忍者ブログ
読んだ本の感想あれこれ。
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7
7e67decc.jpeg 発行年月:2012年9月
 

脚本家として活躍する真壁鈴音(36)が、高校時代の友達・古澤水絵に突然呼び出された。会うのは10年ぶりだったが、7歳の息子・耕太を連れていた水絵は、離婚してリストラに遭ったことを打ち明け、仕事探しのため1週間だけ泊めてほしいと泣きついてくる。鈴音は戸惑いながらも受け入れた。だが、一緒に暮らし始めた途端、マンションの鍵が壊されたり、鈴音が原因不明の体調不良になったり、不審な出来事が次々と起こる。生活習慣の違いもあり、鈴音と水絵の関係は次第にギクシャクし、ぶつかり合うようなる。約束の1週間が近づいても水絵の就職先は決まらない。そんな時、耕太が40度近い熱を出してしまう……。

                                            (幻冬舎HPより)


イライラ、モヤモヤするけど、物語としては面白かった!
主人公の鈴音は学生時代の友達から10年ぶりに連絡があり、1週間泊めてほしいと頼まれ、断りきれずに承諾したのがはじまり。
友達・水絵は、7歳の息子・耕太とともに居座る。

ほかの学生時代の友人の話では、水絵は万引きの常習犯だったとか、よくない噂ばかりが耳に入る。
1週間のうちに就職先を決めて出て行く約束は破られ・・・・。

そうだよね~。
1週間のうちに仕事が決まっても、住処まで決められるわけじゃないもんね~。
最初に泊めた鈴音がちょっと甘いよね~。
なんて読んでいたけど、案外、同じ状況になったら・・・同じように泊めちゃうかも?
ま、そんな友達、周りには居ないから実際にはないけど、
どこかにこんな話、実際にありそう。

鈴音の心理が伝わって同じように困ったなぁ~という感情になってくる。

盗みをするとかの悪いことはしないんだけど、存在そのものが嫌悪に変わってくるかんじがよくわかる。

知り合いの男性から仕事まで紹介して貰ったのに、そのことがかえって混乱の元になるのも辛い。
その男性とは良い関係になるのか?と期待してたのに・・・。

最後は水絵の姉に連絡を取り、事態は収拾する。
早くからそうすればよかったのね?^^;

ラストは10年後のこと。
耕太くんが成長して鈴音を訪ねて来た場面は、ちょっとホッとした。

水絵はどんな10年を過ごしたんだろうか?とちょっと気になるけど・・・・・。



 

★★★

PR
41PJ0eF2xGL__SX230_.jpg   発行年月:2007年5月


   人間が駄目になってしまうのなんて、簡単だ-----

  せっかく正社員になって頑張っていた会社を
  リストラされた久里子は実は
  自主退職扱いになっていたことを知る-----
  その悲しい真相とは


                           (文藝春秋HPより)


「賢者はベンチで思索する」の続編。
図書館本を続けて借りることが出来てよかった(^^)

主人公の七瀬久里子は、前作のラストでやっと自身がやりたかった服飾関係の仕事に就けた。
しかし、2ヶ月で突然の上司・木村から解雇の通達。
木村のことは憧れていて自分も早く追いつきたいと思っていたのに・・・・。
再び就職先を探す立場になるが、両親にはなかなか本当のことを言えず、出勤時間に家を出て一日、時間を潰す日々。
そして、再び、赤坂氏と会う。
前作で行方がわからなくなってしまった赤坂氏登場!!
家族には言えないリストラのこともすんなり言えて、自分の解雇にまつわる疑問にも一緒に考えてくれる。
いつも冷静沈着なアドバイス・・・・心強い知り合いがいていいなぁ~。
そして、リストラに隠された真実。
ああ・・・・そんな理由だったとは・・・・。
久里子が気の毒過ぎる。
しかも受け入れるとは、ちょっと人好し過ぎないか?(笑)
でも、ま、戻ったところでややこしそうだからな~。

そして前作から、ちょっと良い関係になりつつあった弓田との関係は、彼が調理の勉強のためイタリアへという遠距離の関係になってしまっていたけど、親交は更に深まってよいかんじでした(^^)
一時ライバル登場か?と思う弓田実家の隣に住む明日香の登場があって、やきもきしたけど、それもなんだか新たな人間関係が出来た風で面白かった。

そして、ラストは、またまた赤坂氏がどこかに行っちゃったぁ~(;O;)
明らかに狙われたように車に当てられ入院し、その治療中だったのに。

入院中、久里子に頼んだ「歩道橋の街灯を壊してほしい」の依頼の意味も最後にわかった。

赤坂氏の優しさにジ~ン。
それにしても、赤坂氏の正体がますますわからなくなった。

なぜ、また姿を消したんだろう??
気になる!!

続きを早く読みたいです!

物語としては先の「賢者は・・・・」の方が面白かったかな?
こちらはミステリ色もやや薄いかんじなので・・・。



 

★★★

 

 

 
51VDTVFK57L__SX230_.jpg   発行年月:2005年5月


   公園のベンチに座る、気になる“あのひと”の正体は?

   ファミレス常連客のあの老人。
   でも公園のベンチで見かけるときとあまりにも印象が違うのはなぜ?
    日常を見すえた新感覚ミステリー


                        (文藝春秋HPより)



主人公の七瀬久里子(21歳)は服飾関係の専門学校を卒業したが、思うような会社に就けずファミレスでバイトをしている。
バイト先のファミレスに常連の気になる老人・国枝。
いつも同じ席で外を見ながらコ-ヒ-1杯で数時間。
そんな老人と飼い始めた犬の散歩で訪れた公園で会い、会話をするようになる。

会話する老人は穏やかで、久里子のちょっとした相談にも的確なアドバイスをくれる。

そんなとき、公園内で犬の死体を見つける。
明らかに誰かに頭を痛めつけられた様子。
老人の推理によって犯人がわかる。

次はファミレス内で起きた事件。
お客から食べたものが変な味がすると何度か指摘され、警告文のようなものが届く。
これは久里子の推理が働き解決。

そして、最後の事件は、ファミレス近くに住む小学3年生の男の子の誘拐事件。
久里子が親しくしている老人が容疑者になっている。
やがてそれも解決し、老人は犯人ではなかったが、老人が男の子を連れ出したのは事実で
それには理由があった。

それから・・・・久里子が親しくしていた老人は国枝という名前ではなく、赤坂一郎というらしい。
そして本当の国枝から聞いた彼とのこと。


ラストには、再び赤坂が登場か?という終わり方。
これは続編を続けて読まなきゃ!

ホントいうと続編の方を読もうと思っていたら・・・・
それが続き物と知ったので、慌ててこちらを先に読んだ次第です^^;


久里子も念願の服飾関係の仕事に就けた様子だし、浪人中でやや引きこもり状態だった弟・信にも少し明るい展開が起きそうなので次の話も楽しみです♪



 

★★★★

51u1BugLEfL__SX230_.jpg   発行年月:2012年6月


   下着が人の気持ちを変える? 弾ませる? 東京のファッションビルの一角でランジェリーショップ「シフォン・リボン・シフォン」を成功させた水橋かなえは、母の介護のため、活気をうしないつつある地方都市に戻ってきた。まだ30代の彼女は、通信販売で固定客を得ていたこともあって、この街でも店を開く。機能的な下着から自由でチャーミングなものまで、いろいろ勢ぞろい。さびれた商店街にできたこのちょっと気になるお店に、やがて人々は引き寄せられる。かなえと同様に介護生活をおくる32歳の佐菜子、米穀商店の女装する若い息子、旧家の時代を忘れられない年配の女性……。レースやリボン、小さい花柄をあしらった下着が、彼らの人生をほのかに弾ませる。母と娘の屈託、息子と父の反目、嫁と姑の気詰まりをなぜかほどいていく。小さな人生模様がえがかれ、摩訶不思議でほのぼのとした小説集。


                                     (朝日新聞出版HPより)


ちょっと寂れた商店街にOPENしたランジェリ-ショップ「シフォン・リボン・シフォン」。
店長は水橋かなえ。
東京でランジェリ-ショップを手掛けて成功していたが、母親の介護を手伝うために田舎の商店街に店を構えた。

そんなランジェリ-ショップに関わりを持つ人たちの物語が4話。

最初の話は、32歳の独身女性・佐菜子。
ちょっと太めで自分の胸が大きいことを気にしている。
両親と同居。母親は半身麻痺、父親は糖尿病。
両親の食事の支度やら細々した家事一切をこなしている。
しかし、母親は言いたい放題。父親も似たようなかんじ。
ああ、なんて窮屈な生活をしているんだろう・・・・と佐菜子に同情しちゃう。
そして、ランジェリ-ショップに入って、店長のかなえからアドバイスされ自分の大きすぎる胸をきにすることがないブラジャ-に出会う。
下着ひとつで気持ちが変わる。
こういう感覚は女性しかわからないかもね~。
佐菜子に店長が言う最後の言葉が素敵だったなぁ~。
「・・・あなたがあなたを大事に扱っているんだから」


第二話は男性がランジェリ-ショップに訪れる話。
商店街で米穀店を営む男性が自治会加入についての話をするために訪れるのだけど・・・。
家のなかで、そのランジェリ-ショップの紙袋を見つけて・・・。
「シフォン・リボン・シフォン」の店内にあった下着は、派手目な色合いで、お値段も高め。
家族の誰が買い物した?
妻なのか??
思わぬキッカケで息子の秘密を知る父親の心理。
なかなか面白かった。


第三話は、ランジェリ-ショップを営む、かなえ自身の話。
幼少時の想い出からショップを開くまでの経緯。
両親が教師。
親戚も教師が多い環境で、育ったかなえ。
勉強は出来てあたりまえなんて、息が詰まりそう。
家から出なければと家を飛び出し、大学卒業後は出版社に勤めるが、自分の店を持つことが夢でその実現のために頑張る。
ランジェリ-を扱う仕事を母親は理解出来ず、かなえが乳がんで手術をし左の胸を全て切除した時には
病室に来て「身勝手なことばかりした罰」と言う。

第一話の佐菜子と似た母娘の関係ですね・・・・(;O;)
酷い母親だなぁ~と思うけど、娘が憎くて言ってるわけじゃないんだよね・・・。
そんな母親がくも膜下出血で半身麻痺に。
母親の介護は、弟の嫁・由美香が主に背負うことに。
それを手助けするために田舎に帰って来た、かなえ。
母親の介護を時々しながら、思うあれこれ。


第四話は、年配のご婦人。
店内のランジェリ-を素敵だと褒め、買うそぶりを見せながらも土壇場でキャンセルを繰り返す。
昔はこの辺り一帯の地主だったのだと自慢話も毎回。
商店街では、ある意味、有名な人物だと知る。
そして、そこに嫁いだのが、かなえの高校時代の同級生・美保子だった。
義母は認知症なのだと話す美保子。
そして大切にされることに飢えている人なのだと気づく。

四話とも心に沁みる良いお話でした♪


★★★★★
 
899814c6.jpg発行年月:2011年11月

木崎淳平は教師をやめ、ハワイ島を訪れる。友人から奨められた日本人経営のホテルは「リピーターを受け入れない」ことが特徴だという。やがて同宿者がプールで溺れ死ぬ事件が起きた。直後にはバイク事故でもう一人が。このホテルにはなにかがある……。不穏な空気に充ちた、傑作ミステリー。

                         (双葉社HPより)


スラスラ読めて、なかなか面白かった。
ハワイの日本人が経営するホテルに滞在することにした主人公の木島淳平。
そのホテルは客室6つの小規模経営。
宿泊者も日本人ばかり。

最初は、ハワイをのんびり満喫する旅本か?なんておもうほど、のんびり穏やかム-ド。
しかし、そんな話は書かないだろうと思っていたら・・・・
宿泊客の一人がプ-ル内で溺死。
続いて、もう一人の宿泊客がバイク事故。

単なる偶然?いやいやそんなわけないだろう?
ならば、犯人はだれ?

中盤以降、面白くなりまました。

そして、二つの事故はやはり同一人物による殺人。
犯人は登場人物のなかの誰かだろうと予測がつくけど、その真相まで予測出来なかった。

なるほど、そういうことだったのかぁ~!!

読み終えて本の表紙を見たら、あっ、この人押されてる!!と初めて気づいた^^;


★★★
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4
7 8 10 12 13
14 19 20
24 26 27
28 29 30
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]