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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2020年10月


退屈な日常に絶望する高校生のカヤの前に現れた、まばゆい光。
それは爪と目しか見えない異世界の少女との出会いだった。
真夜中の邂逅を重ねるうち、互いの世界に不思議なシンクロがあることに気づき、二
人は実験を始める――。
最注目の著者が描く、魂を焦がす恋の物語。
小説×音楽の境界を超える、新感覚コラボ!

                (新潮社HPより)



音楽とのコラボらしいけれど、まだ音楽は聴いていない。
物語だけでの感想は、不思議な話。

高校生の鈴木香弥は、学校でも積極的にほかの人と関わらない。
いつも一人で淡々と学校生活を送り、家に帰ると走るのが日課。
そして、お決まりのバス停で休憩。
そこである日、自分より2歳年上のチカと出会う。
が、チカは自分とは異世界の住人。
全体の姿は見えない。話の所々に、意味が分からない言葉が混じる。
それでも二人は、そこで再会し、お互いの世界について話したりして
段々とお互いに好意を抱く。
が、突然、チカの存在は消えてしまう。


そして、香弥は31歳に。

どんな大人になったのか?というと、ちゃんと他者とコミュニケーションも
取れる、普通の大人に成長していてホッとした。

そして、高校時代、自分と同じような学校生活をしていた沙苗と
仕事を通じて知り合い、恋人同士に。


沙苗もチカと交流があったのか?

しかし、香弥は、チカのことを今も一番に想っているんだとチカとのことを
沙苗に話す。
喧嘩別れのようになってしまい、どうなる?と思ったけど、丸く収まり
一安心。

チカのことを無理に忘れる必要なないと思うけど、現実の生活のなかで
隣を歩いてくれる沙苗とこれからは向き合っいって欲しいな。


音楽もそのうち聴いてみよう。



                        ★★★
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発行年月:2020年8月


「知ってる? 川上さんって、お父さんに殺されたらしいよ……」
僕たちは何かトラブルが起きると、同級生の水谷くんに相談する。例えば友だちから意地悪されたら、運動会で出たくない競技があったら、弟が迷子になっても……。学校中のみんなから頼りにされる名探偵。彼が導き出す答えに決して間違いはない。だって水谷くんは「神さま」だから。夏休み直前、僕と水谷君は同じクラスの川上さんからある相談を受ける、その内容は意外なものだった……。小学生の日常で起きた「悲劇」が胸をえぐる、切なく残酷な連作ミステリー。
もくじ
第一話 春の作り方
第二話 夏の「自由」研究
第三話 作戦会議は秋の秘密
第四話  冬に真実は伝えない
エピローグ  春休みの答え合わせ

                   (KADOKAWA HPより)



小学5年生の佐土原は、神さまと皆に呼ばれている水谷くんに色々、頼りすぎな
感じもしたけれど、基本的には優しい子。

佐土原くんが不注意で割ってしまった、おじいちゃんが大事にしている
亡くなったおばあちゃん手作りの桜茶の入った瓶。
それを水谷君に相談して、桜の葉を探して作る。
作り方はおばあちゃんの横で見ていて覚えていたから・・・。

でも結局、おじいちゃんはそれを飲んでアレルギー症状を出してしまう。
桜とよく似たアーモンドの花だったから・・・。



第二話は、川上さんという女子が登場。
絵が上手で、絵ばかり描いていて、ほかの人と関わろうとしない転校生。
プールの授業をいつも欠席していることを女子たちはズルだとささやく。

そんな川上さんから相談を受ける。
「父親のパチンコ通いをやめさせたい」と。


だけど、これがのちの大変な事件に・・・。
小学生が同級生を思ってやったことだとしたら、ちょっと怖い。
最低な父親だけど、子どもだけでどうこうしようなんて。
でも、川上さんは、それだけ切羽詰まっていたんだろうな。
大人は助けてくれないと思っていたとしたら悲しい。



こういう子が、今も現実に何処かで同じように苦しんでいるのかな?と
想像したら辛くて苦しくなる。



佐土原くんの両親は少し出て来て、優しい人たちみたいだったけど
水谷君の家庭環境は、どんななんだろ?
こんな大人顔負けの洞察力と推察力。
将来、どんなふうになるんだろ?


兎に角、子どもたちには、楽しい未来が待っていて欲しい!!



                      ★★★


発行年月:2009年6月


ちいさな女の子の、澄んだまなざしの先にあるものは…。
その女の子のこころの中に生まれるものは…。
8編のショートストーリーで綴る、夢と現実のあわいの“不安”と“温もり”。
珠玉の傑作絵本。 

                  (白泉社HPより)


・昼間の蒸気機関車
・図書館
・お友達
・幼稚園
・指しゃぶり
・カミナリ
・スイレン
・❑ちゃんと新しいもの



小さい女の子❑ちゃん。

ぬいぐるみのお友達を乳母車に乗せて、話しかけている様子は
お友達というより正にせんせい。

でもお母さんにそういわれて、一挙に現実の戻され、お友達は
ぬいぐるみに。
それが哀しくて泣いてしまう❑ちゃん。

こどもが自分の世界にいるときは、無理にこちらに戻したらダメだよね。
つい、やってしまうことだけど・・・
と考えさせられた話。


著者の酒井さんの絵は前から、色々な本の表紙になっているので知っていたけど
文章も凄く素敵だなぁ~。

他のお話も読んでみたい。

絵と両方楽しめるのも嬉しい。

❑ちゃんが、本当に愛おしく感じるおはなし。



                     ★★★★★



発行年月:2011年7月

少年時代、毎年夏休みを過ごした母の郷里で、少年だった私は現実とも幻ともつかない奇妙な出来事をいくつも経験する。ノスタルジー漂う昭和30年代を舞台に、村の人々の複雑な人間模様と、少年の成長を織り交ぜながら綴った奇譚集。

              (偕成社HPより)


表紙と表題に惹かれるものあり、図書館の棚から手に取り借りてきた。

児童書の部類だけど、これは大人が読んでも面白い。
むしろ、昭和30年代の話なので、そのころ、子ども時代を過ごした大人の方が
楽しめるかもしれない。


主人公の少年が夏休みになると、恒例のように東京から泊りに行っていた
母の実家での話。

ちょっと不思議な体験が沢山。

子どもの頃、誰でも似たような体験しているんじゃないかなぁ~。


大人になった今、振り返ってみても、やっぱり不思議だったなぁ~と思う出来事。


きっつぁんも不思議な存在だったな~。
彼の消息がわからなくなってしまったというオチも余計、ミステリアスでいい。


表紙の絵も凄くすき。

また図書館の児童書コーナー、みてみよう。


                  ★★★★★


発行年月:2019年8月

芸術にすべてを懸けた男たちの、罪と罰。
エンタメ界のフロントランナーが渾身の力で書き上げた、
慟哭のノンストップ・ミステリー!

「世界のホンダ」と崇められるカリスマ芸術監督率いるダンスカンパニー。
その新作公演三日前に、主役が消えた。
壮絶なしごきにも喰らいつき、すべてを舞台に捧げてきた男にいったい何があったのか。
“神”に選ばれ、己の限界を突破したいと願う表現者たちのとめどなき渇望。
その陰で踏みにじられてきた人間の声なき声……。様々な思いが錯綜し、激情はついに刃となって振るわれる。

『火のないところに煙は』で本屋大賞ノミネート。
『許されようとは思いません』続々重版中。
もっとも次作が待たれる作家の、実に2年ぶりの長篇大作!

                 (文藝春秋HPより)


なぜ、主役のダンサー藤谷誠は消えたのか?
その真相は最後にわかるのだけど、そこに至るまでの物語が
面白い。
バレエは全く知らないけれど、ダンサーたちの表現することへの努力が
凄い。
それを指導する誉田は、冷血なかんじでダンサーたちを極限まで
追いやる。
でも、そうしないと納得した表現が出来ないんだろうな。
表現者って凄い。


失踪した主役の代役には、尾上が選ばれ、厳しい練習の日々。
主役に選ばれた嬉しさより選ばれてしまったことでの苦しみの方が
大きいんじゃないか?大丈夫か?と読んでいて心配になる。
誉田の容赦ない指導。

もう一つの物語も同時に進行。
失踪した誠の弟(父親は違うのだけど)・藤谷豪の話。
父親がフランス人。画家であり、今回の「カイン」の舞台にも
豪の絵が使われる。

豪に振り回される恋人の皆元有美の語りで豪の人間関係が
わかっていくけど、なんだかよくわからない人物。


終盤、失踪していた誠が現れ、なぜ姿を消していたのかも
語られる。

表題の意味も・・・なるほどね。


最後に主役が現れて、代役として練習に励んでいた尾上が気の毒過ぎると
思ってたが、無駄にならなかったとわかったのは良かった。

誉田、冷たくて嫌な奴と思っていたけど案外、良い人だったのか?

なかなか面白かった!


                 ★★★★



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