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読んだ本の感想あれこれ。
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  発行年月:2013年6月


 ありえない関係のラブコメ登場!

一見大人しく内心毒づきОLの皓乃の副業はエクソシスト。
イケメン有能上司に振り回されっ放しの皓乃だったが、彼の本当の正体は…。

               (文藝春秋HPより)


主人公の真崎皓乃(あきの)は27歳。
生物多様性助成機構に勤務する。
副業は悪魔祓い(エクソシスト)。

ホラ-っぽいけれど、怖くない。
突如、赴任してきた上林薫。非常に有能だということでその肩書は異例の
部長待遇特殊主任。
ク-ルな容貌は女子職員の心をつかむけれど・・・皓乃は無関心。
しかし、なぜか気に入られ度々、外部調査に連れ出される。

皓乃は職場にエクソシストであることは秘密。
しかし、上林赴任後、不可解な事件が続き、皓乃は秘密の力を駆使せざるを得なくなる。


皓乃には交際5年の恋人・義斗がいる。
義斗は善良な青年。
結婚話も具体化してくるなか、エクソシストであることをいつ、
どのように告白するべきか悩む。

一方、上林も皓乃に好意を寄せて来て、どうする?皓乃!と思いながら途中から
読んでいました。

そして・・・なるほど、こういうラストかぁ~。
ときどき現れる、エクソシストとして皓乃をスカウトし、アドバイスするヨセフも
好きなキャラだった。


あり得ない状況だとわかるから、思い切り娯楽作品として楽しめた♪


                              ★★★

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417juZU-SCL__SX230_.jpg   発行年月:2012年4月


「ヘブン」に行けばきっと幸せになれる――自分の居場所はここではないという疎外感のなかで育ち、「地上の楽園」を求めて日本を離れた一人の少女を待ち受けていたものとは……。北朝鮮への帰国事業が引き起こした悲劇を下敷きに、少女の心の成長を描く。



                           (朝日新聞出版HPより)   


物語は、祖父が父に宛てた手紙にあった「ヘブン」を目指して日本を後にした少女・茉奈の物語と、
在日朝鮮人の北への帰国事業に関わった人物の手記の部分が交代に出て来る。
最初は、その二人の関係がわからないまま読み進むかたちになったけど、段々とその関係性が分かってくる。

史実が元となってはいるけど、どこかSFっぽいかんじもするのは、「ヘブン」を目指して辿り着いた国が、あまりにも日本とは違うため、異世界の雰囲気を感じるためかもしれない。

何者かに追われ、逃げる茉奈は、暗い洞窟のような場所に身を潜めるのだが、そこでいろいろと助けてくれた若い兵士との出会いがなければ命も危なかった。
そして、その兵士自身は、命を賭けて茉奈を助けてくれた。
兵士との別れの場面は、哀しかった。
そして、「ヘブン」の本当の姿を知り愕然とする。

その後も危ない目には遭いながらも、助けてくれる人が居て、茉奈は生き延びた。

茉奈の物語と一緒に進んだもう一つの話との関係性も最後には、わかる。

う~ん。
なかなかよく出来た物語だった!
あまり知らなかった史実のことも考える事が出来たし。

哀しい物語だったけど、最後に救いがあったのは嬉しかった。


この著者は、いろいろな話を読ませてくれる。
次回作も大いに期待します!!



 
★★★★
 
51vxNYRgXSL__SX230_.jpg   発行年月:2011年11月


   ここは、永遠に卒業できない、終わらない学園――。



誰も疑問に思わない学校というシステムにふと違和感を覚えたその日から、思いもよらない陰謀に巻き込まれ、壮絶な逃走劇を繰り広げる、暴力と愛、性と孤独、死と希望に満ちた、平山瑞穂ダークサイドの到達点。

                           (角川書店HPより)



舞台は中学校。
しかし、異質な世界の中学校というかんじ。

主人公の僕は、30代男性。
2年1組に所属している。

学校の教師には、自分より年下もいる。
生徒の年齢もバラバラ。
そんななか同じクラスの一人の女子生徒・岸谷涼子に憧れる。
彼女は自分の半分くらいの年。

冒頭から登場の「コンフィ」の存在から怪しい。
政府が不適豪奢向けに設置した簡易な宿泊設備ということらしいけど・・・。

物語は、最初からずっとダ-クな世界。
暴力あり、乱れた性関係あり・・・・・で読み進めるたび嫌な気持ちになっていき、リタイアしようか?と何度か思った(笑)。
でも、読み続けていくとその世界観に慣れて、僕はこの先、卒業出来るのか?と気になる。

教師の香坂月子と関係を持ち、彼女から刺激をいろいろ受ける。
そして、卒業準備委員会からの接触があり、事態は急展開。
卒業するためには、どうすればいいのか?議論の末、決行される大量殺人計画。

で、最後は結局・・・・・。
これがよくわからない。

ま、たぶん、僕は抜け出せたということだろうけど・・・。

以前、読んだ「ラス・マンチャス通信」ととてもよく似た雰囲気だった。
後で調べたら、著者自身もそう言っていたけど(笑)。

よくわからないけど、まあ、なんとか頑張って読み切ってよかった。


                                           ★★★
d912b753.jpg    発行年月:2010年11月


    十五年前のキャンプに参加した二十七歳の男女五人が、
    キャンプ主催者の遺言執行者に集められ、
    莫大な遺産の相続者がこの中にいると告げられる……。
    
     人間の記憶の暗部に迫る群像ミステリー!

    
                                (幻冬舎HPより)


物語が始まる前にある短い話のなかに出てくる、夫婦と周りからは認識されているけど、それにしては他人行儀過ぎる男女。
その男女は誰と誰なのか?
始まる物語のなかに出てくるんだろうな・・・。
と思いながら読みました。

小学6年生のとき、参加したサマ-キャンプの当時の主催者の遺言で、そのとき参加した5人の男女の誰かにに遺産分与したいのだが、その誰かを知るために、それぞれが当時の事を振り返り文章にしたものを用意して欲しいと。

なんだか胡散臭い話だなぁ~と思いましたが、莫大な遺産が自分の物になるかも?と思い各自が作文のようなものを書く。
なかには、面倒臭がって放棄するような人もいましたが。。。

そして、そんな作文のようなものを書かせた本当の意味が段々明かされる。


なんだか辛い話でした。

そして、冒頭の夫婦のようだけど、他人行儀の二人もわかりますが・・・・
二人を結びつけることになった過去のあれこれは、びっくり。
それぞれの気持ちに、共感出来るものは全くないし、二人が一緒にいて安らげるという意味もよくわからないなぁ~。


そして、ここに出てくる若者たちの話す言葉が、なんだか地元の方言に似てるけど
なんだか田舎っぽくてイヤだな・・・・と思ったら、やはり浜松でした。

でも、ちょっとこの方言は、違う気がする。
こんな話し方をする若者は、わたしの周りには居ない^^;

妙にこの話しことばが気になって、こんなクセのある方言で書く必要なかったんじゃないかな?

ま、でも、物語としては、結構、楽しめました。
次回作に期待します。

★★★
 
603c6f3b.jpg発行年月:2010年5月

あなたの恋人はほんとうに「理想の人」ですか?

高校卒業と同時に上京した佐川夏実は、アーティスト・デビューの夢を追いながら、吉祥寺でストリートライブをしていた。彼女が歌う『不在証明』という曲は、おぼろげな記憶の中にいる「彼」のことを歌っていた。それは「彼」との写真もあるが、「彼」が誰なのか夏実にはまったく思い出せないという彼女の不思議な体験を歌ったものだった。一方、吉祥寺の私立大学に通う伊神雄輝は、自ら主宰する学生サークルで、世間に流布する数多の“都市伝説”の謎を追っていた。現在のもっぱらの話題は、「イレイザーヘッド」という謎の人物によって人々の記憶が突然消されるというものだったが、あるとき雄輝の携帯に奇妙なソフトが届く。それを使えば、誰でも「理想の人物」を生み出すことができるという触れ込みで。この都市伝説は単なる噂なのか、それとも……。書店員さんからも大反響。新作発表ごとに新たな顔を見せる実力派作家・平山瑞穂が、壮大な愛と存在証明の物語に取り組む。著者渾身の最長編にして新たなる代表作が誕生!

                                         (小学館HPより)


マザ-っていう表題から勝手にヒュ-マンドラマかと思ってました^^;
最初は、結構明るいかんじで、プロのミュ-ジシャンを目指して地方から上京して、ストリ-トライブなどをしながら頑張っていく女の子のサクセススト-リ-が軸かと・・・。

でも、違うんですね~。
主人公・夏実には、ちょっと気にかかっている事があるのです。
夢で見る見知らぬ男性と自分。男性は自分の恋人の様子。
でも覚えがない。
そして、ある日、実際にその男性と二人で撮った写真が自分の部屋から見つかる。
やはり、記憶がない。家族や知人に見せても「知らない人」と言われる。

段々、SFっぽい話になって行きます。
そして、結構それはスケ-ルが大きい話になっていって・・・・

登場人物もどんどん増えていくし、話もすごく入り組むのだけど、
わかりやすいのでちゃんと付いていけました(^^)

大学生の伊神の真実を知った後の苦悩の様子がこちらにも伝わって切なかった。
彼の決断も。
ラストも切なく哀しい。

けれど、読後感は悪くない。

うん、面白かった!!

今まで読んで来た平山さんの作品とは大きく異なる作品だけど、こういうのも好き!
文章はやはり巧い!

★★★★★
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