎に咲季子を見下した発言をし、何かの拍子にそれが
増大し、咲季子は自分をダメな人間と思ってしまう。


そんなとき、写真集の2冊目の話が出版社から来て、そこで出会った堂本。
堂本の強引さに抗えず、どんどん深みにはまる咲季子。


そして最後は・・・・最悪な結末。

ああ、咲季子って女性はなんて男運がない!
夫も最低だけど、不倫相手も最悪な男で、こんな二人と関係ないところで
だったら、幸せに暮らせた人なのに・・・・

両親から貰った土地と不動産があれば経済的にも独りで十分なんだから
別れるという勇気を持てば良かったのに・・・・。
愚か過ぎる。
でも常々、夫の道彦からモラハラ受けていたら、自分は一人じゃなにも
出来ないダメな人間って思わされてしまっていたのかな?

自分が咲季子の立場だったら・・・・と考えるとちょっと恐ろしい。


話としては後味悪いけど、一気読みでした。


                          ★★★



発行年月:2014年3月


 楽園タヒチで繰り広げられる、全女性必読の恋愛小説!
誠実で穏やかな年下彼氏と、 奔放で激しい元彼との間で揺れる32歳の女心――
すべての大人の女性に贈る激しく 切実なラブストーリー。

                   (文藝春秋HPより)




ジュエリーショップ(真珠を主に扱う)でチーフとして働いている

藤沢真奈(32歳)。
6歳年下の彼・大野貴史は、一流企業に勤める、堅実で明るくて優しい好青年。

仕事場ではその有能ぶりを上司にしっかり認めて貰っていて、
私生活も充実・・・・なんて羨ましい女性なんでしょう。


そして・・・真珠の買い付けに社長と行ったタヒチで、10年前に別れた
元彼の朝倉竜介と偶然の再会!

ああ、これでまさか???と思ったら、予想通りの展開になってしまった^^;
でも真奈の言動には好感しか持てなかったので、予想通りの展開になっても
嫌な女という感じはなく・・・
でも、貴史が何だかとっても気の毒で、複雑な気持ちになってしまった。


でも、まあ、これは女性として理想的な結末かも。

舞台になったタヒチの風景が浮かんでくる。
バーテンダーのジョジョが素敵でした!

結構厚い本(468頁)でしたが、スラスラと読み終えました。


                          ★★★



発行年月:2013年11月


 恋人の春妃を失って以来、心に深い痛みを抱えてきた歩太。家にも学校にも居場所がなく、自分を愛せないで育った少女・茉莉。傷ついた二つの魂が惹かれあう…。天使の卵から20年、感動の最終章!     

                    (集英社HPより) 


ああ、天使シリーズも最終章かぁ~。
「天使の卵」 「天使の梯子」 「ヘヴンリー・ブルー」と読んできて
「天使の卵」で、19歳の予備校生だった歩太も30歳になったんだなぁ~。
絵を描くことを続けていたのも嬉しかった!

いろいろと傷ついて悩み続けての歩太が、この「天使の柩」では
15歳の家にも外にも居場所がない少女・茉莉にとって救いの人物となっていく物語。

歩太と共に同じように悩み続けた夏姫も、大きく成長して同じように茉莉を
温かく見守る。

傷ついて悩み続けた過去があるから、茉莉のSOSにも気付けたんだろうな。
SOSに気付いて貰えた茉莉は幸運でした!


これでおしまいなのかな?天使シリーズ。
歩太と茉莉のその後もちょっと知りたい気もするんだけど・・・。


                            ★★★★
51LRVqFeR0L__SX230_.jpg   発行年月:2012年10月


   恋ではなく、愛でもなく、もっと不純で、純粋な欲望

  東京のアンティーク着物店に京都の葬儀社。
  2組の夫婦関係が交差し、秘めた性的嗜好があらわになる。
  堕ちていく男女を描く問題作


                           (文藝春秋HPより)



話の展開は面白く、文章も読みやすいのだけど・・・・・。
やや辟易しちゃう、男女の絡みの部分・・・・^^;

東京の夫婦
結城麻子と誠司・・・麻子は実家の老舗呉服店で働き、やがて自分のアンティーク着物を扱う店を出す。
誠司とは、元の職場であるブライダル専門のプロデュ-ス会社勤務時代に知り合い結婚。


京都の夫婦
桐谷千桜と正隆。
千桜の実家である葬儀会社に勤務していた正隆はその営業の手腕を見込まれて社長の娘である千桜と結婚。
7歳の息子あり。


簡単に言えば、この物語は・・・
この二組の夫婦のダブル不倫の様子を描いている。
小説だから、こういう偶然はあってもよしとするとして・・・・
この4人がお互いの夫婦の異性に惹かれる要因ちょっとイマイチわからない。
お互いの配偶者に隠していた、性癖がドンピシャ一致ということらしいんだけど、
なんだかなぁ~・・・・・。


ただ、今回は着物の話がよく出てきて、呉服屋さんのトキ江さん(麻子の祖母)は、粋なかんじで好きだった。
トキ江さんの恋バナをもっと知りたかったなぁ~。


しかし、文藝春秋の特設サイトにはビックリ!!
あの刺青は本物なんだ!!!

ちょっとわたしの中の村山さんのイメ-ジが180度変わったわ~。
ちょっと前は、田舎で野菜づくりとかやってますみたいなインタビュ-見てたんだけど・・・・。


ま、書く力はすごくある作家さんだと思うので、今後の作品も読ませていただきますが・・・。
こういう路線のは、ごく、たまにでいいかな?


                                             ★★★

 
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